【 2011年7月27日 】
全てが冷却液に没した「油没PC」が近日発売
マザーも電源も冷却液の中…

 ほぼ全てのPCパーツを特殊な液体の槽に沈め、その冷却液で冷却するという、まるで冗談のようなハイエンドPC「液冷ワークステーションシリーズ」のデモがオリオスペックで実施中だ。

 本体重量は約70kg。発売時期は未定で、同店は予価について「GeForce GTX 580モデルで50〜60万円から」としている。

 国内発売元はHPCテック。


●マザーボードやCPU、電源まで冷却液中
 冷却性能は「空気の1,000倍」


トップカバーを外した状態

アクリル窓
 この製品は、ケース内を冷却液で満たして各パーツを冷却するというユニークな構造のLGA1366対応PC。マザーやCPU、メモリ、ビデオカード、SSD、電源など全パーツが冷却液に浸っており、本体側面の巨大ラジエータで冷却液の熱交換を行なうことで各パーツを冷却する。

 使用しているPCケースは、米Hardcore Computerの「Detonator Workstation」。冷却液は「CoreCoolant」と呼ばれる独自のもので、HPCテックによれば「環境に配慮した食品グレードの原材料から製造される無毒、無害な生分解性合成油」だという。

 冷却性能について同社は「空気の1,000倍を超える効率で冷却できる」と豪語。空冷に比べ個々のパーツを確実に冷却できるというのが特徴で、特に電源の冷却効率が高く、これにより信頼性が向上しているという。

 さらに、「高負荷でも圧倒的な安定性を保ちながら、究極の超静音環境を提供する」と、冷却性能と静粛性を両立した点もアピール。本体には循環用のポンプとラジエータを冷却する120mmファン4基が装備されているが、実際にデモ機で確認したところ動作音は静かだ。

●ユーザーによるパーツ交換は不可
 重量70kg

 ただし、ケースは密閉性を高める点からも簡単には開けられない構造で、ユーザーによるパーツの交換や拡張は考慮されていない。なお、HDDは冷却液に浸らない構造で、これはリムーバブルベイにより交換可能。CMOSバッテリも本体上部から交換できるようになっている。

 ちなみに本体左側面には内部を確認できる大きなアクリル窓を用意。「HARDCORE」と書かれた専用マザーボードやPOSTコード用LEDなどを直接確認することもできる。内部のライトは消灯も可能。また、サウンドコネクタやUSBコネクタはギザギザにカットされた断面部分に配置されており、なかなかスタイリッシュなデザインだ。

 また、本体の重量が約70kgと非常に重いため、一人では容易に設置や移動ができないのも難点。同店では「重量があるため配送方法も課題の一つになっている」と説明している。

 なお、注文時はBTO形式ではなく、用意されたいくつかのモデルから選ぶ方式になるとのこと。マザーボードはIntel X58チップセット搭載の専用品で、CPU(Core i7またはXeon)、ビデオカード(NVIDIA Tesla/Quadro/GeForceまたはAMD Radeon)、電源(650Wまたは1,300W)などが選択できる見込み。


□Detonator Workstation(Hardcore Computer)
http://www.hardcorecomputer.com/workstations/detonator/index.html


□ニュースリリース(HPCテック)
http://www.hpctech.co.jp/archives/2338

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[撮影協力:オリオスペック]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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