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フルHDならGeForce GTX 1060でもOK! もうすぐ遊べる「Destiny 2」PC版の推奨スペックを調べてみた
text by 加藤勝明
2017年10月16日 00:00
まもなくPC版サービスイン!「Destiny 2」を快適に遊ぶためのスペックを考える
Bungieが手がけた超大型FPS「Destiny 2」のPC版が、10月24日(火)に発売される。前作Destinyは家庭用ゲーム機専用だったし、本作も家庭用ゲーム機版は9月6日(水)からプレイが可能。PC版を待っていたファンにとっては、生殺しにも近い状況だったが、ようやく遊べる日がやってきたのだ。
だが、Destiny 2を快適に遊ぶためのPCのスペックが気になるところ。Bungieの公式情報による推奨スペックと、現行ハードに置き換えた場合のスペックは下表の通り。これによるとビデオカードはGeForce GTX 1060(VRAM 6GB)が推奨らしいが、実際にGeForce GTX 1060を使った時にどの程度のフレームレートが出るか知りたくはないだろうか?今回は推奨スペックのGeForce GTX 1060を基準として、さらに上位の環境のGeForce GTX 1080ならびにGeForce GTX 1080 Tiを使った場合の結果を紹介していこう。
そこで今回は、8月末に3日間だけ実施されたオープンβテスト時に動作チェックを行った際のデータをお見せしたい。サービスインまで直前のいま、スペック不足が予想されるなら今のうちに最適なハードにグレードアップしておきたい。
どうせ遊ぶなら美しいグラフィックも堪能したい!
Destiny 2の画質設定は「低/中/高/最高」の4段階のプリセット+カスタム設定となる。スペックが低いなら画質を下げて対抗できるのがPCゲームの良いところだが、どうせ遊ぶなら「高」や「最高」設定で作品が持つ本来の表現を存分に堪能したい。Destiny 2は未来感が強いゲームデザインとなっており、光や影、パーティクルやブラー等の効果がふんだんに使われそれを演出している。
以下のスクリーンショットはGeForce GTX 1080 Ti搭載カード(後述)を搭載した検証用PCを使い、Destiny 2のオープンβテスト時に解像度フルHD&“高”設定で遊んだ時のものだ(プレイ中の画面を録画したものを切り出しているので、画質がやや荒れている点はご容赦いただきたい)。もちろん製品版ではプログラムやドライバの最適化が進み、見た目やパフォーマンスが本稿と違う可能性もある。
ビデオカードはMSIのGAMINGシリーズから3モデルで比較
今回の検証環境は以下の通りだ。ビデオカードは冷却力と静音性のバランスに優れたMSI製のGAMINGシリーズのカードからチョイスした。オープンβテストと納期の摺り合わせが上手くいかず、GeForce GTX 1070が準備できなかったのが悔やまれる。だが、Destiny 2の推奨環境であるGeForce GTX 1060でどの程度動くのか、現在最速のGeForce GTX 1080 Tiではどこまで行けるのかチェックして頂きたい。
【検証環境】
CPU:Intel Core i7-7700K(4GHz、最大4.5GHz)
マザーボード:MSI Z270 GAMING PRO CARBON(Intel Z270)
メモリ:Corsair CMU16GX4M2A2666C16R(DDR4-2666 8GB×2)
ビデオカード:MSI GeForce GTX 1080 Ti GAMING X 11G(GeForce GTX 1080 Ti)、MSI GeForce GTX 1080 GAMING X 8G(GeForce GTX 1080)、MSI GeForce GTX 1060 GAMING X 6G(GeForce GTX 1060)
ストレージ:Intel SSDPEKKW512G7X1(NVMe M.2 SSD、512GB)、Crucial CT1050MX300SSD4/JP(M.2 SATA SSD、1.05GB、データ用)
電源:Silverstone SF850F-PT(850W、80PLUS Platinum)
OS:Windows 10 Pro 64bit版(Creators Update)
いずれのモデルもOCが施された製品となっており、MSI独自のファン回転停止機構を搭載した「TWIN FROZR VI」やボード基板には独自基準である「ミリタリークラス4」準拠の高品質なものを採用しており、ゲームをより快適に安定して楽しむことをできるのが特徴という。ビデオカードの詳細はこちらの記事で解説しているのでぜひあわせて読んでいただきたい
GeForce GTX 1060なら“フルHD×高”設定でも余裕で遊べる こだわって遊ぶにはGeForce GTX 1080以上も検討したい
では実際にDestiny 2のオープンβテスト時のパフォーマンスをチェックしよう。測定には「Fraps」を使い、βテストでプレイヤーが最初に挑戦することになるソロパートをプレイした際のフレームレートを記録した。画質は一番高い“最高”と、その1段下の“高”とし、解像度はフルHD/WQHD/4Kの3通りとした。
画質“最高”設定はかなり重い。最速のGeForce GTX 1080 Tiでも平均100fps出すのがやっと、WQHDでは平均60fpsを割ってしまう。GeForce GTX 1060ではフルHDでもプレイは可能だが敵の集団を捌く時や素早い動きに追従することが難しく、“最高”設定で遊ぶならフルHDでも60fpsキープのためにGeForce GTX 1080以上を選びたい。
ところが、画質を1段下げた“高”にすると、一気に負荷が軽くなる。フルHDは言わずもがなだが、WQHDに解像度を上げてもGeForce GTX 1060で平均69fps近くまで上がる。GeForce GTX 1080以上なら4Kプレイも十分可能だろう。Bungie公式のアナウンスであるGeForce GTX 1060(VRAM 6GB)以上推奨というのは画質“高”設定を攻めるための推奨スペックと言って良いようだ。
10月24日に備え、ビデオカードを強化すべし
オープンβテストは遊べた時間も短かったうえに、ネットワークエラーから単なるゲーム上の挙動に至るまで様々な不具合が見られた。発売済みタイトルのように突っ込んだ検証はできなかったが、“最高”設定さえ避ければ非常に遊びやすいという印象を受けた。話題のDestiny 2はぜひPC版で遊びたいと考えているなら、10月24日(火)のサービスインまでにGeForce GTX 1060を基準として、2560×1440ドット以上の解像度でのプレイや、144fpsのレンダリングで対戦もぬるぬる楽しみたいといったユーザーにはGeForce GTX 1080以上のビデオカードに強化しておくことをオススメする。
発売までいよいよあとわずか。PC版がようやく登場するDestiny 2を楽しみに待っていただきたいと思う。
[制作協力:MSI]