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最新Core i7とRTX 4080で無敵のゲームPCを作ろう!【最新自作計画 第75回】

DOS/V POWER REPORT 2023年冬号の記事を丸ごと掲載!

合計価格 479,000円前後 ※実売価格は12月上旬時点のもの。昨今の情勢から、調査時点以降の製品入荷時に実売価格が大きく変動する可能性があることをあらかじめご了承ください。

今回のコンセプト

最新高性能パーツでPCゲームを満喫

 高精細なグラフィックスを多用する最新PCゲームを100%堪能したいなら、やはり最新の高性能パーツを組み合わせた自作PCが最適だ。

安心して利用するため冷却性能を確保する

 CPUクーラーは大型ラジエータ搭載の簡易水冷型、PCケースも多数のケースファンを搭載するタイプを選び、冷却性能にもこだわる。

Core i7-13700KやGeForce RTX 4080搭載のビデオカードを組み込んだ、強力なゲームPCである。前面と天板に組み込んだ3基の12cm角ファンや水冷ヘッドには、それぞれアドレサブルLEDが組み込まれており、美しいイルミネーションも楽しめる

 最近ではゲーム専用機の高性能化が進んだこともあり、話題のタイトルはPCとゲーム専用機の両方で発売されるようになってきた。

 本体価格だけ見ればたしかにゲーム専用機のほうが安いが、ダウンロードコンテンツの豊富さや自由度、最新の機能を活用した高度で美しいグラフィックス表現を考えるなら、やはり高性能な自作PCのメリットは大きい。

 また将来的にビデオカードを交換してグラフィックス性能を強化したり、SSDを増設して保存できるタイトルを増やしたりといった拡張ができるのも、自作PCの大きな魅力である。

 そこで今回は、最新世代で性能が大きく向上したCPUやビデオカードを組み合わせ、PCゲームを長く快適に楽しめる強力なゲームPCを作っていく。もちろん高性能パーツの性能を十分に引き出すため、PCケースやCPUクーラーの冷却性能にもこだわろう。

高性能パーツを支えるマザーボードと最新の強力なビデオカードに注目

 今回のキーパーツは、自作PCの基本性能を左右する三つのパーツだ。まずはCPUだが、これはIntelの「Core i7-13700K」を選んだ。PCゲームで重要とされるシングルコア性能に優れるほか、16コア24スレッド対応とマルチコア性能も高い。

Intel Core i7-13700K
高性能コア(Pコア)を8コア、高効率コア(Eコア)を8コア搭載するCore i7の最新モデルをチョイス

 マザーボードはASUSTeKの「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」。Intel Z790を搭載するアッパーミドルクラスの製品で、強力な電源回路で今回のような高性能CPUや各パーツの安定動作をサポートする。PCI Express 4.0対応のM.2スロットやWi-Fi 6Eの無線LAN機能も備え、将来性もバッチリだ。

ASUSTeK Computer ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI
Intel Z790を搭載したATX対応マザーボード。大型のビデオカードを簡単に着脱できる機能が便利

 ビデオカードは、GeForce RTX 4080を搭載するASUSTeKの「TUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X」。前世代のGPUを大きく凌駕する圧倒的な演算性能を備えており、PCゲームの描画レベルを格段にアップしてくれる。

ASUSTeK Computer TUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X
最新のGeForce RTX 4080を搭載したビデオカード。4スロットの厚みを持つ大型のGPUクーラーを備え、冷却性能が高い

36cmラジエータやビデオカードなど大型パーツを組み込んでも内部は余裕あり

 今回のPCケースは、高さが50cm以上で奥行きも50cmに近い比較的大型のPCケースだ。メインパーツを組み込むエリアは広く、ほとんど構造物がないこともあり、大型の簡易水冷型CPUクーラーやビデオカードの組み込みは楽に行なえた。

天板とマザーボード短辺との間のスペースは広く、ラジエータとファンを天板に組み込んだ状態でもファンやLEDコネクタを挿せる

 また今回の簡易水冷型CPUクーラーでは、1本のケーブルでLEDにも電源を供給できるファンを採用する。さらにデイジーチェーンでファン同士を接続していくタイプなので、3基分のファンのケーブルやLEDケーブルをいたってシンプルに接続できる。後述するがPCケース自体が搭載するLEDファンの各種配線もすでに完了しており、各所にLEDパーツを組み込む作例としては作業難易度は低い。

簡易水冷型CPUクーラーのファンは、電源とLEDが一体化した専用ケーブル。接続や整理の手間が少ない

 ただ一点注意するとすれば、ビデオカードの変換アダプタに接続するPCI Express電源ケーブルの数だ。変換アダプタが搭載するコネクタごとに1本ずつ、合計3本のケーブルを用意しよう。

ビデオカードに付属する12VHPWRへの変換アダプタだ。3基のコネクタには、それぞれ別のPCI Express電源ケーブルを接続しなければならない

前面ファン関係はほぼ整理済み

写真を見るとかなり複雑な作業を強いられそうな状況だが、実はほとんどのケーブルは購入時点で整理済み

 PCケースは前面にLED搭載の12cm角ファンを3基備えるが、これらのファンのケーブルは最初からファン/ LED制御ユニットに接続され、整理済みの状態だ。簡易水冷型CPUクーラーのケーブルも非常に少ないことを考えると、基本的にはATX24ピンメイン電源ケーブルやPCI Express電源ケーブルをうまく整理するだけでよい。マザーボードベース中央にへこみ部分があるので、ここで簡単にまとめておこう。

最新PCゲームも4K解像度でOK!メーカーを揃えれば設定も楽になる

 上で紹介したPCMark 10や3DMarkのScoreは、さすがと言った数値だ。最新PCゲームでの使用感については、ユービーアイソフトの「ファークライ6」を、グラフィックス設定を最高の状態にして検証した。フルHD解像度でのフレームレートは平均で157fps、最低でも120fpsとハイリフレッシュレート対応の液晶ディスプレイを存分に活かせる結果となった。またより描画負荷の高い4K解像度でも、平均109fps /最低99fpsと素晴らしい結果となった。

ユービーアイソフトの「ファークライ6」は、かなり描画負荷の高いPCゲームの一つだ。しかし今回のPCなら4K解像度でもOK

 ファークライ6は最近のPCゲームの中では描画負荷の高いタイトルであることを考えると、ほかのゲームも快適に楽しめそうだ。またGeForce RTX 4080搭載カードでは、AI技術を利用して描画の負荷を下げフレームレートを引き上げる「DLSS 3」が利用できる。最近かなり増えてきたDLSS対応ゲームなら、4Kでさらなるハイリフレッシュレートで楽しめる可能性もある。

 今回はマザーボードとビデオカードのメーカーをASUSTeKで合わせたこともあり、マザーボードのユーティリティでまとめて設定できるのが便利だった。たとえばイルミネーションの設定は「Armoury Crate」からまとめて行なえるし、CPUやビデオカードの詳細なオーバークロック設定は、「AI Suite 3」から呼び出せる。

マザーボードに接続している簡易水冷型CPUクーラーのLEDとビデオカードのLEDは、マザーボードの「Armoury Crate」でまとめて制御できる
ビデオカードのコアクロックやメモリクロック、ファンの回転数を、マザーボードの「AI Suite 3」から制御できる

 気になるCPUやビデオカードの温度は右のグラフでまとめたとおり。どちらもしっかりと冷却できていることが分かる。PCケースは多数のケースファンを搭載する冷却重視設計で、しかも簡易水冷型CPUクーラー用のファンも追加してエアフローを強化しているだけに納得の結果。長時間ゲームをプレイするとしても、熱が原因の大幅なパフォーマンス低下などを心配する必要はないだろう。

制作後記

 検証結果を見ても、やはり新世代のGPUを搭載するTUF Gaming GeForce RTX 4080 16GB GDDR6Xのパワーはすさまじい。またマザーボードの搭載インターフェースも充実しており、適切なタイミングでパーツを拡張したり換装したりすることで、今後数年は強力なゲームPCとして利用し続けられるのは間違いない。

【検証環境】
室温22.1℃
ファークライ6グラフィックス設定は[最高]で解像度1,920×1,080ドットと3,840×2,160ドット時のベンチマークテスト結果を比較
アイドル時OS起動10分後の値
動画再生時解像度1,920×1,080ドットの動画ファイルを1時間再生したときの最大値
3DMark時3DMarkのStressTest(Time Spy)を実行したときの最大値
各部の温度使用したソフトはHWMonitor 1.46で、CPUはTemperaturesのPackage、GPUはTemperaturesのGPUの値

[TEXT:竹内亮介]

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