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“キャラがPCの中で踊る”映像を内部に透過表示できるMOD PCがイベントで展示、有名Modderが講師の本格水冷PCの組み立て体験も実施
森田氏が主催のPCイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」にて
2018年1月30日 08:10
自作PC業界の有名人、森田健介氏が個人主催で開催したイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」が27日に実施された。
イベントは講師を招き、水冷PC制作や極冷オーバークロック、キーボード自作などを実際に体験してもらうというもの。水冷PCの制作は、門馬ファビオ氏、関口徹氏、N's氏の有名Modderが講師として参加。オーバークロックはプロオーバークロッカーの清水貴裕氏、キーボード自作はテクニカルライターの加藤勝明氏が講師を担当した。
イベントの参加費は3,500円。開催告知や参加申し込みは森田氏のTwitterアカウント経由で行われ、比較的早い段階で定員に達していた。また、森田氏個人主催ということもあり、代理店などの垣根を越え多くのメーカーがイベントに協賛。ASUS、ASRock、BIOSTAR、GIGABYTE、MSI、Corsair、SilverStone、Cooler Master、In Win、G.SKILL、玄人志向、Thermaltakeなどが機材協力を行った。
また、有志によるMOD PC作成やMOD PC展示も行われ、会場では個性的なPCも見ることができた。
それではMOD PCと水冷PC制作の模様からお伝えしよう。
PC内部に透過映像を表示できる新タイプのMOD PCが登場
会場に展示されていたMOD PCでひときわ目を引いたのが、PC内部に映像を表示できるMOD PC。
サイドパネルが透過液晶ディスプレイになっているMOD PCは過去店頭展示などが行われていたが、今回はPCケース内部に映像を投影する新タイプ。
制作したのは透過液晶搭載MOD PCの作者でもあるN's氏。PCケース内にハーフミラー素材を設置し、そこに天板側から映像を照射し表示する仕組みになっており、視認性はかなり高い。PC内部に映像が投影されるため、透過液晶を使ったMOD PCよりもより立体感などを感じられる。映像の照射には液晶ディスプレイが使われており、くっきりと表示するには輝度が重要になるとのことだ。
このほかにも、振り子のように動く三日月型のMOD PCや麦茶ポット型の液冷PC、スーパーファミコン改造PC、AMDやNVIDIAをイメージしたMOD PCなども展示されていた。
また、会場では有志によるMOD PC制作も実施。クレーンゲームをモチーフにしたMOD PCと、PUBGをイメージしたMOD PCが作られ、部材だけ持ち込まれほぼ未完成の状態からのスタートだったが、イベント時間内に見事完成させられていた。なお、クレーンゲームMOD PCは実際に遊ぶことも可能だったが、実際に遊んだ人によると、景品を取るのはかなりの難度だったそうだ。
有名Modderが直接レクチャー、本格水冷PCの組立体験を実施
水冷PCの組立体験は、3チームに分かれて実施。世界レベルのModderが直接講師を務める豪華なものとなった。
門馬ファビオ氏、関口徹氏、N's氏がそれぞれ1つのチームを講師として担当、チーム毎に1台の本格水冷PCを完成させる形式で行われた。
門馬ファビオ氏のチームが制作した水冷PCはハート型や螺旋状のハードチューブを使ったユニークな一台。水冷PCの設計方法や、ハードチューブの加工法など、門馬氏のテクニックを直接学べる機会となった。螺旋形状のチューブを作るための方法など、高度なテクニックも解説されていた。
関口徹氏のチームが制作したのは金属製のパイプを用いた水冷PC。水冷PCはソフトチューブやハードチューブを用いるのが一般的だが、金属製パイプを用いたものは珍しい。加工の情報などもまだ少なく、金属製パイプを使用した水冷PCの制作を体験できる機会は貴重だ。
N's氏のチームが制作したのは、ベース部分がトライアングル構造のオープン型ケース「Core P90 TG」を用いた個性的な一台。ハードチューブを様々な方向に曲げる方法をN's氏がレクチャーし、チーム全員で体験。ケースの特殊な形状に合わせたハードチューブの加工法などが解説された。なお、N's氏のチームが制作したPCはパソコンショップ アークに展示されている。