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PS4をSSDで爆速化!!内蔵と外付けどちらが速い?新旧&Proで総当たりテストして手順も解説!

【PS4 SSD換装完全版2019】 text by 芹澤正芳

HDDからSSDに変更でここまで変わる! 実際のゲームで効果をチェック

 PlayStation 4(以下、PS4)でゲームを遊ぶとき、起動やマップ、セーブデータの読み出しで待たされるのはいつものこと。いつも待たされるだけにフラストレーションがたまる。しかし、この待ち時間を改善する方法がある。それは“SSD”の導入だ。ゲームを保存するHDDの代わりに、はるかに高速なSSDを使う。そのSSD導入には以下の二つのやり方がある。

・PS4が内蔵するHDDをより高速なSSDに換装する
・外付けドライブ化したSSDを増設する

 これらはいずれもPS4を高速化してくれるのだが、どちらがより速いのかご存じだろうか? ネット上でもよく議論されている話題だ。実際のところ、PS4は大きく分けると新旧とProの3タイプが存在し、それぞれSSD化の効果が異なることもあって、真実は分かりにくい。そこで今回は、3タイプのPS4を用意し、それぞれでSSD換装と外付けSSD化を試してゲームの起動やロードの時間を測定してみた。換装、外付けの手順も合わせて解説するので、自分が使っているPS4ではどの方法がベストか確認していただきたい。

PS4は大きく分けると3バリエーション。右から、初期型、薄型、PS4 Proで、それぞれ内蔵ストレージの収納場所が異なる

換装と外付けのメリット、デメリットと作業の流れ

PS4でSSDを使う方法は、内蔵ストレージを換装する方法(写真左)と、外付け化してUSB接続する方法(写真右)の2種類

PS4の拡張ストレージとして使うための手順に

 まず、SSD化の二つの方法のメリット、デメリットを確認しよう。内蔵HDDをSSDに換装する方法は、ゲームの起動やデータロードを高速化できるのに加えて、PS4本体の起動時間も短縮可能なのが最大のメリット。換装するために多少手間がかかる点がデメリットと言える。一方の外付け化は、PS4の起動時間を短縮することはできないが、PS4本体のUSBポートに挿すだけと手軽なのが最大のメリット。ただ、PS4本体のUSBポートは初代と薄型で2基、PS4 Proで3基しかなく、それを1基使ってしまうのがデメリットと言える(外付けSSDをUSBハブ経由の接続することはできないため)。ここでは、SSDに換装、外付けSSD、そのどちらのやり方も紹介していく。自分の好みの方法を選んで、実践してみてほしい。

 なお、換装作業は自己責任での実施とはなるが、PS4の内蔵HDDの交換によって本体の保証が切れることはない。作業自体は簡単なので、HDDやSSDの取り扱いには十分注意しつつ、挑戦していただきたい。

【内蔵HDD→SSD換装の手順】

1. USBメモリにPS4のセーブデータをバックアップ
2. パソコンでシステムソフトウェアをダウンロードしてUSBメモリにコピーする
3. PS4内蔵のHDDを取り出し、SSDに交換して戻す
4. PS4の初期化とシステムソフトウェアのインストールを実行
5. バックアップしたセーブデータをPS4本体に戻す

【外付けSSDの取り付け手順】

1. SSDを外付けドライブケースに装着する
2. PS4本体のUSBポートに接続する
3. 外付け拡張ストレージとしてフォーマットする
4. 外付けSSDにゲームを移動/インストールする

HDDからSSDに変更でここまで変わる! 実際のゲームで効果をチェック

今回は、製品の信頼性、市場での入手性と価格の求めやすさの3点のバランスの良さを備えた、米MicronのSerial ATA III対応SSD、Crucial MX500を使用した。容量は、PS4 ProのHDDが最低でも1TBであることを考慮して1TBモデルを選んだが、最近のSSDの相場を考えると、使い勝手がよくてお買い得な容量は1TBと言ってよいだろう

 SSDを導入することで、どこまでゲームの起動やロード時間が変化するのだろうか。そして“換装”と“外付け”どちらが速いのか? 新旧PS4で結果は異なるのか? 実際に導入手順を紹介する前に、その効果をお見せしたいと思う。初期型、薄型、PS4 Proのぞれぞれで標準状態の内蔵HDD、SSDに換装した場合、外付けSSDを導入した場合におけるゲームの起動とロード時間をストップウォッチで手動計測している。同じゲームでも1、2秒のブレが発生することもめずらしくないため、それぞれ5回測定した平均値を掲載した。なお、今回のテストでは、Apex Legendsとフォートナイトはダウンロード版、その他のタイトルは全てパッケージ版を使って計測している。

Apex Legendsの計測結果

 まずチェックしたのは、人気のバトルロイヤル系ゲームの「Apex Legends」と「フォートナイト」の2本だ。Apex Legendsは、PS4のメニュー画面から○ボタンでゲームを開始してタイトル画面が出るまでを“起動”、トレーニングモードが開始されるまでを“ロード”としている。起動、ロードともにSSDを導入することで10%から15%短縮されている。

 なお、初期型と薄型の内部インターフェースはデータ転送速度が最大300MB/sのSerial ATA IIだが、PS4 Proは600MB/sのSerial ATA 3.0を採用。それもあってPS4 Proでは、より高速化の効果が大きい。加えて、PS4 Proは期型、薄型よりもCPUの性能が高く、メモリの搭載量も多いので、その影響もあると考えられる。

フォートナイトの計測結果

 「フォートナイト」はPS4のメニュー画面からタイトル画面が出るまでの時間を測定している。起動に時間がかかるフォートナイトだが、SSDにすることで換装、外付けともに15%から25%の短縮に成功している。なお、ロード時間の計測は、ストレージよりもネットワークに起因する待ち時間が大半を占めるため、実施していない。

みんなのゴルフ VRの計測結果

 PS VR専用タイトルに対する効果を見ておこう。ここでは「みんなのGOLF VR」を使用した。ゲームの起動時に表示されるPS VRのセッティング解説画面で○ボタンを教えてから、タイトル画面が出るまでの時間を“起動”、コースのゲームモードを選び、キャディとの会話が終わってプレイ画面に切り換わるまでの時間を“ロード”とした。これもApex Legendsとフォートナイトと同じ傾向。起動、ロードともに高速化している。

モンスターハンター:ワールドの計測結果

 大きな効果を確認できたのは、人気のアクションRPG「モンスターハンター:ワールド」とFPSの「Battlefield V」だ。モンスターハンター:ワールドは、PS4のメニュー画面からネットワークに接続されるまでを“起動”、セーブデータを選び、ゲームが再開されるまでの時間を“ロード”とした。起動時間も高速化しているが、顕著なのはロード時間だ。SSD化によって、どのPS4でも待ち時間は1/4~1/3に短縮されている。広大なマップの読み出しが行なわれるゲームだけに、SSDのデータ転送速度の高さが活きていると考えられる。

Battlefield Vの計測結果

 Battlefield Vは、PS4のメニュー画面からタイトル画面が表示されるまでを“起動”、シングルプレイ「旗なき戦い」を再開するまでの時間を“ロード”とした。ロード時間は半分から2/3程度に短縮された。こちらも広いマップの読み出しが行なわれるゲームである点が共通している。RPGやFPS、オープンワールド系のゲームでは、SSDを使用する効果が大きいと言えそうだ。

PS4起動時間の計測結果

 最後にPS4の起動時間をチェックしたい。DUALSHOCK4のPSボタンを押してから「PlayStaitonにようこそ」の画面が表示されるまでを“起動”とした。外付けSSDは起動時間に影響しないのでここでは除外している(本体の内蔵ストレージはHDDのままなので)。初期型と薄型では約25%の高速化が確認できた。これはSSD換装の大きなメリットだ。

 ただ、今回のテストではPS4 Proの起動時間はHDDとSSDでほぼ差がなかった。PS4 Proは初期型や薄型と基本スペックが異なるため起動時間に変化がなかった可能性がある。ただし、同じPS4 Proでも複数の世代があり、今回筆者が使用した環境(CUH-7200)、あるいは現状のシステムソフトウェア固有の問題というケースも考えられるため、参考程度とみておいてほしい。

 最後に整理すると、SSD換装あるいは外付けSSD増設により、ゲームの起動やデータの読み込みは高速化する傾向にあることを確認できた。タイトルによる効果の大小はあるものの、いずれも体感できるレベルの効果が得られた。内蔵と外付けのパフォーマンスの違いは、Serial ATA II世代の初期型/薄型PS4ではその差が小さかった。ただし、PS4の起動が高速化できるのはSSD換装時のみなので、トータルで見ると内蔵HDDをSSD換装したほうがプラスは大きいと言える。一方、PS4 Proに関しては、Serial ATA III対応になったことによりSSDのパフォーマンスがより発揮されるため、外付け増設より内蔵換装がオススメだ。

 とはいえ、PS4、PS4 Proいずれにおいても外付けのメリットがないわけではない。内蔵HDDの容量にSSDの容量を追加しつつ、(SSD部は)速度向上の恩恵を受けることができる。ユーザーの好みによってはこちらを選ぶのもアリだ。また、とにかく簡単に追加できるというのも外付け増設の魅力だ。

PS4各機種の手順をすべて見せます! 内蔵HDDをSSDに換装する

 ここからはPS4に内蔵されているHDDをSSDに換装する手順を紹介していく。この作業に必要なものは以下のとおり。

【SSD換装に必要なもの】

・換装するためのSSD(160GB以上で2.5インチのSerial ATA接続)
・HDDの取り外しやSSDの固定するための精密プラスドライバー
・DUALSHOCK4コントローラ(有線接続が必須なので、USBケーブルも用意)
・セーブデータやシステムソフトウェアの保存に必要なUSBメモリ(8GB程度の容量で十分)
・システムソフトウェアのダウンロードとUSBメモリへのコピーをするためのインターネットに接続されたPC

SSDへの換装に必要なのは、「厚さ9.5mm以下、160GB以上の2.5インチ Serial ATA SSD(ここではCrucialブランドのものを使用)」、「プラスの精密ドライバー」、「USBメモリ」、「DUALSHOCK4」および本体と接続するための「USBケーブル」。さらに、システムソフトウェアの準備用に「インターネットに接続されたPC」を用意しておこう

 HDDからSSDに換装すると、PS4には何もソフトウェアが入っていない状態になる。そのため、USBメモリを使ってシステムソフトウェアを換装したSSDにインストールする。もちろん、インストールしていたゲームもなくなってしまうので、その再インストールも必要だ。

1. セーブデータをUSBメモリにバックアップ

 HDDからSSDに換装作業を実行する前に、まずはUSBメモリにセーブデータをバックアップしておく。ここで注意しておきたいのがUSBメモリのファイルシステム。PS4はWindowsでは一般的なNTFS形式を認識できないため、あらかじめパソコンでUSBメモリをFAT32またはexFAT形式でフォーマットしておこう。

あらかじめPS4にUSBメモリを接続しておき、[設定]メニューから[アプリケーションセーブデータ管理]を選ぶ
[本体ストレージのセーブデータ]を選び、[USBストレージ機器にコピーする]を選択する
コントローラの[OPTIONS]ボタンを押し、[複数のアプリケーションを選ぶ]を選択
右上の[すべて選ぶ]を選択し、右下の[コピー]を押す
USBメモリが空の状態でも上書き確認の画面が表示されるので、[すべてに適用する]にチェックを入れ、[はい]を選ぶ。これでコピーがスタートする

2. システムソフトウェアの準備

PlayStation 4 システムソフトウェアアップデートから「アップデートファイル(再インストール用)」をクリックしてダウンロードする
USBメモリにはセーブデータをバックアップした時点で「PS4」フォルダが作られている。その中に「UPDATE」フォルダを新たに作る
ダウンロードしたファイルを、必ず「PS4UPDATE.PUP」というファイル名で「UPDATE」フォルダにコピーする。これでシステムソフトウェアの準備は完了だ

3. HDD→SSD換装

 ここからはPS4のHDDをSSDに換装する手順を紹介する。基本的には、HDDが固定されているトレイを本体から取り出し、HDDを固定しているネジを取る。そのトレイにSSDを固定してもとに戻すという流れだ。機種ごとにトレイを外す手順は若干異なるが、どれもそれほど難しくはない。ドライバー1本で完了できる。まずは初期型から見ていこう。

■初期型PS4の場合

PS4の光沢のあるカバーを上に押し出す。ツメで固定されているだけなので、これで簡単に引き出せる
HDDを固定しているトレイは“○△□×”のイラストが描かれたネジ(1本)で固定されているので、それをドライバーで外す
ネジが外れたらトレイを引き抜く。力をあまり入れなくてもすんなり抜ける
HDDはトレイに四つのネジで固定されているので、それをすべて外しトレイからHDDを取る
SSDをトレイに入れる。表と裏、端子の向きがHDDと同じになるように確認を忘れずに。あとはネジを使ってトレイに固定を行なう
PS4のスロットに戻してネジで固定し、カバーを戻せば物理的な換装作業は完了だ

■薄型PS4の場合

背面にあるカバーを親指で横にズラす。これだけでカバーを固定しているツメが外れるので、簡単に取り除ける
背面側に“○△□×”イラストのネジがあるので、それをドライバーで外す
これでHDDを固定しているトレイを引き抜ける。引っ張るための帯状のプラスチックがトレイにあるので、それを指でつまめば引き抜きやすい
あとは初期型と同じくHDDを固定しているネジを外し、SSDと固定する。薄型PS4の場合、SSDに付属しているスペーサをトレイとSSDの間に入れるとネジ穴の位置を調整しやすい
あとはトレイをPS4のスロットに戻し、カバーを付ければ作業は完了だ

■PS4 Proの場合

背面にあるカバーを外す。指をカバーに引っかけて、手前に引けば簡単に外れる構造だ
ほかのモデルと同じく“○△□×”イラストのネジをドライバーで外す
金属のつまみを指で掴み、手前に引っ張ってトレイを本体から引き抜く
トレイからHDDを外し、SSDを取り付ける。厚みの問題でトレイとSSDのネジ穴を合わせにくいので慎重に作業しよう
SSDを固定したトレイを本体に戻し、カバーを閉じれば物理的な作業は完了だ

4. システムソフトウェアの導入と初期設定

 SSDに換装したPS4は、ストレージに何もデータが入っていない状態になる。そのため、PS4を起動するためのシステムソフトウェアのインストールとPS4の初期設定が必要だ。セーブデータとシステムソフトウェアを保存したUSBメモリをPS4本体に取り付け、DUALSHOCK4もUSBケーブルで本体と接続しておく。あとは画面の指示に従って作業を実行すれば、システムソフトウェアのインストールと初期設定は完了できる。USBメモリのセーブデータを本体にコピーし、必要なゲームを再インストールや再ダウンロードを行なおう。

USBメモリとDUALSHOCK4を本体に接続し、電源を入れる。するとセーフモードでPS4が起動する。まずはDUALSHOCK4のPSボタンを押そう
USBストレージ機器の接続を求める画面が表示されるので[OK]を押す。するとPS4の初期化を実行してよいのか尋ねられるので[はい]を選択する。これでシステムソフトウェアが導入される
PS4が再起動されると、今度は初期設定の画面が表示される。これは購入時に行なう設定と同じ。ネットワークなどの設定を行なっていこう
初期設定の終了後は[設定]メニューから[アプリケーションセーブデータ管理]を選択する
[USBストレージ機器のセーブデータ]から[本体ストレージにコピーする]を選ぶ。事前に設定指定なければ、ここでPlayStation Networkへのサインインが求められる
コントローラの[OPTIONS]ボタンを押して[複数のアプリケーションを選ぶ]を選択。そして[すべて選ぶ]を押し、[コピー]を実行する。これでセーブデータは本体にコピーされる
あとは[ライブラリー]メニューから必要ゲームやアプリケーションをダウンロードして環境を整えよう

外付け化したSSDの増設でPS4を手軽に高速化

 PS4はシステムソフトウェアの4.50以降でUSBストレージ機器をゲームのインストール先として指定できる「拡張ストレージ」機能が加わった。USB接続の外付けドライブケースにSSDを組み込んだものを、この拡張ストレージとして使用すれば、HDDからSSDの換装作業やシステムソフトウェアのインストールといった手間を必要とせず、簡単にゲームの起動やデータロードの時間を短縮できる。

 PS4自体の起動時間は短縮できないが、手軽に高速化に加えて、PS4の容量アップもできるのが大きなメリットだ。なお、拡張ストレージの利用には、250GB以上で8TB以下の容量であること、PS4のUSBポートに直接接続することが求められる点は注意しておきたい。

■外付けSSDの増設

外付けSSDの導入に必要なものは、USB 3.0対応の外付けドライブケースと250GB以上のSSD。今回はCrucial MX500の1TBモデルを用意した
外付けドライブケースにSSDを取り付ける。最近のケースは工具不要で取り付けられるものが多い
PS4のUSBポートに外付けSSDを接続する。USBハブ経由だと拡張ストレージとしては使えないので注意しよう
[設定]メニューから[周辺機器]を選び、[USBストレージ機器]を選択する
外付けSSDがPS4に正しく認識されていれば「External」と表示されるので、それを選択して[拡張ストレージとしてフォーマットする]を実行する
フォーマット後は[設定]メニューの[ストレージ]から[本体ストレージ]を選択。そして[アプリケーション]を選ぶ
本体ストレージにインストールされているゲーム一覧が表示されるのでコントローラの[OPTIONS]ボタンを押し、[拡張ストレージへ移動する]を選び、外付けSSDに移動させるゲームを選択して実行する。これで外付けSSDからゲームの起動が可能になる
【SSDで誰でも簡単高速化! PS4&PS4 Pro ゲーム環境パワーアップ術】

[制作協力:Micron]