パワレポ連動企画

Socket FM2+マザーボードカタログ
~FM2A88M Extreme4+など3製品を紹介~

【勢力図一変!? 最新CPUはこう使え!(14)】

DOS/V POWER REPORT 2015年8月号

 こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年8月号」の第一特集「Broadwellが来た! Godavariも来た!! 勢力図一変!? 最新CPUはこう使え!」を掲載する。

 第14回目では、AMDのSocket FM2+のマザーボードを紹介する。Broadwellの登場により内蔵GPUの優位性は薄れてしまったが、そのコストパフォーマンスの高さはいまだ健在だ。

 この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年8月号は全国書店、ネット通販にて6月29日(月)に発売。新CPUを一挙に紹介する第一特集のほか、冷却も静音もバランスが大事!シチュエーション別に検証をする第二特集「自作ユーザー志向別 冷却・静音チューンナップ指南」、老若男女誰でも使える、安くてすごい小型のPC!「超小型ARMコンピュータ Raspberry Pi最前線」、余ったドライブをUSB 3.1で有効活用!「USB 3.1対応製品登場で新展開! 最新外付けドライブケース 40選」、見逃した番組も好きなときに観られる。そう、インターネットならね。「絶対加入しておきたい動画配信サービス」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。

 今号の特別付録は豪華二本立て。最新の略語まで一冊でカバー、明日からバリバリ使える知識満載の「最新 パソコン略語辞典 2015」と、最新のスラングまでバッチリ収録、ネットでしか通じない知識満載の「30代以上のためのネットスラング辞典」だ。


- Socket FM2+マザーボードカタログ -


Socket FM2+マザーボードカタログ

5分で分かる
Socket FM2+ CPU用チップセットとその機能

Socket FM2 CPUも使用できる
Socket FM2+はSocket FM2と互換性があり、Socket FM2CPUも使用することができる。ただし、Socket FM2 CPUはPCI Express 3.0非サポートのため、ビデオカードを使用した場合、PCI Express 2.0接続となる

 Socket FM2+ CPU用の主な現行チップセットは、ハイエンドPC向けのA88X、ミドルレンジPC向けのA78、ローエンドPC向けのA68Hの3モデル。それぞれの主な機能と搭載マザーボードの価格帯は下の表のとおりだ。ローコストでマシンを組むならA78またはA68H搭載マザーボードが魅力的ではあるが、現状、販売されている製品数は多くない。

Socket FM2+プラットフォームのブロック図

 Socket FM2+プラットフォームでは、グラフィックス機能、メモリコントローラ、ビデオカード用のPCIExpressレーンはCPUがサポート。チップセットは、Serial ATA、USBに加え、拡張機能用のPCI Expressレーン、PCIなどをサポートしている


ASRockFM2A88M Extreme4+

拡張機能が充実したmicroATXマザーボード

 チップセットにA88Xを採用したSocket FM2+ CPU対応マザーボード。4+2フェーズ構成の電源回路を搭載しており、Socket FM2+(TDP 95Wまで)およびSocket FM2( TDP 100Wまで)CPUに対応している。比較的安価なmicroATXタイプながら、拡張機能が充実している点が特徴で、Serial ATA 3.0ポートを8基、USB 3.0を4基サポート。メモリスロットは4本装備しており、合計64GBのメモリを搭載することができる。A10を使用してコンパクトなマシンを作成したい人は要注目だ。

Specification
対応CPU:A10、A8、A6、A4●メモリスロット:PC3-14900 DDR3 SDRAM ×4(最大64GB)●ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub15ピン×1●拡張スロット:PCIE3.0※ Socket FM2+ CPU使用時 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×1、PCI×1●主なインターフェース:SATA 3.0×8、USB 3.0×4、USB 2.0×10●LAN:1000BASE-T×1●実売価格:10,000円前後
※PCI-E=PCI Express、SATA = Serial ATA、USB のポート数はピンヘッダ含む

内蔵ストレージを多数使用できる
ASRockマザーおなじみの便利アプリも付属
チップセットのA88XがサポートするSerial ATA 3.0ポートを8基フルに装備しており、Serial ATA 3.0対応内蔵ストレージを多数使用することができる
各種ファンの回転数を制御して静音化を図れるFAN-Tastic TuningやOC設定が行なえるOCTweakerなどが統合された便利アプリ「A-Tuning」も付属する

cTDP機能を試す

 本機はA10-7800やA8-7600などのCPUがサポートしているcTDP(Configurable TDP)機能に対応しており、UEFIセットアップにcTDPの設定項目が用意されている。ここでは、TDP 45WとTDP 65Wに設定できるA10-7800を用いてその効果を試してみた。結果は下のとおり、TDP 45W時とTDP 65W時では、アイドル時の消費電力はほぼ変わらないものの、高負荷時では23.8Wの差が出ている。性能の低下は、PCMark 8のテスト結果を見る限り数%程度。cTDPは消費電力を下げるには魅力的な機能と言ってよいだろう。

UEFIセットアップのAdvancedのCPU Configurati on メニュー下にある「Target TD P」がcTDPの設定項目。A10-7800では45Wと65Wが選択できた

A10-7800
A10-7800のcTDP機能を活かして低消費電力のコンパクトマシンを作成するのに適している。
A8-7600
実売で1万2,000円前後のA8-7600と組み合わせれば、高コストパフォーマンスのマシンを作成することができる。


ASUSTeK ComputerA88X-GAMER

品質重視の作りが魅力のゲーミングマザー

 サウンド機能やネットワーク機能などゲーマー向け機能を強化したSocket FM2+ CPU対応のゲーミングマザーボード。チップセットにはA88Xが採用されている。長時間のゲームプレイに耐え得るべく、高性能部品を採用したデジタル電源回路を搭載するなど高品質な点も魅力。Socket FM2+マザーは、オーバークロックを想定した高品質モデルが少ないので、オーバークロック用としても注目したい。

 なお、最新のGodavariコアにもバージョン0904のUEFIから対応している。

Specification
対応CPU:A10、A8、A6、A4●メモリスロット:PC3-19200 DDR3 SDRAM ×4(最大64GB)●ディスプレイ:HDMI×1、DVI-D×1、Dsub 15ピン×1●拡張スロット:PCIE 3.0※ Socket FM2+ CPU使用時 x16×1、PCI-E 2.0 x4(x16形状)×1、PCI-E 2.0 x1×2、PCI×3●主なインターフェース:SATA 3.0×8、USB 3.0×4、USB 2.0×10●LAN:1000BASE-T×1●実売価格:16,000円前後
※PCI-E=PCI Express、SATA = Serial ATA、USB のポート数はピンヘッダ含む

長時間のゲームプレイに耐える電源回路
上位機種譲りの高品位サウンド機能を搭載
デジタル制御の4+2フェーズ構成の電源回路を搭載。冷却用として大きめのヒートシンクが装備されている載している
サウンドコーデックはROGシリーズにも採用されているS/N 115dBのSupremeFX。サウンド回路部にはオーディオ用コンデンサの搭載など、高音質化のための工夫がなされている

ハードウェアだけでなくソフトウェアも充実

 本機は、ハードウェアだけでなく、UEFIセットアップや付属アプリケーションなど、ソフトウェアが充実している点も特徴。AMDプラットフォームではIntelプラットフォームよりも古い世代のUEFIセットアップが採用されていることが多いが、本機はIntel CPU向けマザーボードと同世代の最新のUEFIセットアップを搭載している。

最新世代のUEFIセットアップを搭載
cTDPは1MHzきざみの設定が可能
Intel CPU向けマザーボード同様、使いやすくなったと評判の最新世代のUEFIセットアップを搭載している
cTDPにももちろん対応しており、テストに使用したA10-7800では45Wから65Wの間を1MHzきざみで設定できた
Fan Xpert 2で静音化ができる
Windows上からOC設定も可能
本誌でも何度も紹介しているとおり、静音化の効果が高いファン制御アプリ「Fan Xpert 2」も付属。最新世代の“3”ではないのが残念
付属アプリの「TurboV EVO」を使用すれば、Windows上から、各種オーバークロック設定を行なうことができる

A10-7870K
高クロックのA10-7870Kの性能を活かす素地は十分、高性能のゲームマシンを作成するのに適している。
A8-7650K
ビデオカードに少しでも多く予算を回したいならA8-7650Kなどと組み合わせるのもよい。


GIGA-BYTE TECHNOLOGYGA-F2A68HM-DS2(rev. 1.0)

ローコストでマシンを作成できる

 チップセットにA68Hを採用したmicroATXマザーボード。チップセットの仕様上、SATA 3.0ポートは4基、U S B 3.0ポートは2基と、A88Xマザーと比べると機能が制限されるが、その分低価格な点が魅力。できるだけ予算をかけずにマシンを組みたい人には魅力的な1枚と言える。

Specification
対応CPU:A10、A8、A6、A4●メモリスロット:PC3-19200 DDR3 SDRAM ×2(最大64GB)●ディスプレイ:DVI-D ×1、Dsub 15ピン×1●拡張スロット:PCI-E 3.0※ Socket FM2+ CPU 使用時 x16×1、PCI-E 2.0 x1×1、PCI×1●主なインターフェース:SATA 3.0×4、USB 3.0×2、USB 2.0×8● LAN:1000BASE-T×1●実売価格:7,500円前後
※PCI-E=PCI Express、SATA = Serial ATA、USB のポート数はピンヘッダ含む

必要なことが網羅された日本語マニュアルが付属
低価格ながら、必要なことは一通り網羅された日本語マニュアルが付属するので、自作に不慣れな人でも安心して使用することができるだろう

【検証環境】

CPU:AMD A10-7800(3.5GHz)
メモリ:Corsair Vengeance CMZ16GX3M4A1600C9(PC3-12800 DDR3 SDRAM 4GB×4 ※2枚のみ使用)
グラフィックス機能:A10-7800内蔵(AMD Radeon R7 Graphics)
SSD:Micron Crucial m4 CT128M4SSD2(Serial ATA 3.0、MLC、128GB)
OS:Windows 8.1 Pro 64bit版
アイドル時:OS起動10分後の値、高負荷時:PCMark 8- Home実行時の最大値
電力計:Electronic Educational Devices Watts Up? PRO


【問い合わせ先】

ASRock:03-3768-1321(マスタードシード)/ http://www.asrock.com/
ASUSTeK Computer:info@tekwind.co.jp(テックウインド)/ http://www.asus.com/jp/
GIGA-BYTE TECHNOLOGY:03-3350-5418(旭エレクトロニクス)/ http://www.gigabyte.jp/


[Text by 加藤勝明]


DOS/V POWER REPORT 2015年8月号は2015年6月29日(月)発売】

★第1特集「勢力図一変!? 最新CPUはこう使え!」
★第2特集「自作ユーザー志向別 冷却・静音チューンナップ指南」
★特別企画「超小型ARMコンピュータ Raspberry Pi最前線」「最新外付けドライブケース 40選」「絶対加入しておきたい動画配信サービス」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」

★ 紙版を買うと電子版(PDF)を無料ダウンロード可能
★ 特別付録小冊子「最新パソコン略語辞典 2015」「30代以上のためのネットスラング辞典」(紙版のみ別途付録、電子版では本誌末尾に収録)
★ 毎月700円(税込)で最新号が読める 直販電子版 月額プランも受付中
http://book.impress.co.jp/teiki/dvpr/2015-06-22-1648.php

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(AKIBA PC Hotline!編集部)