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つくる女、液タブで“理解を超える”イラスト書き初めに挑戦
正方形ディスプレイ、3Dプリンターの登場もかすむ驚愕のイラスト対決へ
text by 日沼 諭史
(2015/1/23 17:05)
1月17日(土)、ツクモパソコン本店で「女の子がASUS TOUCH MONITOR液晶タブレットで書き初めしちゃうじょ!」と題されたイベントが開催された。このイベントは、女性クリエイターグループ「つくる女」のメンバーが、PCなどを使ったさまざまな挑戦をしていくシリーズで、今回は本格的なイラスト制作マシンなどを使って新年のイラスト書き初めにチャレンジした。
使用したのは、1,024段階の筆圧検知に対応するASUSの19.5インチタッチ液晶モニター「PT201Q」と、Radeon R7 250XEを採用した玄人志向のビデオカード「RD-R7-250XE-LE1GB/D5/1ST」搭載のPC。ペイントソフトにはセルシスの「CLIP STUDIO PAINT EX」を利用した。
いつものメンバーである声優山下まみさんとイラストレーターの羽生麻里さんに加え、同じくつくる女メンバーでイラストレーターの澤江美香さんとOKADAさん、アナウンサーの大河原あゆみさんも駆けつけた。
山下さん、3Dプリンターに疑問を呈す
女三人寄ればなんとやら、ではないが、5人も集まったとなれば、単なる書き初めに終わるはずがない。まず山下さん、羽生さんが今回のイベントの趣旨を説明し、次に使用する機材の説明を始めたが、こういったイベントに出演することが少ないという澤江さんがPT201Qのポイントを解説しようとするも、競合製品のメーカーを思わず2回続けて口走るハプニングをやらかし、会場失笑……。
5人の目の前にはStratasysの最新3Dプリンター「MakerBot Replicator」も鎮座していたが、これは別のイベントで羽生さんがツクモのマスコットキャラクターであるつくもたんのコスプレで使う髪飾りを作るために用意されたもの。和服姿で登場した大河原さんが、アナウンサーらしく持ち前の流れるような口調でこの3Dプリンターを紹介していると、和服姿もあいまってか、「一気に通販番組になったみたい」と羽生さんに突っ込まれていた。
3Dプリンターについてほとんど知識のない山下さんは、いくら説明されても箱のような筐体から立体物ができあがることに納得していない様子。3Dプリンターで実際に作成されたサンプルを目の前にしても「わたしあんまり信じてないんだよね」「どういうことなのか、わたしの理解を超える」と放言。羽生さんも「お米を入れたら餅が出てくるとかってことは……」などとすっかり混乱していた。
その後、3Dプリンターであらかじめセッティングしていた髪飾りのデータでプリントを実行し、ウォームアップしているうちに、イベント開始から30分が経過。すでに書き初めを始めていたOKADAさんのイラストが完成し、絵馬に描いた元気な女の子の絵を披露した。一方、澤江さんは冒頭の失敗を挽回するためか、PT201Qを使ってつくる女のマスコットキャラクター、ココロちゃんのイラスト制作に没頭している。
想像だにしない結末を迎えた絵しりとりゲーム
3Dプリンターはまだウォームアップの真っ最中。プリントが終わるまでの待ち時間に、イラスト制作中の澤江さんを除く4人のメンバーで書き初めをしようということで、「アナログ絵しりとり」を始めることになった。
出されるお題を表す絵を最初の1人が描き、その絵を見た次の人がしりとりになるように絵を描く、というのを繰り返していくルール。最初の方で勘違いしやすい絵を描いてしまうと、それに続く人が見当違いの絵を描くことになるというゲームだ。
1番目に出されたお題は、2015年の干支である「ひつじ」。トップバッターのOKADAさんは筋肉隆々の羊を見事に描ききったが、次の山下さんは「じ」で始まる絵として、なぜかオフセットしまくった傘らしきもの差す角刈り兼パンチパーマの人を描く。
これに困惑した羽生さんは、右手に刃物、左手にぐったりした人形(子ども?)を持ったスプラッタな雰囲気を思いっきり漂わせる人物を絵にする。最後の大河原さんは、デザート(ババロア)を描くも「美味しい」と文字を書き入れる反則まがいのイラストで締めた。
実は山下さんが描いたのは「じぞう」。羽生さんはそれを読み取ることができず、なぜか「児童性愛者」と読み取って「やまんば」を描いたという。それでも「いや、(しりとりが)つながってる!」と強行に主張する山下さん。羽生さんの絵を「乳母(うば)」であるとこじつけ周囲から失笑を買っただけでなく、さらに「やまんばだって元は乳母だよ!」と豪語した。
2番目のお題はあえてここでは明らかにしない。4人が描いた以下のイラストをご覧いただいて、それぞれ何を表したものなのか、ぜひ考えてみていただきたい。
答えは、お題が「さわえみか」。OKADAさんは澤江さんであることは理解していたが、澤江さんがつくる女のリーダー(団長)でもあるため「だんちょう」というお題であると勘違いし、「浦島太郎」を描いてしまった。しかし、誤りに気付いたOKADAさんはとっさに回答を「カメ」へと軌道修正。次の大河原さんが「牛」を描いていたものの、これを無理矢理「雌牛」とし、羽生さんの「縞(模様)」につじつまを合わせる息の合った(?)チームプレーを見せた。
お絵描きチーム戦でも、山下さんが“才能”を見せつける
最後に行われたゲームは、ハンゲームが提供する「おえかきの森」というオンラインお絵描きゲームを使った対決。澤江さん&OKADAさんチームと、山下さん&羽生さんチームの2名ずつに分かれ、出されるお題について一方のチームがその絵を描き、もう一方のチームが何を描いたものなのか当てるというルールだ。
2台のPCで始めたものの、ネット接続が不安定なためか頻繁に中断するトラブルに見舞われたため、急遽1台のPCを交互に操作して、本来回答するチームと来場者が競って正解を当てるルールとなった。もちろんここでも山下さんの“絵の才能”がいかんなく発揮。会場を混乱の渦に陥れた。
最終的に勝敗はニコニコ動画のアンケートで決することとなり、結果、当然のごとく澤江さん&OKADAさんチームが大差で勝利。澤江さんの次回バレンタインデーに向けたココロちゃんのイラストも無事完成を迎え、イベントの終了となった。
ちなみに、3Dプリンターで作成した髪飾りは、なんと進捗90%までいったところで、成形物の位置がずれるという思いがけないトラブルがあり、失敗。しかしながら「こんなこともあろうかと」あらかじめ出力していた同じ完成済み髪飾りを澤江さんが取り出し、事なきを得た。
次回のつくる女イベントは、まさにバレンタインデー当日となる2月14日(土)。前回出演し、ゲーム対決で敗者となったプロゲーマーチームDetonatioNのDustelBox氏とともに、「チョコレート争奪戦」と題して同じくツクモパソコン本店で開催される予定。女装の罰ゲームが課されたDustelBox氏の“勇姿”を目にすることができるかもしれない。
[撮影協力:ツクモパソコン本店]