eスポーツヒーローインタビュー
「1戦目の時点ではけっこう絶望的でした、でも…」（FM/Ceros選手）

セミファイナルの注目点

BonziN選手

Ceros選手

　「Bo5」つまり先に3勝したチームが勝利という試合形式だったが、3：2のフルセットまでもつれる戦いとなったセミファイナル。全体の流れとしては完全なるシーソーゲームだったが、最終的には経験豊富なFMが相手のリズムをうまく崩して勝利を果たした。

　中でもトップレーナーのBonziN選手がレーニングで有利を取り、それをチーム全体に波及させていた。さらにミッドレーナーのCeros選手が終始安定したレーニングを見せ、5戦目で「スノーボール」をしてチャンピオンをきっちり育てあげたことが決勝進出を決定づけたと言える。

　そこで今回は、トップのBonziN選手とミッドのCeros選手にインタビューをお願いした。

[BonziN選手]まず立ち上がりがあまり思わしくなく、1試合目から負けてしまいました。

　その後もちょっとまだチームの連携がうまくいかず3戦目までもつれ込んで1：2とされてしまったんですけど、意識を入れ替えてきちんと対応していくことで4試合目5試合目で勝つことができて良かったです。

[Ceros選手]1戦目の時点ではけっこう絶望的でした（苦笑）。

　でも試合の中で問題点をひとつずつ改善してバンピックも話し合ったうえで、4戦目終わった時点ではもうかなり勝ちのムードだったので、そこが分岐点だったと思います。

[BonziN選手]トップレーンについては、正直パフォーマンスが良かったとは言えないと思います。ガンクも何回も受けましたし、ランブルのウルトも何回か外したので今回はチームに助けられたなと思っています。できるだけ死なないように、自分の役割をまっとうしようと頑張りました。

[Ceros選手]僕は今回5戦ともかなりパフォーマンスが安定していたと思います。特にゼドを使った試合と、アーリを使った試合は自分でも満点に近いパフォーマンスだったと思います。

[Ceros選手]7hはかなりバンピックの傾向が偏っているので、そこはちゃんと対策しましたね。

[BonziN選手]対策は一応立ててはいたんですが、相手も対策通りにやってくれるわけではなかったので、例えばバンもそうですし、予想通りではなかったので、そこに対応するのはちょっと遅れてしまいましたね。

　でも、試合を重ねていくうちに自分たちで修正して対策していったのが大きかったと思います。

[BonziN選手]予想より全然強くて厳しいゲームでした。

　つらい激闘というか、心身ともに疲れる戦いでした。試合に臨む前は3タテにするつもりでいたのですが、あの出だしからですともう出鼻をくじかれた感じですね。

[Ceros選手]個人的にやはりAlvingo選手はLJLプレイヤーの敵チームの中では一番うまいと思っているので、一番のライバルだと思います。そのライバルに勝てたということは、非常に嬉しいです。

[BonziN選手]先ほども言ったんですが、やられたなと（笑）。

シェンが一番練習してきたチャンピオンだったので消されて痛くはあったんですけど、相手のバンがうまかったと思います。

　Evi選手の得意チャンプと照らし合わせて、ランブルやシェンはバンしたほうが良いと相手チームに判断されたんだと思います。僕としてはまさかバンされるとは予想していなかったですね（苦笑）。なのでこれからもっとチャンピオンプールを広げて、色々なチャンピオンを使いこなせるようにしていこうと思っています。

[BonziN選手]とにかくあまりガンクを受けて死なないように、パッシブにレーニングしようというのはあったんですけど、それを踏まえても結構ガンクを食らってしまいましたね。

Evi選手はアグレッシブなプレイヤーで、ちょっとでもアドバンテージを与えてしまうと1試合目みたいに「スノーボール」されて、相手チャンピオンがどんどん育ってしまうので、そういうところは気をつけていました。

[BonziN選手]アグレッシブなチャンピオンをピックしていましたよね、まず（笑）。

　まあでも自分のレーニング能力は向上していると思います。そこがたぶん今日現れていたんじゃないかなとは思いますね。うちにはトップ専属のコーチが入ったので、その人に毎日教えてもらってちょっとずつレーニングの知識がついてきた感じです。やっぱりレーニングって自分の知識から始まると思うので、知識をつけられていったのは全然違いますね。

　コーチは台湾の方ですが、英語が堪能なのでコミュニケーションの問題が全くなく安心なんです。まだチームに合流して2週間しか経っていないんですが、濃密というかみっちり教えてもらっていて効果を実感しています。

[Ceros選手]キャリーするつもりで試合に挑んだので、自信はありましたね。

　もちろんAlviongo選手に負けないようにすることもですし、味方とのコミュニケーションを意識することですかね。レーニングに集中しすぎずにゲームメイクにかかわる行動をすること、Astarore やRokeniaとうまく連携することを心がけていました。

[Ceros選手]僕たちのチームはソロQのようなムーブが多いので、コーラーを必要としていたんです。

　Procxin選手とRokenia選手はそれができず、Astaroreがコールする能力に一番長けていたので起用されました。Procxin選手は言葉の問題もあって、Rokenia選手と比べて英語があまり得意じゃなかったので、そういった理由もあります。

　実際、今回はAstaroreのコールがかなり試合に影響していたと思います。Astaroreとの連携については、1戦目は調子が上がっていないせいか、あまりうまくいっていませんでしたが、それ以降はすごくうまく連携が取れていたと思います。

[BonziN選手]今季のRampageは、本当に穴がないチームだと思います。本当に非常に厳しい相手なんですけど、自分たちの普段の完成度をこれから1週間で高めていければ、良い試合はできると思っています。でも、自信はあります。Amuse選手に負けないように、トップは任せてください！

[Ceros選手]やはりRampageは今シーズンかなり強いので、こちらが今週どれだけ試合に慣れるかがカギになると思います。Rampage戦は、ミッドからできればゲームを崩せればなと思います。

――決勝戦は「Bo5」になりますが、その点についてはいかがですか。

[Ceros選手]基本的にFMはBo5が得意なんです。

　今日の試合で言うと、7hは後半につれて疲れが出て雑なプレイが目立つようになっていったんですけど、僕らはなぜか良く分からないんですけど、逆にBo5で試合を重ねるごとに調子を上げて強くなって行くんですよね。

　なのでBo5には自信がありますし、Rampageは初めてのBo5ということで、この試合形式は僕らにとって有利なのかなと思いますね。

[BonziN選手]そうですね、今僕も同じことを思っていたんですけど…（苦笑）。あちらはBo5の経験がないということなので、そこは経験の差を見せつけていきたいですよね。

　うちは後半につれて調子を上げていくタイプだと思うので、そういう点ではBo5はやはりこちらに有利な形式だと思っています。ゲームの合間にコーチ陣からのアドバイスや指示を出されるのでそこで修正していくんですが、例えば今日はそれでAstaroreのジャングルの動きが改善されていったというのがあります。

――では最後に決勝戦への意気込みと、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

[Ceros選手]Rampage戦はシーズン2の締めくくりとして最高の試合にしたいと思っているので、応援よろしくお願いします。

　オフラインで声をかけづらい雰囲気があると言われたことがあるんですが、僕たちは声をかけられること自体は嬉しいので、決勝戦ではファンのみなさんに気軽に声をかけていただきたいですね。

[BonziN選手]僕も試合前でも試合後でもかまわないので、ファンのみなさんと交流できたら嬉しいなと思います。

　Rampage戦は今までにないぐらいの激闘になると思うので、チームの力で上回れるようにみっちり練習していきます。みなさん、応援よろしくお願いします。