ニュース
100万円相当のOCメモリも持ち込まれた極冷OC体験会が実施、プロが直接レクチャー
森田氏が主催のPCイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」にて
2018年1月31日 08:10
自作PC業界の有名人、森田健介氏が個人主催で開催したイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」が27日に実施された。
イベントは講師を招き、水冷PC制作や極冷オーバークロック、キーボード自作などを実際に体験してもらうというもの。水冷PCの制作は、門馬ファビオ氏、関口徹氏、N's氏の有名Modderが講師として参加。オーバークロックはプロオーバークロッカーの清水貴裕氏、キーボード自作はテクニカルライターの加藤勝明氏が講師を担当した。
イベントの参加費は3,500円。開催告知や参加申し込みは森田氏のTwitterアカウント経由で行われ、比較的早い段階で定員に達していた。また、森田氏個人主催ということもあり、代理店などの垣根を越え多くのメーカーがイベントに協賛。ASUS、ASRock、BIOSTAR、GIGABYTE、MSI、Corsair、SilverStone、Cooler Master、In Win、G.SKILL、玄人志向、Thermaltakeなどが機材協力を行った。
また、有志によるMOD PC作成やMOD PC展示も行われ、会場では個性的なPCも見ることができた。
この記事ではオーバークロック体験関連の模様をお届けしよう。
個人所有の100万円相当のOCメモリや、特注の極冷用カップなど貴重な一品もオーバークロッカーの本気を見た!
会場のオーバークロックPCエリアは、有名オーバークロッカーが直接レクチャーしつつ、実際に極冷OCや空冷/水冷OCを体験することがメインではあったが、オーバークロッカーが集まると言うことで珍しい一品なども持ち込まれていた。
特に目立ったのが一人のオーバークロッカーが所有する100万円相当の選別済みOCメモリ。当たりのメモリを探すため選別しているうちにこれだけ集まったという。ちなみに、現在はさらに耐性の良いメモリを所有しているそうで、ある意味選別落ち品になってしまっているとのことだった。
清水氏は特注の極冷用カップとヒートスプレッダを会場に持ち込み紹介。
殻割りしたCPUを限界まで冷却するため特注で制作したもので、最高レベルの精度で作られているとのこと。穴の配置や大きさも、液体窒素との設置面積の最適解を求めた結果この形状にいきついたとのことだ。
CPUとの接地面はほぼゆがみ無く平面となっているため、グリス面を極限まで薄くできるとのことで、CPUコアの中心にほんの少し塗って極冷用カップを置くだけで端から端まで綺麗にグリスが伸びきるそうだ。
また、これに合わせたヒートスプレッダも特注品で、長期間使用したり、取り付け取り外しを繰り返しても歪まないステンレス製とのこと。ステンレスは加工が難しいため、精度を出しつつ加工するのはかなりの難度だそうだ。
プロオーバークロッカーが直接指導、その場でオーバークロックランキングデビューも?
オーバークロック体験は、清水貴裕氏をはじめ、直近のオーバークロック世界大会で4位となったどーにゃ氏などが解説員を担当。有名オーバークロッカーに直接レクチャーを受けながらコツやポイントを知ることができた。
また、多数のオーバークロッカーが集まったこともあり、オーバークロッカーエリアは特にオフ会的な雰囲気となっていたほか、若いPCユーザーが多かったのも印象的だった。
どーにゃ氏は極冷OCのポイントのほか、動作クロックを公式記録として残すためのレギュレーションに沿ったスクリーンショットの取り方なども解説。その場でオーバークロッカーとしてデビューすることも可能な環境を提供していた。
極冷PCは結露などで壊れないようにするため、コーティング処理などを基板に施す必要があり、黒いコーティング材が使われることが多いが、どーにゃ氏が持ち込んだマザーボードは白いコーティング材が使われていた。
清水氏もオーバークロック時のトラブルシューティングなど交えつつ、設定方法やポイントとなる部分などを解説。また、極冷PCを構築する方法をはじめから見ることも出来た。