ニュース
新コア採用のRadeon上位モデル「R9 290」が発売に、約5.5万円
(2013/11/5 18:45)
(11/6 21:25更新)玄人志向モデルの発売を確認
Radeon R9シリーズの新たな上位モデルが登場、「Radeon R9 290」を搭載したビデオカードが各社から発売された。発売されたのはPowerColorやHIGHTECH INFORMATION SYSTEM、玄人志向のモデルで、実売価格は54,800円~65,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
なお、HIGHTECH INFORMATION SYSTEMのモデルは、5日(火)の発売時には73,800円で販売されていたが、6日(水)時点で各店54,800円前後に値下がりしている。
Radeon R9シリーズの下位モデル、新型コア「Hawaii」採用
AMDの新ブランドGPUであるRadeon R9/R7シリーズについては、従来製品の改良版であるR9 280Xなどを搭載したカードがこれまでに発売されているが、今回登場したのは、GCNアーキテクチャをベースに28nmプロセスで製造された、新型コア「Hawaii」を採用するGPU。
Hawaiiの現時点のラインナップは、最上位のR9 290Xと、その下位となるR9 290の2種類。
R9 290Xでは、SP数がRadeon HD 7970 GHz Editionの2,048から2,816へと増えたほか、テクスチャユニットが128基→176基、ROPユニットが32基→64基と増加。最大コアクロックは1GHzのままだが、公称の単精度演算能力は4.3TFLOPS→5.6TFLOPSと向上している。
今回登場した下位のR9 290は、SP数2,560、最大コアクロック947MHzといったスペック。公称の単精度演算能力は4.9TFLOPSとされている。
メモリインターフェイスは従来の384bitから512bitへと拡張。メモリクロックは1,250MHz、データレートは5Gbps(GDDR5)となっている。対応メモリ容量は4GB。
また、Hawaiiでは、CrossFireブリッジケーブルが不要なマルチビデオカード技術「CrossFire XDMA」を採用。これは、PCI Expressインターフェイスを介してDMA転送を行なうもので、同社によれば「ブリッジケーブルを用いた場合とパフォーマンスは変わらない」という。
このほか、これまでR7 260Xのみ搭載されていたハードウェアサウンド「TrueAudio」も搭載。TensilicaのオーディオDSP「HiFi EP」をコアとしたサウンド機能で、3Dオーディオやエフェクトなどの処理を担うことでCPUの負荷を軽減、ゲームなどで高品位のサウンドを提供するとされている。
今回発売されたPowerColor「AXR9 290 4GBD5-MDH/OC」やHIGHTECH INFORMATION SYSTEM「H290F4GD」、近日発売予定の玄人志向「RD-R9-290-E4GB」は、ともにリファレンスデザインのクーラーを採用。基本仕様もほぼ同じだが、PowerColorのモデルはコアクロックが947MHz→975MHzにクロックアップされている。
なお、間を置かずに最上位のR9 290X搭載カードも登場する見込み。直近ではSAPPHIREの製品が11月中旬に発売される予定となっている。