COMPUTEX AKIBA出張所

3GB/s超のNVMe SSDをデモ、「SSD用TLC NAND」でSSDは安くなる?
4階建?な32GB LR-DIMMやType-C USBメモリも

(COMPUTEX AKIBA出張所 / ADATA編)

 毎年恒例のCOMPUTEX TAIPEIが2~6日の期間で開催された。

 様々なメーカーが出展する同イベント、詳細な取材記事は僚誌PC Watchが報じているが、「実際の展示を見て、メーカーに伝える」というのはなかなか難しい。そこで、例年同様、メーカー協力による意見箱付きのレポートをお届けする。

 項目ごとに、あなたの「欲しさ加減」や意見を入力できる入力欄を用意したので、好きな項目に入力し、最下段の「送信」のボタンを押して送信してほしい。いただいた意見はそれぞれのメーカーや国内代理店に送付、製品開発などの参考として活用していただく予定だ(アンケート集計期間は6月23日まで)。

容量2TBで3GB/s超えのNVMe SSDが年内登場予定、新型のTLC NAND採用SSDにDDR4メモリ、32GBのLRDIMMも展示

ADATAブース

 今回は、DDRメモリや普及価格帯のSSD、USBメモリなどで知られるADATAブースの模様をお届けする。

 実測で3GB/sで動作していたNVMe SSDの試作機、Micron/SK hynixのTLC NANDを搭載したSSD、DDR4メモリの新モデルやUSB 3.1 Type-C対応のUSBメモリや変換コネクタなど、多数の製品が展示されていた。

 以下、順に紹介していこう。



実測3GB/s超えのNVMe SSDをデモ、2.5インチ版で容量2TBを予定

今年中に登場予定のNVMe SSD「SR1020」の2TBモデル

 “高性能”といった点で最も注目できたのが今年末頃発売予定のNVMe対応SSD「SR1020」。

 試作機はPCI Expressカード型だが、製品版は2.5インチ形状のSF8639コネクタ接続モデルになる予定で、シリーズの最大容量モデルは2TB。

 ブースでは試作機のベンチマークを実演しており、転送速度は実測値で3,030~3,060MB/s前後を記録。PCIe 3.0×4レーン接続の速度を遺憾なく発揮する性能をアピールしていた。

 なお、試作機の搭載コントローラはMarvell製88SS1093-BTB2で、NANDは東芝 TH58TEG9DDKBA8H、DRAMはMicron D9QLJ。

 また、NVMe SSDはM.2でPCIe 3.0×1レーン接続タイプの「IM2P3738N」も展示されていた。実測値は128GBモデルのものが展示されており、リードは647MB/s・ライトは153MB/s。

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「SSD向けTLC NAND」本格普及でSSDは安くなる?TLC向けSSDコントローラと組み合わせたSSDが展示中

 普及価格帯に投入されるモデルとしてTLC-NANDを採用したSSD「SP550」と「SP560」の展示も行われていた。

 SP550はSilicon Motion製のコントローラを採用、SP560はMarvell製コントローラを採用している。性能に関しては2モデル間で差はないとのことで、ユーザーが好みのコントローラを選べるようにするためのラインナップだという。

サンプル品のSP560の基板には、工業向けSSDに搭載されているデータ保護用の回路「Power Lost Protection」用のコンデンサが実装されていたが、製品版には搭載されないとのこと。

 TLC NANDは書き込み寿命がどの程度なのかがポイントになるが、「SSDの容量を問わず、毎日50GB程度のデータを書き込んでも5年は使えるように設計されている」としている。

 搭載NANDは2モデルともにMicronまたはSK hynixのチップが搭載される予定。ADATAによると、SSDに使用できるグレードのTLC-NANDチップもTLC対応コントローラも最近流通しだしたそうだ。TLC NAND採用SSDの本格普及による値下がりにも期待したい。

 製品の発売は8月頃の見込みで、当初は「MLC NAMD採用モデルより若干安い価格帯で投入予定」としている。

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なんと16GBのDDR4メモリが展示、一般向けでは初

AD4U2133W16G15-B

 メモリのエリアでは7月末に出荷開始を見込んでいるというDDR4メモリが複数展示されていた。

 中でも注目できるのが通常タイプ(Unbuffered)で16GBのメモリ。16GBのメモリはRegistered DIMMなど、サーバー用メモリなどが流通するのみだったが、今後、一般的なマザーボードでも超大容量メモリ環境を構築可能になる日は近そうだ。

 製品の型番はAD4U2133W16G15-Bで、価格等は検討中とのこと。16GB以下の容量のモデルも同時期に複数投入される見込みだ。

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「DDR4-4000動作」のOCメモリを展示、ゲーミングブランド「XPG」は炎のイメージに

 ADATAのOC/ゲーミングブランド「XPG」製品のエリアでは、今後登場予定のDDR4-3400や、パッケージデザインが新しくなった同シリーズのメモリやSSDなどが展示されていた。

 DDR4-3400メモリ「XPG Z2 DDR4 3400 2GB」は、メーカーがサンプル品X99チップセット環境でチェックしたところ、DDR4-4000で動作したという。なお、展示品のヒートシンクは青だが、3カラーが発売予定とのこと。ちなみにデザインは「アイアンマン」をイメージしたそうだ。

 また、XPGシリーズはパッケージデザインなども一斉。これまではADATAのハチドリのマークなどが混在していたが、今後、XPGシリーズは炎をイメージしたデザインのものに統一されるという。出荷は順次とのことで、新パッケージのメモリやSSDが複数展示されていた。

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Type-C対応USBメモリや、Type-C - Type-A変換コネクタなど、USB Type-C関連製品を複数展示

USB 3.1 Type-C対応機器

 SSDやメモリ以外の製品では、今後登場予定のモデルとして、USB Type-C対応機器の展示エリアが設けられていた。

 USB Type-Cにそのまま挿せるUSBメモリや、今後需要が高まりそうなType-C - Type-A変換アダプタ、SSDやVGA出力アダプタ、USB Type-C - Mini Display Port変換アダプタなど、複数の製品が展示されていた。

Type-C - Type-A変換コネクタ
Type-C/Type-A両対応USBメモリ
コネクタが収納できる Type-C対応USBメモリ
Type-C接続対応のSSD

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見た目も大容量な32GB LRDIMM、氷で冷やしても壊れないSSDなど工業向けモデルも展示

容量32GBのDDR3L LRDIMM
表面だけでDRAMチップは36枚、裏面にもびっしり実装されているそう
工業用SSDを氷で冷やすデモ
同社のNano Coating Technologyのデモで、氷で冷やしても問題なく動作するとのこと
SSDのデータ保護機能「Power Lost Protection」、サーバー向けモデルなどにはすでに実装されており、必須の機能とのこと
Power Lost Protection機能対応のSSD基板

 最後に、工業向けモデルのエリアで目立った製品を紹介しよう。

 まず目を引いたのが容量32GBのDDR3L-LRDIMM。高さは通常のメモリの倍程度、DRAMチップの搭載数も異様に多い。表面だけで36枚のチップが搭載されており、裏面にもチップはフル実装されているとのこと。展示品は32GBだったが、さらに大容量の64GBモデルもラインナップされている。

 SSD関連では、同社の基板コーティング技術「Nano Coating Technology」の高価を実証するための“氷冷”デモ、電源瞬断などの際にデータを保護する「Power Lost Protection」の紹介などが目を引いた。

 Nano Coating Technologyは、基板の防滴防塵技術。このコーティングが施された製品は、結露がおきるような極端な環境下でも安定動作が可能とのことで、氷で直接SSDを冷却しながら動作させるデモが行われていた。

 Power Lost Protection(PLP)は、突然の電源断時に、書き込み中のデータなどが失われるのを防ぐ技術。紹介されていたエリアに実機の展示はなかったが、TLC-NAND搭載SSDの項で紹介した「SP560」の試作機がPower Lost Protectionのテスト機も兼ねていたようで、PLP機能を実装した基板の様子を確認することができた。


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[制作協力:ADATA]

(AKIBA PC Hotline!編集部)