ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち

MSXでは珍しい、ステレオサウンド出力が可能だった「東芝 HX-20」

このとき東芝が発売していたHXシリーズはHX-20/21/22の3種類があったのですが、背面を見ないと違いがほぼわかりません。こちらは、HX-20になります

 想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、東芝から1984年に発売されたMSX「HX-20」です。

当時の広告では、イメージキャラクターとして岡田有希子さんが起用されていました

 1983年にMSX規格が発表され、その後に各社から続々とMSXパソコンが発売されました。東芝も、オリジナルの8ビットパソコンとしてPASOPIA7などをリリースしていましたが、MSX市場へもPASOPIAの名前を使用したハードで参入します。その第1弾となったのが、1983年発売のHX-10です。今回取り上げたのは翌年、84年秋に登場したモデルのHX-20です。

アルファベットと数字キー、スペースキーは黒、それ以外は白という、わかりやすいカラーリングとなっています。型番の右側に刻印された“64K”の文字が、一際存在感を浮かべています

 メインメモリとして64kBを搭載しており、当時のMSXとしてはちょっと高めだった69,800円という価格づけがなされていました。

 本体には2スロットが用意されていましたが、そのうち片方は背面に備え付けられ、あまり抜き差ししない漢字ROMカートリッジなどは背面スロットに挿すと良いです、とのアドバイスがスロットに書かれています。もちろん、2本挿しするゲームにも対応していました。MSXとしては珍しい、音声出力のモノラル・ステレオ切り替えスイッチがあるのも特徴と言えるでしょう。ただし、恩恵を受けた人はそう多くは無かったと思いますが……。

本体右側には、ジョイスティックポートが2つとCMTポートが1つ用意されています。反対側の左側面には、電源スイッチのみが配置されていました。
背面は左から、カートリッジスロット2、左右音声出力、モノラル/ステレオ切り替えスイッチ、プリンタポート、映像出力、チャンネル切り替えスイッチ、RF出力となっています。この個体は、カートリッジスロットと書かれている部分が錆びてしまい、文字が読めなくなっているのが残念です。本体は正常に作動しているだけに、惜しいところです

 なお、HX21とHX-22にはRGB出力が、HX-22にはRS-232Cインタフェースが内蔵されていることが当時の広告では謳われています。このHX-20にはワープロソフトが内蔵されていて、BASICより“CALL JWP”と入力することで起動するのですが、漢字ROMカートリッジが挿さっていないと“Device I/O Error”が表示され、残念ながら動すことはできませんでした。