ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・ゲームたち

“スペースキーに重し”がキーワード!? 「夢幻の心臓II」

夢幻の心臓IIのパッケージ。SF世界を思わせるイラストですが、本編は本格的なファンタジーRPGです。

 想い出のレトロパソコンやゲームを写真とともに振り返る本コーナー。今回紹介するのはクリスタルソフトが1985年に発売したレトロゲーム「夢幻の心臓II」。

 1984年に発売された「夢幻の心臓」の続編ですが、遅かった前作と比べてサクサクと動くのと、敵を倒して主人公を成長させる方式に変更されたことで、多くの人が夢中になった作品でした。

 特に、「夢幻の心臓II」と聞いて誰もが思い出すのは、スペースキーに重しを乗せてのレベルアップ作業でしょう。食料を大量に買い込んでおけば、とある地点でスペースキーを押しっぱなしにすることで、敵と遭遇→“こうげきする”コマンドを自動選択→敵を倒して経験値獲得→再び敵と遭遇……を自動的に繰り返してくれるため、簡単に経験値稼ぎの作業ができました。このときに、何を重しに利用したかで盛り上がれるのも、「夢幻の心臓II」ならでは。

 5年後の1990年に「夢幻の心臓III」が発売されましたが、同じ年に「ハイドライド」シリーズなどでお馴染みのT&E SOFTに吸収合併されています。

1985年11月8日発売と、発売日が大きく描かれた広告。この当時、ソフト発売の日付が明確に記されていることは少ないので、貴重な資料かもしれません。
こちらはゲーム画面。2Dマップ上には視界の概念が盛り込まれていて、影の部分に出現した敵は見えなくなります。このおかげで緊張感あるプレイが楽しめました。
このほかにも、当時のクリスタルソフトは硬派な「ファンタジアン」などのタイトルをリリースしていました。ちょっと大人びた広告に、ドキッとした人もいたのでは?