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Ryzen + GeForceで白いゲーミングPCを組んでみた、RGB LEDでかっこよさは上がる?!

ホワイト×RGB LEDでこだわりのPCを作りたい text by 久保勇

 2年ほど前に真っ白なゲーミングPCを組みましたが、今回、今風にアップグレードしてみました。ゲーミングPCといえば、やはりRGB LED。白くて虹色に光るPCに組み直しみようと思います。

 イルミネーションに使うのはCORSAIRのRGB LED搭載アイテム。白は光を反射するので、RGB LEDと組み合わせると思いのほかきれいなPCが組みあがるの……はず。CPUはRyzen 7、GPUはGeForce RTX 20シリーズと今話題の構成にしてみました。

RGB LEDファン×4基にRGB LEDメモリや光るCPUクーラーなどをを搭載ベース部分はRyzen 7 2700 + GeForce RTX 2080 Tiに強化

 今回のアップグレードパーツですが、CORSAIRのRGB LEDファン4基や、RGB LED搭載メモリ、RGB LEDストラップなど、アドレッサブルLED搭載モデルを中心に揃えました。

 ベース部分はRyzen 7 2700にアップグレード。これに合わせ、なるべく白いっぽいマザーボードや光る白いCPUクーラー、白いGeForce RTX 2080 Tiなどを揃えました。

 ちなみに、白いGeForce RTX 2080 Tiは玄人志向 GALAKUROブランドの「GK-RTX2080Ti-E11GB/HOF」で、製品発売直前のサンプル品です。

 これらを以前に組んだ白いPCに組み込んでいきます。

今回新たに用意したPCパーツ
前回組んだ白いPCをアップグレード

CORSAIR LL120 RGB 3Fan Pack with Lighting Node PRO

CORSAIR LL120 RGB 3Fan Pack with Lighting Node PRO

 搭載ファンに選んだのは3基のファンとLEDコントロールユニットがセットになったCORSAIRの「LL120 RGB 3Fan Pack with Lighting Node PRO(CO-9050072-WW)」。これがメインの照明にもなります。

 RGB LED搭載ファンは、コントロールユニットを介して動作するモデルは多彩なイルミネーションを楽しむことが可能なかわりに、コントロールユニットがなければ使用すらできないモデルも存在します。単体動作モデルは導入が手軽な代わりに、イルミネーション機能が単純なものが多い傾向があります。

 CORSAIRのRGB LEDファンは前者で、単体でも一応動作しますが、コントロールユニットがなければ光らせることはできません。コントロールユニット単体で購入しようとするとそこそこコストがかかるので、導入するならこのファン3基セットがお得です。

パッケージの中身
LEDコントロールユニットのLighting Node PRO
LEDファンを最大6機まで搭載できるハブ
実際に接続してみたところ

CORSAIR LL120 RGB Single Pack

CORSAIR LL120 RGB Single Pack

 CORSAIR製RGB LED搭載ファンLL120 RGBの単品モデル「LL120 RGB Single Pack(CO-9050071-WW)」。

 「LL120 RGB 3Fan Pack with Lighting Node PRO」の増設用として販売されている製品で、単体でもファンとしては使用可能ですが、LEDが光らない状態になります。イルミネーション機能を楽しむにはLEDコントロールユニットの「Lighting Node PRO」が必須となる点には注意が必要。

 なお、LL120 RGB の端子構成が通常のPWM 4ピンとRGB LED用の2系統となっているので、多彩なイルミネーション機能を持つCPUクーラー用のファンとしても使用できる点はポイントです。高機能なLEDファンはCPUクーラー用として使えないものも結構見かけます。

パッケージの中身
半透明パーツの部分が光るところ。LEDは軸周りの中心とファンの周りの外周フレームに搭載されています
PWM対応の4ピンとLED用のピンが分かれているので、CPUクーラーに搭載するのことも可能
ケースと接する部分はゴムがついており、ファンの振動音が響かせない工夫もみられます
個人的にはこの製品の白フレームモデルが出てほしいのですが……

CORSAIR Lighting Node PRO

CORSAIR Lighting Node PRO

 LEDコントロールユニット「CORSAIR Lighting Node PRO(CL-9011109-WW)」の単体販売モデル。

 ファン3基パックにもLighting Node PROは付属しているので不要なのですが、このモデルにはLEDストラップが付属しており、そちらを使用するために用意しました。

 今回のPCは本体下側に光るパーツが無いので、その部分のイルミネーションとして使用します。

パッケージの中身
LEDストラップが付属しており、今回はこれを利用します
これもアドレッサブルLED対応

CORSAIR VENGEANCE RGB PRO 32GB (4 x 8GB) DDR4 DRAM 3000MHz

CORSAIR VENGEANCE RGB PRO 32GB

 大型のライトバーを備えたCORSAIRのメモリ「VENGEANCE RGB PRO 32GB (4 x 8GB) DDR4 DRAM 3000MHz(CMW16GX4M2C3000C15)」。

 白いヒートシンクを装着している点が特徴で、見た目はなかなか綺麗です。標準クロック品から高クロック品まで幅広くラインナップされており、今回使用しているのはDDR4-3000(オーバークロック対応)のモデル。容量は8GB×4枚。

 メモリに詳しい人はぱっと見で気づいたかもしれませんが、かなり背の高いメモリで、CPUクーラーと干渉しやすいモデルです。可能なら干渉することがない水冷CPUクーラーとセットで使用することをお勧めします。大きい分見栄えはなかなかのものです。

今回使用しているのは8GB×4枚セット
ライトバーはかなり大型
DDR4-3000対応のOCモデル
横から見たところ、かなり背の高いモデル
基板も白なら完璧?

玄人志向 GK-RTX2080Ti-E11GB/HOF

玄人志向 GK-RTX2080Ti-E11GB/HOF

 真っ白なビデオカードといえばGALAXのHOFシリーズ。今回は玄人志向のハイエンドブランド「GALAKURO」から発売予定のGeForce RTX 2080 Ti搭載モデル「GK-RTX2080Ti-E11GB/HOF」を使用しました。

 今回使用しているのは発売直前サンプル品で、現在は一部店舗で予約受け付け中。基板、クーラー、バックプレートのすべてがホワイトで、コネクタ類なども可能な限り白になっています。

 スーパーハイエンドモデル故に高価で、なかなか手が出せませんが、非常に美しく、かつ高性能なビデオカード。予約受付の詳細は下記サイトから確認できるので、気になる方はぜひチェックを。

 ・GALAKURO GK-RTX2080Ti-E11GB/HOF予約告知ページ

白いビデオカードといえばHOFシリーズ
今回のモデルはバックプレートも真っ白、ロゴ部分が光ります
本体側面
大型の液晶も搭載
電源コネクタは8ピン×3

MSI B450M MORTAR TITANIUM

MSI B450M MORTAR TITANIUM

 白いマザーボードはもともと少ないのですが、最新世代のチップセットを搭載したモデルに絞ると、白いモデルはおそらく販売されていません。一世代前あたりであれば、ポツポツ見かけていたのですが……。

 ということで、なるべく白に近いマザーボードをと選んだのが「MSI B450M MORTAR TITANIUM」。近くで見ると白とはやはり違いますが、それでも黒以外のマザーボードはめちゃめちゃ貴重です。

 下位チップセットとはいえ、CPUは最上位モデルまでサポートされており、オーバークロックメモリも使用可能とそこそこハイパフォーマンスなモデルとして使えそうです。ちなみに、このマザーボードは裏面がすごく美しいです。

シルバーカラーのAMD B450搭載マザーボード
搭載コネクタ
サラサラとした質感で、写真などではホワイトのようにも見えます
銀×白でかなり美しい基板裏面
白いパーツと並ぶとシルバーだなと認識させられます

JONSBO CR-201-RGB-WH

JONSBO CR-201-RGB-WH

 CPUクーラーは白くてRGB LED対応の「JONSBO CR-201-RGB-WH」を使用しました。日本では販売終了になってしまいましたが、こういう時のために購入しておいたものです。

 このクーラーは天板部分が光るモデルで、ファンも交換可能な構造になっています。RGB LEDの制御はマザーボード側から行うことが可能で、イルミネーションをカスタムして楽しむこともできるモデルです。白いCPUクーラーもあまり種類がなく、貴重なので、後継モデルの登場を期待したいところです。。

RGB LED対応でホワイトという貴重なモデル
天板部分がガラスになっており、ここが光ります
本体側面
ヒートパイプ直接接触型
付属品

AMD Ryzen 7 2700/Samsung 960 EVO

AMD Ryzen 7 2700
Samsung 960 EVO

 ここからは色などにこだわれなかった製品になります。

 CPUは、AMD Ryzen 7 2700を選択。8コア/16スレッドでTDP 65Wと扱いやすいモデル。Ryzen 7 2700Xが人気を集めていますが、バランスの良さなどを考えるとRyzen 7 2700も悪くないモデルです。時代はやはり8コア!

 SSDはSamsung 960 EVOの500GBモデル(MZ-V6E500)を使用。一世代前のモデルですが、リード3.2GB/sと現行のSSDと比較しても性能は遜色ありません。

想像していたのとは違う白いパーツ×RGB LED、メモリの干渉も

 冒頭で白いパーツ×RGB LEDは思いのほかきれいに見えるのではと書きましたが、組む直前にちょっとテストしてみました。

 白は色を反射させるので、内部も白いPCならRGB LEDの光が間接照明のように反射し、PC全体がきれいに見えるはず。LEDの色が白いパーツに写れば凄く綺麗にみえるんじゃないかなと。

 予想通りにいくのか、PCケースの側面パネルで試してみた結果が以下の画像です。

部屋の照明有り
白い板
黒い板
部屋の照明無し
白い板
黒い板

 テストしてみると、思いのほか黒い板にも色は映り込んでおり、白は白で思ったよりは色がでない感じに。想像していたより白が良い方向に働かず暗雲が……。いっても大多数のパーツは購入しているので、完成を目指します。

 もう一つ仮組みで確定的になってしまった問題が、CPUクーラーとメモリの干渉。ファンの搭載位置を無理矢理ずらして対応しましたが、VENGEANCE RGB PROの見た目の良さを活かすなら、素直に水冷クーラーを使った方が良さそうです。

予想通りCPUクーラーとメモリは干渉
ファンの取り付け位置を無理やりずらして対応。ちなみに、ファンはCORSAIRのものに変更済み

ホワイト×RGB LEDなゲーミングPCを組んでみた!

 ということで、問題がありつつも完成させたのが右のPC。

 ホワイトのベースに黒が少し入るツートンカラーも悪くない印象。マザーボードはもっと銀色が主張するかと思いましたが、そこそこ馴染む感じで一安心。LEDをすべてオフにして白いPCとして使っても満足できそうな気がします。

 続いてLEDを光らせた際の様子です。はじめは部屋の明かりがある状態から。

 部屋の明かりがある状態では、RGB LEDの光もふわっとした感じになり、やわらかい雰囲気が白にマッチしているような感じがします。ただ、劇的に凄い!綺麗!みたいな驚きは無いので、そこは残念。中途半端感も漂います。

 黒いパーツが限りなく混ざらないよう白さを追求にしたり、半透明のパーツを取り込むなど、良く見せるには工夫が必要そうです。

 続いて、部屋の明かりを消した状態。

 暗いところではメリハリある感じになり、派手さは出ますが、黒いPCでも似たようなものは作れそうですね(苦笑),。もう少し光量や彩度を落として白らしさが出るようにした方が面白いかもしれません。なんとなくぼーっと見ている感じでは、白いPCは、寒色系でまとめたり、暖色系でまとめたりといったような、色の幅をある程度絞った方が良いのかなという気がしました。しばらく調整してインテリアとしてもかっこいい!と思えるくらいまで持って行きたいところです。

 なお、このPCが完成したのは数時間前で、まだOSも入っていないこともあり、ユーティリティを使って色やパターンを調整すれば、ガラッと印象が変わるかもしれません。CPUクーラーとマザーボードはそのままだとオートで虹色に光ってくれませんし……。白いPCがよりかっこよくみせる方法などは研究し、うまくいけばまたご報告します!

 なお、このPC、昨日から開催されているC4 LANに持ち込み展示する予定です。CPUやGPUを変えたのはこのため!場所はC-L-8で、21時ころにはゲームが遊べるようになっているはず……。

 白いPCを見てみたい、AKIBA PC Hotline!の編集者に意見を伝えたい、魅せるPCで突っ込み/アドバイスがしたいなど、何かあればぜひ会場にいらしてください!今日明日はなるべく会場に居る予定です。

 (2018/12/9追記)

 実際にC4 LANの会場に置いてみました。派手なPCが多いので、意外と違和感なく馴染んだ気がします。持ち込まれるほとんどのPCが黒なので、他人とちょっと違うPCにしたいという人には白はかなりお勧めです。

 ちなみに、真後ろの席の方も白いPCを持ち込んでおり、自分以外にも白PC好きの人が会場にいて嬉しくなりました(笑)。