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SSD基本パフォーマンス一斉比較――新旧SSDを多数追加!全16製品のベンチマークテスト結果を見る
SamsungとTeamの新製品&定番、中華SSDでよく見る仕様の製品を追加 text by 芹澤 正芳
2026年1月5日 00:05
価格の全体的な上昇、トップブランドであるCrucialの撤退と、気になる話題の多い2025年秋冬のSSD。本企画は入手したSSD製品を順次テストし、その結果を一斉比較してみようという連載記事だ。
第2回となる今回は新たに6製品を追加。PCI Express 5.0対応が3製品、PCI Express 4.0対応が3製品だ。前回と同じくすべて2TBで統一している。現役トップクラスのハイエンドモデルから中華SSDでよく見る構成の製品まで、注目している人も多いであろう製品が並ぶテスト結果をさっそく見てみよう。
PCIe 5.0対応のトップクラス製品を含む6製品を新たにテスト
それでは、今回追加した6製品を簡単に紹介しておこう。
まずは、Samsungから3製品。1台目はPCIe 5.0 x4対応のハイエンドモデル「9100 PRO」だ。シーケンシャルリード14,700MB/s、シーケンシャルライト13,400MB/sと現役最速クラス。2台目は「990 EVO Plus」で、PCIe 5.0 x2/4.0 x4両対応というちょっと珍しい仕様で、シーケンシャルリード7,250MB/s、シーケンシャルライト6,300MB/sだ。最後はPCIe 4.0 x4対応のハイエンドモデル「990 PRO」で、シーケンシャルリード7,450MB/s、シーケンシャルライト6,900MB/sと高スペックとなっている。
次はTeam Groupから2製品。まずはPCIe 5.0 x4対応の「T-FORCE GC PRO」だ。コントローラーにまだ採用例の珍しい「InnoGrit IG5666FAA」を採用し、スペックはシーケンシャルリード12,500MB/s、シーケンシャルライト11,000MB/sだ。もう1台はPCIe 4.0 x4対応の「T-CREATE CLASSIC C47」で、シーケンシャルリード7,400MB/s、シーケンシャルライト7,000MB/sと、PCIe 4.0 x4でのハイエンドモデルと言える。
最後はFanxiangの「S660 SSD」だ。コントローラーに高コスパSSDでの採用例が多い「Maxio MAP1602A」を備え、シーケンシャルリード4,800MB/s、シーケンシャルライト4,500MB/sとミドルレンジと言えるスペックだ。S660 SSDは2023年末あたりから販売されている製品だが、同じコントローラー&似た仕様のNAND、という構成のいわゆる「中華SSD」はECサイトでよく見かける。そういった製品を見る際の参考としていただければと思う。
| 製品名 | PCIe接続 | NAND | DRAM | シーケンシャル リード/ライト(MB/s) |
| Micron Crucial T710 | PCIe 5.0 x4 | TLC | 搭載 | 14,500/13,800 |
| Micron Crucial P510 | PCIe 5.0 x4 | TLC | なし | 10,000/8,700 |
| Nextorage Gシリーズ HE | PCIe 5.0 x4 | TLC | なし | 10,300/8,600 |
| MSI SPATIUM M560 | PCIe 5.0 x4 | 非公開 | なし | 10,300/8,700 |
| Samsung 9100 PRO | PCIe 5.0 x4 | TLC | 搭載 | 14,700/13,400 |
| Samsung 990 EVO Plus | PCIe 5.0 x2 | TLC | なし | 7,250/6,300 |
| Team T-FORCE GC PRO | PCIe 5.0 x4 | TLC | 搭載 | 12,500/11,000 |
| Fanxiang S660 SSD | PCIe 4.0 x4 | TLC | なし | 4,800/4,500 |
| Micron Crucial T500 | PCIe 4.0 x4 | TLC | 搭載 | 7,400/7,000 |
| Micron Crucial P3 Plus | PCIe 4.0 x4 | 非公開 | なし | 5,000/4,200 |
| Nextorage Gシリーズ LE | PCIe 4.0 x4 | TLC | なし | 7,400/6,400 |
| Nextorage MEM-PAB | PCIe 4.0 x4 | TLC | 搭載 | 7,400/6,400 |
| Samsung 990 PRO | PCIe 4.0 x4 | TLC | 搭載 | 7,450/6,900 |
| SanDisk WD_BLACK SN850X | PCIe 4.0 x4 | TLC | 搭載 | 7,300/6,300 |
| Team T-CREATE CLASSIC C47 | PCIe 4.0 x4 | TLC | なし | 7,400/7,000 |
| Micron Crucial MX500 | SATA 3.0 | TLC | 搭載 | 560/510 |
検証環境は以下の通りだ。システムSSDはチップセット経由のM.2スロット(PCIe 4.0 x4)に搭載。検証するSSDについてはCPU直結でPCIe 5.0 x4対応のM.2スロットに装着、ヒートシンクはマザーボード付属のものを利用した。バラック状態でテストを行っているため、PCケースに組み込んだ状態よりエアフローは弱い環境と言える。
なお、Fanxiang S660 SSDおよびNextorage MEM-PABはヒートシンク搭載モデルなので例外としてマザーボードのヒートシンクは使用していない。
| CPU | AMD Ryzen 7 9800X3D (8コア16スレッド) |
| マザーボード | ROG CROSSHAIR X870E HERO (AMD X870E) |
| メモリ | G.SKILL TRIDENT Z5 neo RGB F5-6000J2836G16GX2-TZ5NRW (PC5-48000 DDR5 SDRAM 16GB×2) |
| ビデオカード | MSI GeForce RTX 5060 8G VENTUS 2X OC |
| システムSSD | Micron Crucial T700 CT2000T700SSD3JP (PCI Express 5.0 x4、2TB) |
| CPUクーラー | Corsair NAUTILUS 360 RS (簡易水冷、36cmクラス) |
| 電源 | Super Flower LEADEX III GOLD 1000W ATX 3.1(1,000W、80PLUS Gold) |
| OS | Windows 11 Pro(24H2) |
データ転送速度を測る「CrystalDiskMark」
まずはストレージのデータ転送速度を測るベンチマークの超定番「CrystalDiskMark 9.0.1」を実行しよう。連続してデータを読み書きするシーケンシャルリード、ライト(Q8T1)とOSやアプリのレスポンスに直結しやすいランダムリード、ライト(Q1T1)を掲載する。
前回圧勝していたCrucial T710だが、ランダムライト以外は新顔のSamsung 9100 PROが塗り替えた。Samsung開発の5nmコントローラーと第8世代NANDメモリの組み合わせは現役最強格と言えそうだ。
それに続くのは、コントローラーにInnoGrit IG5666FAAを採用するT-FORCE GC PROだ。Phison PS5031-E31Tを採用するCrucial P510、Gシリーズ HE、SPATIUM M560を上回る実力を見せた。PCIe 4.0 x4で見ると、同じく新顔のSamsung 990 PROが優秀だ。Crucial T500を超えるトータルバランスのよさを見せた。
アプリをシミュレートする「PCMark 10-Full System Drive Benchmark」
ここからは、Office系、クリエイティブ系、ゲーム系などさまざまなアプリの動作をシミュレートするPCMark 10のFull System Drive Benchmarkを試そう。アプリに対するレスポンスのよさを確認できるテストだ。
ここでもトップに立ったのはSamsung 9100 PROで、前回トップのCrucial T710を上回った。PCIe 4.0 x4対応ではSamsung 990 PROが強い。Phison PS5031-E31Tを採用するPCIe 5.0 x4の3製品に迫るスコアを出しており、アプリに対するレスポンスのよさがうかがえる。新顔のT-CREATE CLASSIC C47もPCIe 4.0 x4対応で3番手と健闘を見せた。
ゲームに関するさまざまな処理を行う「3DMark-Storage Benchmark」
次はゲームの起動やロード、データのコピー、録画しながらのプレイなどゲーム関連のさまざまな処理をシミュレートする3DMarkのStorage Benchmarkを実行しよう。総合スコアに加えて、個別の結果からゲームのロード時間を抜粋したものも掲載する。
総合スコア、ゲームロードともにSamsung 9100 PROがトップを獲得した。あらゆる面で強いSSDだ。PCIe 4.0 x4対応を見るとSamsung 990 PROがここでもトップに。ゲーミング向けのWD_BLACK SN850Xを総合スコアで上回った。
ゲームロードではCrucial T500が優秀だ。T-CREATE CLASSIC C47も高速で、レスポンスのよさが見える。T-FORCE GC PROはPCIe 5.0 x4対応ながらスコアが伸びなかった。コントローラーのInnoGrit IG5666FAAとの相性がよくないのかもしれない。
連続書き込み時の温度をチェック
ここではTxBENCHを使い5分間連続で書き込みを実行した際の温度を「HWiNFO Pro」で測定した。書き込み実行前の温度をアイドル時とし、5分間書き込んだときの平均と最大の温度を掲載する。
ここでも驚かされるのが、Samsung 9100 PROだ。Crucial T710を超える性能を持ちながら平均温度はPCIe 5.0 x4対応の中でトップクラスに低い。Samsung 9100 PROはSLCキャッシュが切れたあとの速度が低めなので、Crucial T710よりも温度が上がりにくい側面はあるが、それを考慮しても5nmプロセス採用の自社製コントローラーは低発熱と言ってよいだろう。さすがは“ノートPCでも利用できる”とされているモデルだ。PCIe 4.0 x4では性能から考えるとCrucial T500とSamsung 990 PROが非常に優秀と言えそうだ。
ちなみに5分間の連続書き込みと合わせてSLCキャッシュ容量と切れた後の平均速度も計測した。あくまでHWiNFO Proで追った値なので参考として見てほしい。
| 製品名 | PCIe接続 | SLCキャッシュ 容量 | 速度低下後 平均速度 |
| Micron Crucial T710 | PCIe 5.0 x4 | 約380GB | 4,043.0MB/s |
| Micron Crucial P510 | PCIe 5.0 x4 | 約70GB | 2,039.6MB/s |
| Nextorage Gシリーズ HE | PCIe 5.0 x4 | 約421GB | 2,133MB/s |
| MSI SPATIUM M560 | PCIe 5.0 x4 | 約422GB | 2,144.5MB/s |
| Samsung 9100 PRO | PCIe 5.0 x4 | 約492GB | 1,445.5MB/s |
| Samsung 990 EVO Plus | PCIe 5.0 x2 | 約118GB | 1,264.7MB/s |
| Team T-FORCE GC PRO | PCIe 5.0 x4 | 約632GB | 1,928.7MB/s |
| Fanxiang S660 SSD | PCIe 4.0 x4 | 約233GB | 2,536.4MB/s |
| Micron Crucial T500 | PCIe 4.0 x4 | 約711GB | 667.1MB/s |
| Micron Crucial P3 Plus | PCIe 4.0 x4 | 約531GB | 162.6MB/s |
| Nextorage Gシリーズ LE | PCIe 4.0 x4 | 約55GB | 1,440.0MB/s |
| Nextorage MEM-PAB | PCIe 4.0 x4 | 約53GB | 1,447.4MB/s |
| Samsung 990 PRO | PCIe 4.0 x4 | 約233GB | 1,186.4MB/s |
| SanDisk WD_BLACK SN850X | PCIe 4.0 x4 | 約570GB | 1,593.4MB/s |
| Team T-CREATE CLASSIC C47 | PCIe 4.0 x4 | 約366GB | 2,532.9MB/s |
| Micron Crucial MX500 | SATA 3.0 | - | 468.4MB/s |
PCIe 5.0 x4対応ではSLCキャッシュ容量、切れた後の速度ともCrucial T710が優秀だ。Phison PS5031-E31Tを採用するCrucial P510、Gシリーズ HE、SPATIUM M560もキャッシュが切れた後の速度は高くなっている。PCIe 4.0 x4では、Fanxiang S660 SSDとT-CREATE CLASSIC C47がキャッシュ容量、切れた後の速度ともに優秀だった。ここは各社挙動が異なる面白い部分だ。
Samsung 9100 PROが優秀なパフォーマンスを見せる市場全体としては今後の価格動向が気になるところ
ここまでが16製品のベンチマーク結果だ。新顔ではSamsung 9100 PROの優秀さが際立った。ピーク速度、アプリのレスポンス、ゲーム関連とどの分野でも強く、温度も低い。Samsungの第8世代NANDと5nm採用コントローラーは現役最強の組み合わせと言ってよいだろう。
現在SSDは価格が不安定なので、コストパフォーマンスを比較するのは難しい。2025年12月中旬の原稿執筆時点では990 EVO Plusが低めの価格を維持しているが、それもいつまで続くか。そして何よりも、ブランド撤退が決まったCrucialのインパクトもとてつもなく大きい。このタイミングでSSDを購入するなら、本稿で紹介した性能を見つつ、最新の価格動向とのバランスを見て検討してみていただきたい。














