ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち
NECが発売したハンドヘルド・パーソナル・コンピュータ「PC-8201」
2018年5月22日 06:05
想い出に残る、懐かしのマイコン・パソコンを写真とともに振り返る本コーナー。今回取り上げるのは、NECが1983年に発売したハンドヘルドパソコン「PC-8201」です。
1980年代前半、エプソンのHC-20が大ヒットしたことを受けて、いくつかのハンドヘルドコンピュータが世に登場しました。NECもその流れに乗り、市場へと送り出したのがハンドヘルド・パーソナル・コンピュータのPC-8201です。
PC-8000の型番が付いていることからもわかるように、搭載しているN82-BASICは、N-BASICやN88-BASICとの互換性が考慮された作りになっています。ボディカラーはアイボリーホワイト・ワインレッド・メタリックの3色が用意されていましたが、ビジネスで使うにはワインレッドは少々攻めすぎなカラーリングに見えました(笑)。
単3乾電池を4本、またはニッカド電池パックを利用すれば最大で18時間、AC電源のない場所でも使用することができたというのは、今と比べてマシンパワーが非力だったとはいえ、なかなかの駆動時間だったと言えるでしょう。ただし、ニッカド電池パックは当時の価格で35,000円と、なかなかのお値段でした。
画面は40桁×8行で、ドット数は240×64ドット。カセットインタフェース部分は600ボーでN-BASICフォーマットを採用していたため、あらかじめPC-8001でプログラムを入力してからPC-8201へ持ち込む、ということも可能でした。もっとも、当時としてはPC-8201を使い外で簡易開発→出来たものをカセットテープや内蔵ソフトのTELECOMを使用してPC-8801などに送る、という使い方が想定されていたと思います。
当時としてはビジネスが主要な用途だったため、ゲームソフトは数本しか発売されていません。そのうちの1本「アストロウォーカー」は、「Wizard88」「マリオブラザーズ」などをリリースしていたWESTSIDE SOFTHOUSEから登場したアクションでした。