パワレポ連動企画
最新Core i7とRTX 4080で無敵のゲームPCを作ろう!【最新自作計画 第75回】
DOS/V POWER REPORT 2023年冬号の記事を丸ごと掲載!
2023年7月5日 11:00
今回のコンセプト
最新高性能パーツでPCゲームを満喫
高精細なグラフィックスを多用する最新PCゲームを100%堪能したいなら、やはり最新の高性能パーツを組み合わせた自作PCが最適だ。
安心して利用するため冷却性能を確保する
CPUクーラーは大型ラジエータ搭載の簡易水冷型、PCケースも多数のケースファンを搭載するタイプを選び、冷却性能にもこだわる。
最近ではゲーム専用機の高性能化が進んだこともあり、話題のタイトルはPCとゲーム専用機の両方で発売されるようになってきた。
本体価格だけ見ればたしかにゲーム専用機のほうが安いが、ダウンロードコンテンツの豊富さや自由度、最新の機能を活用した高度で美しいグラフィックス表現を考えるなら、やはり高性能な自作PCのメリットは大きい。
また将来的にビデオカードを交換してグラフィックス性能を強化したり、SSDを増設して保存できるタイトルを増やしたりといった拡張ができるのも、自作PCの大きな魅力である。
そこで今回は、最新世代で性能が大きく向上したCPUやビデオカードを組み合わせ、PCゲームを長く快適に楽しめる強力なゲームPCを作っていく。もちろん高性能パーツの性能を十分に引き出すため、PCケースやCPUクーラーの冷却性能にもこだわろう。
高性能パーツを支えるマザーボードと最新の強力なビデオカードに注目
今回のキーパーツは、自作PCの基本性能を左右する三つのパーツだ。まずはCPUだが、これはIntelの「Core i7-13700K」を選んだ。PCゲームで重要とされるシングルコア性能に優れるほか、16コア24スレッド対応とマルチコア性能も高い。
マザーボードはASUSTeKの「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」。Intel Z790を搭載するアッパーミドルクラスの製品で、強力な電源回路で今回のような高性能CPUや各パーツの安定動作をサポートする。PCI Express 4.0対応のM.2スロットやWi-Fi 6Eの無線LAN機能も備え、将来性もバッチリだ。
ビデオカードは、GeForce RTX 4080を搭載するASUSTeKの「TUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X」。前世代のGPUを大きく凌駕する圧倒的な演算性能を備えており、PCゲームの描画レベルを格段にアップしてくれる。
36cmラジエータやビデオカードなど大型パーツを組み込んでも内部は余裕あり
今回のPCケースは、高さが50cm以上で奥行きも50cmに近い比較的大型のPCケースだ。メインパーツを組み込むエリアは広く、ほとんど構造物がないこともあり、大型の簡易水冷型CPUクーラーやビデオカードの組み込みは楽に行なえた。
また今回の簡易水冷型CPUクーラーでは、1本のケーブルでLEDにも電源を供給できるファンを採用する。さらにデイジーチェーンでファン同士を接続していくタイプなので、3基分のファンのケーブルやLEDケーブルをいたってシンプルに接続できる。後述するがPCケース自体が搭載するLEDファンの各種配線もすでに完了しており、各所にLEDパーツを組み込む作例としては作業難易度は低い。
ただ一点注意するとすれば、ビデオカードの変換アダプタに接続するPCI Express電源ケーブルの数だ。変換アダプタが搭載するコネクタごとに1本ずつ、合計3本のケーブルを用意しよう。
最新PCゲームも4K解像度でOK!メーカーを揃えれば設定も楽になる
上で紹介したPCMark 10や3DMarkのScoreは、さすがと言った数値だ。最新PCゲームでの使用感については、ユービーアイソフトの「ファークライ6」を、グラフィックス設定を最高の状態にして検証した。フルHD解像度でのフレームレートは平均で157fps、最低でも120fpsとハイリフレッシュレート対応の液晶ディスプレイを存分に活かせる結果となった。またより描画負荷の高い4K解像度でも、平均109fps /最低99fpsと素晴らしい結果となった。
ファークライ6は最近のPCゲームの中では描画負荷の高いタイトルであることを考えると、ほかのゲームも快適に楽しめそうだ。またGeForce RTX 4080搭載カードでは、AI技術を利用して描画の負荷を下げフレームレートを引き上げる「DLSS 3」が利用できる。最近かなり増えてきたDLSS対応ゲームなら、4Kでさらなるハイリフレッシュレートで楽しめる可能性もある。
今回はマザーボードとビデオカードのメーカーをASUSTeKで合わせたこともあり、マザーボードのユーティリティでまとめて設定できるのが便利だった。たとえばイルミネーションの設定は「Armoury Crate」からまとめて行なえるし、CPUやビデオカードの詳細なオーバークロック設定は、「AI Suite 3」から呼び出せる。
気になるCPUやビデオカードの温度は右のグラフでまとめたとおり。どちらもしっかりと冷却できていることが分かる。PCケースは多数のケースファンを搭載する冷却重視設計で、しかも簡易水冷型CPUクーラー用のファンも追加してエアフローを強化しているだけに納得の結果。長時間ゲームをプレイするとしても、熱が原因の大幅なパフォーマンス低下などを心配する必要はないだろう。
制作後記
検証結果を見ても、やはり新世代のGPUを搭載するTUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6Xのパワーはすさまじい。またマザーボードの搭載インターフェースも充実しており、適切なタイミングでパーツを拡張したり換装したりすることで、今後数年は強力なゲームPCとして利用し続けられるのは間違いない。
室温 | 22.1℃ |
ファークライ6 | グラフィックス設定は[最高]で解像度1,920×1,080ドットと3,840×2,160ドット時のベンチマークテスト結果を比較 |
アイドル時 | OS起動10分後の値 |
動画再生時 | 解像度1,920×1,080ドットの動画ファイルを1時間再生したときの最大値 |
3DMark時 | 3DMarkのStressTest(Time Spy)を実行したときの最大値 |
各部の温度 | 使用したソフトはHWMonitor 1.46で、CPUはTemperaturesのPackage、GPUはTemperaturesのGPUの値 |
[TEXT:竹内亮介]
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