パワレポ連動企画
初心者でも失敗しない!パフォーマンスも安心のスタンダードPC
【必ず満足!小型PC自作最前線(13)】
(2015/5/14 12:05)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、今回より「2015年6月号」の総力特集「必ず満足!小型PC自作最前線」を掲載する。
小型PCの紹介をしていくこの連載もいよいよ佳境。必要なパーツは紹介した。作成時のテクニックも解説した。あとは、組み立てるだけだ。
そういうわけで今回からは小型PCのお勧め構成から実際に使用した際のパフォーマンスまで紹介していく。最初は扱いやすいケースを基礎にしたスタンダードな小型PC。組み立てやすいだけでなく、性能や今後の発展性も抜群だ。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年6月号は全国書店、ネット通販にて4月28日(火)に発売。60ページを超えるボリュームでお届けする総力特集「必ず満足!小型PC自作最前線」のほか、同じUSB3.0対応製品なのに性能が違う!「買って得するUSB 3.0メモリはコレだ!」、登場したのは数年前だけど、あっという間に一大勢力となったアイテムを紹介!「簡易水冷クーラーカタログ」、やっぱり体が資本!最新パーツだけでなく自分の健康にも投資するべき!!「つらい目・肩・腰に効く! PC向けデスクチェアを新調せよ」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は、「新しいPC作ったら、OSも新しいものを使いたい!」という新しいもの好きにお勧めする「今スグ使える!Windows 10 Technical Preview かんたん解読書」。Windows 10 Technical Previewインストール方法や、機能について大解説。「夏の正式リリースまで待てない!」というせっかちな読者の面々には見逃せない一冊だ。
- 必ず満足!小型PC自作最前線 -
初心者でも失敗しない!パフォーマンスも安心のスタンダードPC
初心者でも失敗しない!
パフォーマンスも安心のスタンダードPC
過去の「常識」にとらわれない新時代の小型スタンダードPC
ケースのサイズは小さいが、それがゆえにシャドーベイやファンマウンタなど各部品が内部で入り組み、パーツの組み込み方もATXに比べて複雑な小型PC。一昔前は「この組み方でないと途中で失敗する」という、ひどい設計のPCケースも多かった。
しかし今は違う。構造を工夫することで各パーツ間の干渉を避け、ケーブルの接続や整理をしやすくする機能を備えるPCケースが増えている。またもう一つの主役であるマザーボード側でも、CPUソケットやコネクタの配置で工夫が進んでいる。
この作例は、組みやすさとメンテナンス性、そして拡張性にこだわった初心者にピッタリのプランだ。キモとなるのは、PCケースのPC-Q33とマザーボードのZ97I-PLUSの相性のよさである。両方のよい部分がピッタリとかみ合っており、実はATXと比較してもずっと組みやすいのだ。また、大型の定番CPUクーラーや高性能ビデオカードも利用でき、しっかりと冷却できるだけのポテンシャルもあるので、拡張性にも期待できる。
初心者でも失敗しないのはパーツの組み合わせが絶妙だから
初心者が悩む二つのポイントを組み合わせの妙で解決する
初心者が小型PCの組み立てでつまずくポイントは、大きく2点。一つは、組み込もうとしたパーツが干渉して組み込めないこと。もう一つは、マザーボードのコネクタの上に、ほかのパーツが覆いかぶさって、ケーブルが接続できなくなることだ。
一つ目はPC-Q33が解決してくれる。PCQ33では前面と一体化した天板を前面側に倒すと、マザーボード周辺の空間が完全に開放された状態になる。下部スペースも電源とシャドーベイのみのシンプルな構造なので、パーツの干渉自体が発生しにくいのだ。
もう一つは、マザーボードのZ97I-PLUSとPC-Q33の合わせ技で解決できる。Z97I-PLUSは、ポートやコネクタをボードの周辺部分に配置する。前述したとおりPC-Q33はマザーボード周辺が広く開放されているため、悠々と各種ケーブルを接続できるわけだ。
前面・天板一体パネルのおかげで組み立て作業はノンストレス
小型PCへの組み込みがめんどうなのは、決められた順序でないと、各パーツの組み込み作業がうまく進まないPCケースが多いからだ。しかし、PC-Q33なら前面パネルを倒すことで、各パーツの設置場所にスムーズにアクセスできるようになる。好きなパーツから自由に組み込みが行なえるのだ。
パフォーマンスでも安心できるのは機能性と拡張性が十分だから
CPUは4コアの「Core i5-4460」だ。4コア4スレッド実行に対応し、書類作成やWebブラウズといった一般的な用途ならストレスなくこなせる。ストレージは、システム用として利用する250GBの2.5インチSSDと、データ保存用に利用する2TBの3.5インチHDDだ。これも、ここ最近のスタンダードPCとしては「鉄板」の組み合わせである。
ただし弱点もある。さすがにCore i5-4460の内蔵グラフィックス機能では、最新のPCゲームはプレイしにくい。そんなときはビデオカードを追加してみよう。アッパーミドルクラス以上のカードを追加すれば、描画性能は驚くほど向上する。しかもPC-Q33の冷却性能は高く、GeForce GTX 970/960搭載カードを挿しても、CPU温度やGPU温度はかなり低かった。高性能なビデオカードを拡張しても「安心」ということだ。
CPUは定番のCore i5
Core i5-4460は、4コア4スレッド実行に対応し、動作周波数は3.2GHzの最新CPUだ。サイドフローの大型CPUクーラー「虎徹」を組み合わせることで、高負荷時でもCPU温度は57℃とかなり低い状態にとどまる。ケースファンやCPUファンの回転数も低いので、静かな環境でPCを利用できる。
ストレージはまだまだ積める
ストレージは250GBのSSDと、2TBのHDDの2刀流だ。初心者がメインPCとして使うなら十分な構成だろう。また、それ以上のストレージが必要になるなら、前面パネル裏のスペースにあるシャドーベイを利用しよう。ケーブル配線がやや難しくなるが、HDDならもう1台、SSDならもう3台増設できる。
ポート類も充実
Z97I-PLUSが装備するディスプレイ出力端子は、DisplayPort、HDMI、DVI-D、Dsub 15ピンの4種類だ。また、右から2列目にある金色のコネクタには、添付される無線LANのアンテナを接続できる。IEEE802.11acのデュアルアンテナ通信により、867Mbpsでの無線通信が可能だ。
高性能ビデオカードを入れてもOK!
PC-Q33では長さ22cmまでのビデオカードを組み込むことが可能だ。ハイエンドカードはムリだが、GeForce GTX 970/960搭載のアッパーミドルクラスなら選択肢が多い。実際に組み込んで温度やスコアを計測してみたのが以下のグラフだ。CPU内蔵グラフィックス機能と比べ、3D描画性能は飛躍的に向上する一方で、GPU温度は低く抑えられていることが分かる。
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[Text by 竹内亮介]
【DOS/V POWER REPORT 2015年6月号は2015年4月28日(火)発売】
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