【 2010年12月28日号 】
「自炊の森」はシステム変更へ、プレオープンは休止、
権利者への配慮を模索?

 「店内の書籍を店内で電子書籍化できる」というサービスを告知、懸念の声が多数上がっていたプレオープン中のレンタルスペース「自炊の森」が、「システム整備のため」としてプレオープンを休止、サービスや料金体系を変更することが明らかになった。

●休止理由は「システムの整備のため」
 権利者への利益還元などを模索?

 これは、同店Twitterの中で告知されたもの。

 31日の告知では「システム整備の為、本日〜本オープン予定日の1/21までは店舗営業を一時休止致します」とアナウンス、サービスや料金体系を含め、変更や追加を行うという。

 これらの詳細は不明だが、同店Twitterでは、寄せられた疑問への回答として「利益の還元によって、歩み寄りの可能性があるのではあれば、率直なご意見を聞いてみたいと思います」「権利者の方々と話し合いを通じて妥協点を見いだせないか、という風に今は考えている」「新たな書籍の楽しみ方を選べる選択肢を与えたい」などの発言があり、こうした点に配慮、あるいは解決できるシステムを模索するものと思われる。

 告知は1月17〜19日ごろになる見込み。本オープンの予定日は1月21日(金)。


●議論や試行錯誤の出発点?

 同店のシステムについては、モラルの点、権利者に対する利益還元の点での懸念が非常に多くあがっていたが、一方で「そうした点が解決できるなら利用してみたい」などの声も一部にあった。

 また、書籍のデジタル化については、「自分の所有する書籍をデジタル化したい」「目当ての書籍を電子書籍として読みたいが、デジタル化されていない」といったニーズがある反面、著作権保護のないデジタルデータが作成され、流通することで権利者への利益還元が減少、制作環境が悪化することなどが懸念されている。

 こうしたポイントは、MP3登場初期のデジタルオーディオプレイヤーを連想させるもの。デジタルオーディオの際も、激しい議論や試行錯誤があり、結果として現在のようなルールや法律が生まれている。今回、激しい論争を呼んでいる書籍に関しても、同様の過程を経て、何らかのルールが確立されていくことになるだろう。


□自炊の森
http://www.jisuinomori.com/
□Twitterアカウント
http://twitter.com/jisuinomori
 
□Togetter - 「「自炊の森」問題」
http://togetter.com/li/83973
□Togetter - 「「店内の漫画を「自炊」するレンタルスペース」にマンガ家・ファンが騒然」
http://togetter.com/li/83965
□Togetter - 「自炊の森 本人降臨」
http://togetter.com/li/84495

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【2010年12月18日】電子書籍を自炊できるレンタルスペースが開設
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【2010年9月17日】書籍の電子化、「自炊」「スキャン代行」は法的にOK? 〜福井弁護士に聞く著作権Q&A -INTERNET Watch(Internet Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/special/20100917_393769.html

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[撮影協力:自炊の森(ブロックD1-[f6])]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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