特集、その他
速さを追求したCORSAIRの薄型ゲーミングキーボード「K70 RGB MK.2 LOW PROFILE」を試してみた
反応の速さに特化、低背スイッチの「Cherry MX Low Profile Speed RGB」搭載 text by 白倉甲一
2019年2月19日 06:05
低背タイプのCORSAIR製ゲーミングキーボード「K70 RGB MK.2 LOW PROFILE」を今回は紹介する。
CherryMXスイッチの中で最もアクチュエーションポイントの短い「Cherry MX Speed」をロープロファイル仕様に改良した「Cherry MX Low Profile Speed RGB」をスイッチに採用したモデルで、更なる高速入力を可能にしたという。
国内で展開されているのは、日本語配列モデルの型番「CH-9109018-JP」で、税込2万3千円~2万5千円前後で販売されている。
製品スペックと合わせ、実際の製品を確認してみよう。
「K70 RGB MK.2シリーズ」の良さを踏襲しつつ低背化珍しい薄型メカニカルキーボード
まずは基本的なスペックから紹介しよう。本体サイズは幅438×奥行168(mm)で、重量は約1.08kg。日本語108配列キーに、マルチメディアキー、音量調節ダイヤル、ゲーム向けのファンクションキーなどを追加したUSBキーボードとなっている。
フルNキーロールオーバーやアンチゴースト機能、1,000Hzレポートレートなどに対応しているほか、同時押しや連続入力なども安心して行える仕様になっている。
このあたりはK70 RGB MK.2シリーズの機能を踏襲しているといえるだろう。
そのほか、本体にはUSBスルーポートを搭載。FPS用(W/A/S/D)とMOBA用(Q/W/E/R/D/F)の交換用キートップ(ラバーコート)や、パームレストなどが付属している。
徹底した高速入力へのこだわり、低背設計に特化したメカニカルキーボード
ここからが本題になるが、今回紹介しているK70 RGB MK.2 LOW PROFILEの最大の特徴は背の低さと言える。
キースイッチ/キーボード本体の高さはもちろん、少しでもキーに触ればスイッチが反応する、高速入力がウリのロープロファイルモデルに仕上がっている。
入力の肝となるキースイッチの仕様だが、「Cherry MX Low Profile Speed RGB」はアクチュエーションポイント1.0mm/キーストローク3.2mmとなっており、これは高速入力をウリとする「Cherry MX Speed」のアクチュエーションポイント1.2mm/キーストローク3.4mmをさらに高速化する驚異的な数値となっている。
2種類の単純な比較だとそれほど大きな差には思えないかもしれないが、これは同じリニアスイッチで標準的な「Cherry MX Red」のアクチュエーションポイント2.0mm/キーストローク4.0mmと比較した場合、半分押し込むだけでキーが反応するという事になり、底打ちをする場合には押し込みまでに0.8mm分の差が生まれる。
キーストロークや押し下げに必要な荷重だけを見ればパンタグラフキーボードが優位な点もあるが、メカニカルキースイッチとしてはかなり高速入力に特化した設計になっている。一般的なキースイッチとの数値的なスペック差もあり、ゲーム時における初動の早さや、タイピング時の高速打鍵には少なからず影響を与えるだろう。
ユーティリティ「iCUE」で設定もイルミネーションも一括制御
本製品はCORSAIRの統合ユーティリティ「iCUE」に対応しており、他のCORSAIR製品と合わせて統合的に制御が可能。イルミネーションなどの連携なども可能だ。
キーボード設定のプロファイルは複数登録することが可能で、プログラムごとに異なる設定を使い分けるといったこともできる。
プロファイルの使い道は色々あるが、例えばプログラムごとにそれぞれの使用キーをライティングで色分けをすると便利に使えるので、購入したユーザーは試してみて欲しい。
使用キーの設定がうろ覚えの時に、キーボードを見るだけでなんとなく使用すべきキーを確認できるようになるので、新しいゲームを始めた時などに有効だろう。
比較的珍しい機能としては、「CPUやGPUの温度によってライティングの色を変えるプリセット」や、「マクロキーの押し下げ時などに指定した音声ファイルを再生する」といった特殊な設定も可能だ。アイデア次第では面白い使い方もできるかもしれない。
一瞬の遅れも許さないユーザー向けの高速ゲーミングキーボード
K70 RGB MK.2 LOW PROFILEは、メカニカルキースイッチ由来の正確さや耐久性を兼ね揃え、かつ高速入力にもこだわったロープロファイルキーボードといえる。
ともすれば誤打鍵に繋がりかねないほどのアクチュエーションポイントの短さだが、キー入力の正確さに自信があるPCゲームプレイヤーや、負けた理由をデバイスのせいにしたくない完璧を求めるユーザーにはおすすめできる。
また、近年パンタグラフキーボードの選択肢も減りつつあるので、薄型キーボードを好むユーザーの乗り換え先としても一考の余地があるモデルと言えるだろう。
[制作協力:CORSAIR]