【 2012年5月23日 】 | |
Ivy Bridgeの“殻割り展示”開始 “殻割り失敗ユーザー向け”の割引きも |
- ※(5/26更新)同店が試作した「殻割り用銅板」の写真を追加。
(5/25更新)展示開始。
殻割りに成功したCPU
殻ワリ応援(?)企画“殻割り”したIvy Bridgeの展示がPC DIY SHOP FreeTで始まった。殻割りに失敗したCPUを提示すれば、1,000円引きでCore i7-3770Kを販売するというサービスも開始されている。
電気製品やパーツなどを改造する際、カバーなどの外装を取り外すことを俗に“殻割り”と呼ぶが、Ivy Bridgeにおける殻割りとは、CPUの上面に装着されているヒートスプレッダを外すことを指す。
殻割りに失敗したCPU(左下の一部が剥がれている)
殻割りに失敗したCPUのヒートスプレッダ裏面
展示中
同店が試作した「殻割り用銅板」殻割りが注目されるようになった発端は、海外のPC関連情報サイトなどで、Ivy Bridgeのヒートスプレッダにグリスが用いられていると報じられたためだ。
デスクトップPC向けCoreシリーズなど、現在のCPUではCPUコアは剥き出しになっておらず、CPUコアに金属製のヒートスプレッダが被せられている。そのヒートスプレッダをCPUコアに接着する際、一般的には熱伝導率の高い「はんだ」が使われるが、Ivy Bridgeでは、はんだより熱伝導率の低いグリスに変更されているというのだ。
果たして、PC WatchのテストでIvy Bridgeを殻割りしたところ、実際にグリスが塗られていることが確認。さらにテストでは、OCZ製グリス「Freeze Extreme」や、熱伝導率が非常に高いCoollaboratoryの液体金属「Liquid Pro」に塗り直してCPUの温度変化をチェックし、いずれも標準のグリスに比べ温度が低下することが確認された。
なお、テストでは、殻割りにはカッターナイフを使用。具体的には「カッターナイフをCPU基板とヒートスプレッダの間に挿し込み、ヒートスプレッダを固定しているシール材を切除した」という。
こうした記事を読んで、殻割りしてみたくなった自作ユーザーも少なくないと思うが、カッターを挿し込む際に、CPUコアを破損してしまうといった事故が起こる可能性もあるので要注意。もちろん、このようにしてCPUに手を加えれば、メーカー保証は受けられなくなる。
そうした人の支援(?)となりそうなのが、同店が実施を予定している応援サービス。殻割りに失敗したCPUを提示すれば、1,000円引きでCore i7-3770Kを販売するという、なかなかユニークなものだ。ただし、購入できるCPUはCore i7-3770Kのみとのこと。
ちなみに、同店も殻割りに失敗しており、取材時には基板表面の一部が剥がれたCPUを見せてくれた。
□PC DIY SHOP FreeT
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