ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち
MSXでは珍しい、ステレオサウンド出力が可能だった「東芝 HX-20」
2018年5月7日 00:00
想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、東芝から1984年に発売されたMSX「HX-20」です。
1983年にMSX規格が発表され、その後に各社から続々とMSXパソコンが発売されました。東芝も、オリジナルの8ビットパソコンとしてPASOPIA7などをリリースしていましたが、MSX市場へもPASOPIAの名前を使用したハードで参入します。その第1弾となったのが、1983年発売のHX-10です。今回取り上げたのは翌年、84年秋に登場したモデルのHX-20です。
メインメモリとして64kBを搭載しており、当時のMSXとしてはちょっと高めだった69,800円という価格づけがなされていました。
本体には2スロットが用意されていましたが、そのうち片方は背面に備え付けられ、あまり抜き差ししない漢字ROMカートリッジなどは背面スロットに挿すと良いです、とのアドバイスがスロットに書かれています。もちろん、2本挿しするゲームにも対応していました。MSXとしては珍しい、音声出力のモノラル・ステレオ切り替えスイッチがあるのも特徴と言えるでしょう。ただし、恩恵を受けた人はそう多くは無かったと思いますが……。
なお、HX21とHX-22にはRGB出力が、HX-22にはRS-232Cインタフェースが内蔵されていることが当時の広告では謳われています。このHX-20にはワープロソフトが内蔵されていて、BASICより“CALL JWP”と入力することで起動するのですが、漢字ROMカートリッジが挿さっていないと“Device I/O Error”が表示され、残念ながら動すことはできませんでした。