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キーボード自作教室が開催、軸・色・機能など全てにこだわったマニアックな1台を作成

森田氏が主催のPCイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」にて

 自作PC業界の有名人、森田健介氏が個人主催で開催したイベント「第三回 自作erオフ会 in AKIBA」が27日に実施された。

 イベントは講師を招き、水冷PC制作や極冷オーバークロック、キーボード自作などを実際に体験してもらうというもの。水冷PCの制作は、門馬ファビオ氏、関口徹氏、N's氏の有名Modderが講師として参加。オーバークロックはプロオーバークロッカーの清水貴裕氏、キーボード自作はテクニカルライターの加藤勝明氏が講師を担当した。

 イベントの参加費は3,500円。開催告知や参加申し込みは森田氏のTwitterアカウント経由で行われ、比較的早い段階で定員に達していた。また、森田氏個人主催ということもあり、代理店などの垣根を越え多くのメーカーがイベントに協賛。ASUS、ASRock、BIOSTAR、GIGABYTE、MSI、Corsair、SilverStone、Cooler Master、In Win、G.SKILL、玄人志向、Thermaltakeなどが機材協力を行った。

 また、有志によるMOD PC作成やMOD PC展示も行われ、会場では個性的なPCも見ることができた。

 イベントは、水冷・MOD PC制作編OC体験編とお届けしたが、最後にキーボード自作教室の模様をお伝えしよう。

イベントは森田氏個人が主催。
参加者は50名以上と、かなりの人数が集まった。
会場はパソコンショップ アークの入居する通運会館の2F。

・水冷PC/MOD PC制作の模様はこちら
・オーバークロック体験の模様はこちら

色も形状も理想のキーボードを作る、加藤氏の自作キーボードコレクションも紹介!

 キーボード自作教室の講師を務めたのは、テクニカルライター KTUこと加藤 勝明氏。

 作業に入る前に、自作キーボードでどのようなことが行えるのかの簡単な解説が行われた。実例として、加藤氏がこれまで制作したコレクションを例に紹介。軸やカラーリングのこだわったオーソドックスなものから、左右分離型のエルゴノミクス形状のものなど、多数のモデルに触れることができた。

講師を務めたテクニカルライターの加藤 勝明氏。
加藤氏の自作キーボードコレクション、一般的な市販品では不可能なレベルで仕様などにこだわれる点が特徴だ。

 自作キーボードは、パーツを揃えた電子工作的に組み立てるもので、基板やフレーム、キースイッチやキーキャップなど、好みのパーツを取り寄せて製作するものになる。

 また、基板やフレームは特注することも可能で、やろうと思えば世界に一つしか無いモデルを作ることも可能だ。キースイッチも一般的にはチェリー軸の4色が有名だが、あまり市場に出回っていないレアなモデルや、コンシューマー向けには採用例がないものなど、自作であれば多種多様なものが選べる。

加藤氏お気に入りの逸品。キーバックライトに加えベース部分にもLEDが搭載されており、フレームやケーブルの外装は金属製とこだわり抜かれている。キースイッチはエメラルドグリーンの見慣れないモデルだが、これは超高級キースイッチとのことだ。
黒×すみれ色LEDのクールな一台。
ホワイトにRGB LEDを合わせた非常に美しいコンパクトキーボード。
木製フレームを使用したモデル。
キーボード設定などを確認できるLCD搭載タイプ。
こちらは立て列が少ないセパレートタイプ。
様々なキースイッチを搭載した打鍵感を確認するためのキーボードも。

 こだわればいくらでもこだわれるのが自作キーボード最大のメリットで、エルゴノミクスモデルなどは、市販品ではキースイッチを選ぶことが難しいが、自作なら一番使いやすいものにカスタムできる。また、カラーも市販されていないタイプのものが選べ、黒をより格好良く見せるものや、白をベースに美しいモデルなど、自由度の幅は広い。

加藤勝明氏がきめ細かに指導、半田付けなど電子工作の基礎から解説

 今回ユーザーが制作したのは9キータイプの自作キーボード。まずはキーボード自作に慣れようということで、入門キット的なモデルを使用。好みのキースイッチを選び、各種パーツを半田付けして製作する過程を体験することができた。

 ちなみに、キーボード自作教室はかなりの人気で、募集開始から早々に定員に達していた。

加藤氏が講師を務め、まさに教室といった感じで進行していった。
好みの軸を選んで作業スタート。白軸など珍しい軸を選んでいたユーザーも。
制作は全員同じペースで進行。難しい部分などは加藤氏がその都度確認し、上手くいかない場合は助っ人に入っていた。

 作業はいくつかのパートに分けて行われ、全員同じペースで進むように進行していた。半田付けなどは慣れが無いと難しい部分もあり、複雑な部分などは加藤氏がその都度チェック、うまく行っていない場合は加藤氏が補助に入るなど、きめ細やかな対応となっていた。

制御基板は別になっており、これも半田付け。
本体側完成。
加藤氏が持ち込んだキーキャップから好みのものを選択。

 パーツの実装のあとは、加藤氏が持ち込んだキーキャップから好みの物を各人選択。カラーリングなどが被ること無く、個性的なモデルが揃った。

 最後は加藤氏が一つずつ動作チェックを行い自作教室は終了。このキーボードはファームウェアを書き換えることで割り当てキーなどを自由に変更可能で、完成した後もカスタマイズが楽しめる。

完成した自作キーボード。
キラキラで派手なキーボードや、色彩センスに優れたものなど、各人個性が出ているのが面白い。今回のためにドクロのキーキャップを持ち込んだユーザーもいた。
最後は加藤氏が一つずつ動作確認を行いイベントは終了。キー割り当て変更は、持ち帰ってから遊べる部分として残された。