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ゲーマー女子中学生も性能に歓喜!使って満足なMSIのゲーミングノート「GP63 Leopard」
120Hz液晶に6コアCPU、GeForce GTX 1060も搭載した最新のスタンダードモデル text by 石井明日葉
2018年7月23日 00:01
今回は、「若いリアルゲーマーは、最新のゲーミングノートPCをどのように感じるか」をテーマに、“ゲーマーな女子中学生”の石井 明日葉さんによるゲーミングノートPCレビューをお届けする。
彼女のPCゲーム歴は約3年……とはいうものの、これまでの人生の2割強!普段は自作のゲーミングPCでオーバーウォッチなどをメインにプレイし、入力デバイスにもこだわるというなかなかのゲーマーだ。また、彼女の父はテクニカルライターの石井 英男氏で、ポジション的にもスペシャルと言える人物だ。
本レビューで試用してもらったのは、MSIのGP63 Leopard(GP63 8RE-828JP)。6コアCPU + GeForce GTX 1060搭載のハイスペック機だ。普段は、自作のゲーミングPCと、旧型のノートPCを併用しているとのことだが、このハイスペック機を使った際、女子中学生のゲーマーには、何が響いて何が気になるのか、ぜひレポートを読んでほしい。
なお、PCのテクニカル面などに関しては、石井 英男氏からもコメントを頂いた。
初めまして、石井 明日葉です。MSIのゲーミングノートPC「GP63 Leopard」を試用できることになり、1週間ほど使い込んでみたので、このモデルのポイントをご紹介したいと思います。
私は今中学2年生ですが、昔からゲームが好きで、今はオーバーウオッチを中心にPCゲームを楽しんでいます。PCゲームを本格的に遊びだしたのは小学6年生頃からで、夏休みには父(ライター 石井 英男氏)に頼んでPCパーツを買ってもらい、ゲーミングPCを組み立てました。
デスクトップPCも良いのですが、ゲーミングノートPCがあれば好きな場所でゲームがプレイできます!高価なので気軽に購入することは出来ませんが……だからこそ購入前のチェックとして気になる部分を見ていきたいと思います。
“中学生の私でも持ち運びできる”15.6インチ/2.2kgのハイスペックゲーミングノート
今回試用した「GP63 Leopard 8RE-828JP」(以下GP63 Leopard 8RE)は、15.6型液晶を搭載したモデルで、本体のサイズは383×260×29mm、重量は2,2kgです。
スペックを考えると軽い部類だと思います。実際に手で持ってみましたが、部屋から部屋への移動程度なら、楽に持ち運べました。ゲーミングノートPCって、もっと分厚くて大きいものをイメージしていたので、ちょっと意外でした。
外観は、ゲーミングPCらしいブラックで、天板には赤いドラゴンのロゴがあります。電源を入れるとロゴが光るようになっているのもかっこいいと思いました。
CPUは最新の第8世代Intel Coreプロセッサ「Core i7-8750H」を搭載しています。6コア/12スレッドで、基本クロックは2.2GHz、TurboBoost時は最大4.1GHzで動作するので、とても高い性能を実現しています。GPUはGeForce GTX 1060で、VRAMはGDDR5 6GBを搭載しています。「CPUもGPUも高性能だから何でも快適に動くよ」と、父が言ってました。
(石井 英男氏補足)
Core i7-8750Hは、6コア/12スレッド対応かつ、最大動作クロックが4.1GHzと、ノートPC向けのCPUとしてはかなり高性能なモデルだ。冷却さえしっかりと行えば、デスクトップPCに遜色ない性能が発揮できるだろう。
12スレッドをフルに利用するゲームはまだ多くはないと思われるが、今後のゲームの進化を見据えたスペックだといえる。
ストレージは、256GB M.2 NVMe対応SSDと、2.5インチ1TB HDDの組み合わせとなっています。試用機には、東芝製のSSDとHGST製のHDDが搭載されていました。
液晶は15.6型で、解像度は1,920×1,080ドットです。ゲーミングノートPCでは、液晶のリフレッシュレートや応答速度が重要になりますが、本製品には、リフレッシュレート120Hz、応答速度3msというゲーミング液晶パネルが搭載されています。FPSやレースゲームなど、動きの激しいゲームでも滑らかで残像のない表示が実現できます。
キーボードはSteelSeries製で、RGB LEDが搭載されています。3ゾーンタイプで、各ゾーンの色を自由にカスタマイズでき、さまざまな点灯パターンが用意されています。キーピッチは約18.5mmで、私の手でもちょうどタイピングしやすい大きさでした。
インターフェースも充実しています。HDMI出力とMini DisplayPortを1基ずつ備えているほか、USB 3.1 Gen2 Type-C×1、USB 3.1 Gen2 Type-A×1、USB 3.1 Gen1 Type-A×2、有線LAN、ヘッドホン出力、マイク入力が用意されています。さらに、SDカードスロットやIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LANとBluetooth 5も搭載しています。
(石井 英男氏補足)
「GP63 Leopard」シリーズは、GeForce GTX 1060を搭載する上位のGP63 Leopard 8REとGeForce GTX 1050 Tiを搭載する下位のGP63 Leopard 8RDの2種類が存在する。ディスプレイ出力端子が2系統用意されており、本体の液晶とあわせて3画面出力が可能なことも魅力だ。
さらに、上位にあたるGP63 Leopard 8REはストレージ構成の違いで2ラインナップとなっており、今回紹介しているNVMe SSD + 1TB HDD構成の「GP63 Leopard 8RE-828JP」の他に、SATA SSD(M.2) + 1TB HDD構成の「GP63 Leopard 8RE-1225JP」も販売されている。
普段使っている古いノートPCより全ての面で速い!ベンチマークで性能をテスト
ゲームで使う前に、簡単にベンチマークテストを行ってみました。今回は3DMarkとCrystalDiskMarkを使っています。
普段、インターネットの閲覧や文書作成には、父から譲り受けた古いノートPCを使っています。普段使う分には困りませんが、ゲームを遊ぶには性能が全然足らないので、正直遅いモデルです。
その古いノートPCと比べると、どの数値も凄く高いので、もし古いノートPCなどから買い換えた場合、かなり性能があがったと感じられると思います。
3DMarkの結果は、下の表に示した通りです。
3DMarkの結果 | |
---|---|
Time Spy | 4091 |
Fire Strike | 10785 |
Sky Diver | 22377 |
Cloud Gate | 20375 |
Ice Storm Extreme | 29364 |
CrystalDiskMark 6.0.1の結果は、画面キャプチャの通りです。
(石井 英男氏補足)
3DMarkの結果に関しては、PCゲームを楽しむ上では十分な性能を発揮しているといえる。デスクトップ用のオーバークロック仕様のGeForce GTX 1060カードなどと比較すればスコアは下になるが、ゲーミングデスクトップPCに遜色ないレベルでゲームは楽しめるはずだ。
Cドライブとして搭載されているM.2 NVMe対応SSDは、シーケンシャルリード2453.8MB/sとかなり高速。ゲームの起動やデータロードなどは、HDDと比べてかなり快適なはずだ。また、SSDのみだと容量のやりくりに苦労することもあるが、1TBの2.5インチHDDも搭載しているので、写真や動画などはこちらに保存することで快適に使えるはずだ。
プレイが上手くなった気がする! 120Hzの液晶ディスプレイ
速い敵を追いやすい!「リフレッシュレート120Hz、応答速度3ms」の高速液晶はFPSで大活躍
ここからは、実際にお気に入りのPCゲームをGP63 Leopard 8REでプレイしてみた時、気に入ったポイントをご紹介します。まずは、オーバーウオッチです。
オーバーウオッチはチーム戦で戦うFPSですが、キャラクターが多彩で、台詞などもかっこいいところが好きです。必殺技もユニークなものが多くて楽しいんですよ。普段は、リフレッシュレート60Hz対応の液晶ディスプレイにつないだ自作ゲーミングPCで遊んでいるのですが、GP63 Leopard 8REでは、その2倍の120Hzでの表示ができます。
普段のPCで遊んでいるよりも、表示が滑らかで、速い動きの敵をより追いかけやすく、遠くの敵のエイミングもしやすいと感じ、プレイが上手くなった気がします!
父に譲ってもらった古いノートPCの液晶は光沢タイプなので、周りの光の映り込みが気になることがありますが、GP63 Leopard 8REは、液晶の表面がノングレア処理されているので、周りの映り込みが少なく、目が疲れにくい部分も気に入りました。
(石井 英男氏補足)
本体の性能にもよるので、全てのゲームで恩恵を受けられるわけでは無いが、フレームレートが60fps以上出せるのであれば、PCゲームでしか味わえない画質が楽しめる。初めて触れるのであれば、驚くレベルで違いを感じられるはずだ。
また、120Hz液晶ディスプレイは、ゲーム外ににもメリットがある。マウスカーソル自体の動きが滑らかになったり、ブラウザをスクロールさせたり移動させた際もブレの少ない表示が可能で、恩恵が受けられるシーンは意外に多い。ノングレア液晶なので、目への負担が小さいことも評価できる。子どもはゲームに熱中すると長時間使い続けがちだからだ。
絶対光る方がいい!私の手でもタイピングしやすいゲーミングキーボード
私は光物が大好きで、マウスはゲーミング用の光るモデルを常用しています。ただ、自作ゲーミングPCでも七色に光るキーボードが欲しかったのですが、父に高いといわれ、泣く泣く一般的なモデルを使用しています。光るキーボードを使いたくても予算的に我慢している人もいるのではないでしょうか。
その点、GP63 Leopard 8REのキーボードには、標準で鮮やかに光るRGB LEDのバックライトが搭載されており、光物が好きな人には大きなポイントになります!
光り方や色なども好みに合わせて調整可能で、専用ユーティリティの「Dragon Center」を使って簡単に変更することができます。呼吸するように点滅させたり、音に合わせて光らせることもできるので、見てて飽きることがありません。
光ることも大事ですが、実際にゲームで使用した時の使いやすさも重要です。GP63 Leopard 8REのキーボードは、適度なクリック感があり、キートップのどこを押してもちゃんと入力されます。本体の紹介の部分にも記載しましたが、キーピッチは約18.5mmで、私の手でもちょうどタイピングしやすい大きさです。
私はFPSに限らず、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」(以下FFXV)などを遊ぶ際もキーボード + マウスのスタイルなので、キータッチが良い方が楽しく遊べます。GP63 Leopard 8REのキーボードは、光る部分はもちろん、キーボードのタッチ感もとても気に入りました。
キーボードとは離れてしまいますが、凄く重いと聞いていたPC版のFFXVが凄く滑らかに動いていたのも印象的でした。父に訊いたところ、やはりCPUとGPUが高性能だからそうです。
(石井 英男氏補足)
このモデルのキー配列は、左側にWindowsキーが無く、右側に配置されているなど、一部特殊レイアウトとなっている。
PCゲームを遊ぶ際、Windowsキーを誤爆するとゲームが中断するため、Windowsキーをロックする機能を備えたゲーミングキーボードなどが存在するが、GP63 Leopard 8REはWindowsキー自体の配置を変えることでこの問題に対応している。こうした部分はゲーミングPCに何が必要なのかよく考えられている部分だといえるだろう。
ファンの音が静か、キャラクターの声も迫力のある効果音も聞きやすい!
ゲーミングノートPCでは、高性能なCPUやGPUを搭載しているため、冷却用のファンの音がうるさくなりがちですが、GP63 Leopard 8REは、ゲームをやっていても、ファンの音があまり気になりませんでした。
実際に「ストリートファイターV アーケードエディション」をプレイしてみましたが、グラフィックの面でもサウンドの面でもとても快適にプレイできました。
このゲームは幕間にキャラクター達が決め台詞をしゃべりますし、試合中は必殺技の名前も叫びます。こうしたサウンドや効果音も、本体のスピーカーだけで、迫力のある音で聞くことができました。強い人といい勝負をするには、ひたすら修行が必要だと思いますが、しっかりサウンドが聞けた方が練習にも力が入ります。
(石井 英男氏補足)
MSIのノートPCは高性能クーラーを搭載することをウリとしており、GP63 Leopard 8REには、7本のヒートパイプと2基のファンを組合わせた最新の超強力冷却システム「Cooler Boost 5」が搭載されている
ゲームはヘッドセットなどを使うことも多いため、利用シーンによってはあまり気にしない部分かもしれないが、自宅など静かな場所で使用する場合は至近距離に本体があることもあり、静音であるに越したことは無い。
また、サウンドユーティリティはNahimic 3を採用、VRコンテンツ向けにサウンドを最適化するNahimic VRや、ノイズなどを低減し、高音質出力をうたう「Audio Boost」機能なども備えている。
好きな場所で思いっきりゲームが楽しめる、FPSでも活躍してキーボードも光って楽しいゲーミングノート
ゲーミングノートPCって、ゴツくて重いものだと思っていたのですが、GP63 Leopard 8REは、ボディがスリムで、重さも2kg強なので、部屋から部屋へと簡単に持ち運べます。
また、グラフィックがとてもきれいで重そうなFFXVでも、最高画質で滑らかに動くのもすごいと思いました。リフレッシュレート120Hz対応の高速液晶も見やすく、オーバーウオッチなどのFPSではそのありがたみがよくわかります。
もちろん、キーボードが美しく光るのもお気に入りです。欲をいえば、キートップ1つ1つに色を指定できればもっと嬉しいのですが(MSIのゲーミングノートPCの上位モデルではできる製品もあるそうです)。
今回はゲームを中心に試しましたが、基本性能が高いので、他の用途でも快適に使えるノートPCだと思います。普段使用している父のお下がりのノートPCは、解像度が1,600×900ドットなのでちょっと狭く感じています。その点、GP63 Leopard 8REは1,920×1,080ドットの広くて作業もしやすく、趣味で楽しんでいる3D CADでのモデリングも快適に行えそうです。今後は、Pythonを使った人工知能プログラミングにも挑戦してみたいのですが、このノートPCならニューラルネットの学習にも使えると思います。
GP63 Leopard 8REの販売価格は約23万円なので、中学生が購入できる価格ではありませんが……勉強も頑張るからお父さんプレゼントしてくれないかな~と思いました(笑)。
(石井 英男氏補足)
若い世代のゲーマーに対し、GP63 Leopard 8REは十分な性能を持ち魅力的なモデルになっている。親視点で見ると、ゲームのためだけにこのモデルを購入するのは若干ためらう価格帯だが、学校での課題や、PCを活用した創作など、教育面でも利用できると考えると、見方も変わるだろう。
ゲーミングPCは、高性能なCPUとGPUを搭載しているため、一歩進んだプログラミングなどの学習用としても利用価値が高い。例えば、Unityを使って3Dゲームを作るとか、3D CADソフトを使って3Dモデリングをやるなど、低価格PCでは荷が重い作業もゲーミングPCなら快適である。プログラミング教室に通うお子さんたちに、何が欲しいか訊くと、ゲーミングPCと答える子が多いそうだ。子供に購入するモデルとして評価する場合、そうしたゲーム+αの部分の価値も考慮して判断することをお勧めしたい。
[制作協力:MSI]