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「WD_BLACK」がゲーミングブランドになって新生、2GB/sの外付けSSDや充電ポート付きHDDなど尖ったモデルを投入

リブランドされた新“WD_BLACK”の3製品をチェック text by 坂本はじめ

新生「WD_BLACK」の新モデル。
「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」は実測で2GB/sを超えるUSB 3.2 Gen2 x2対応の外付けSSD。

 自作PCユーザーにはおなじみの「WD_BLACK」。Western Digital製ストレージのハイパフォーマンスモデルに冠されるブランドだが、今回、そんな「WD_BLACK」に外付けドライブが追加された。

 新たに追加されたのは全て外付けドライブで、「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」、「WD_BLACK P10 Game Drive」、「WD_BLACK D10 Game Drive」の3製品。「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」は20Gbps接続のUSB 3.2 Gen2 x2対応SSDで、後者2モデルはUSB 3.2 Gen1接続のHDDとなる。

 また、新モデルの投入に合わせ、ブランドの位置づけにも変更があり、「WD_BLACK」はハイパフォーマンスモデルからゲーミング専用へとコンセプトなどもリブランドされている。

 今回のレビューでは、そんな新生「WD_BLACK」の再確認と合わせ、新たに投入される3モデルの特徴を簡単に紹介しよう。

ゲーミングブランドに生まれ変わった「WD_BLACK」ゲームを快適にする機能や性能にフォーカスしたシリーズに

 まずは「WD_BLACK」のブランドから再確認していこう。

 詳しいユーザーは気付いていたかと思うが、現在の「WD_BLACK」の表記は、フォントも変わり、WDとBLACKの間にアンダーバーが入った新しいロゴが使われている。

新しくなった「WD_BLACK」。

 従来の「WD BLACK」は、HDDのハイパフォーマンスモデルが「WD BLACK」、SSDの最速モデルが「WD BLACK」といったような、HDDやSSDなどのカテゴリー内のバリエーションモデルといったものだった。新しい「WD_BLACK」はジャンルとして独立し、ゲーミング用途に設計されたものが「WD_BLACK」シリーズとなっている。

 メーカーの担当者によると、イメージング製品ならSanDisk、プロのクリエイター向けはG-Technologyといったのと同列に、ゲーミング製品は「WD_BLACK」となるよう力を入れていくといった意図もあるとのことだ。

「WD_BLACK」はゲーム特化のモデルとしてコンセプトが変わった。
ゲーミングブランドになったが、もちろんパフォーマンス面にも力を入れている。

 2019年1月に登場した「WD_BLACK SN750 NVMe SSD」がこのゲーミングブランド「WD_BLACK」の最初の製品となり、内蔵SSDに加え、今回3つの外付け製品が追加されることによって、よりゲーミングブランドとして「WD_BLACK」がパワーアップされた。

 これから登場する新モデルは新しい「WD_BLACK」のコンセプトに基づいた製品が投入されていくはずだ。

今回新たに登場した「WD_BLACK」の外付けストレージ。
昨年発売された「WD_BLACK SN750 NVMe SSD」も新「WD_BLACK」の製品。
新旧ロゴの比較。上が新しい「WD_BLACK」、下が旧「WD BLACK」。
パッケージも新旧で路線が異なる。新「WD_BLACK」は黒1一色、旧「WD BLACK」は白×黒のツートンカラー。

 現在、新「WD_BLACK」としてメーカーサイトに記載のあるモデルは、今回新たに登場した「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」、「WD_BLACK P10 Game Drive」、「WD_BLACK D10 Game Drive」の3モデルに、「WD_BLACK SN750 NVMe SSD」を加えた4ラインナップ。

 ちなみに、「WD_BLACK D10 Game Drive」はゲーム機のコントローラ充電向けのUSBポートを備えるなど、ゲーム用途向けにユニークな機能を備えたモデルなっている。速度だけでなく、ゲーム環境を快適にする機能を持ったモデルが増えることにも期待したい。

「WD_BLACK」の現在のラインナップ。

 それでは、今回登場した「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」、「WD_BLACK P10 Game Drive」、「WD_BLACK D10 Game Drive」の特徴を個別に見ていこう。

世界初のUSB 3.2 Gen2 x2対応外付けSSD「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」実測で速度は2GB/s超え

「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」

 まず紹介するのは、「WD_BLACK P50 Game Drive SSD」。

 最大20Gbps転送が可能なUSB 3.2 Gen2 x2接続に対応した外付けSSDで、容量は500GB(WDBA3S5000ABK)、1TB(WDBA3S0010BBK)、2TB(WDBA3S0020BBK)が用意されている。安値販売店での価格帯は、500GBが税込2万3千円前後、1TBが税込3万5千円前後、2TBが税込6万円前後。

本体は金属製の筐体を採用。
裏面には滑り止めのゴムが備えられている。
若干厚みのあるものになっているが、放熱性と耐衝撃性を考慮してのものだ。
本体側の接続インターフェイス形状はUSB Type-C。

 本体サイズは118×62×14mm。金属製の筐体を採用することで放熱性なども考慮したモデルになっている。1TBモデルの公称値はリードライトともに2GB/s。本体側のインターフェイス形状はUSB Type-C。

 対応環境はWindows 8.1/10、macOS 10.11以降、PS4、Xbox Oneで、PCでもゲーム機でも使用可能。製品保証は5年間。

付属品。
ケーブルはUSB Type-C - Type-A形状が1本、USB Type-C - Type-C形状が1本付属している。

 付属品はマニュアルと接続ケーブルで、ケーブルはUSB Type-C - Type-Aのものと、USB Type-C - Type-Cのものが付属している。20Gbpsで接続する際はUSB Type-Cでの接続が必須になる。

今回、ストレージの速度はMSI製のマザーボード「X299 PRO 10G」を使用し計測している。USB 3.2 Gen2 x2にも対応したハイエンドプラットホーム向けのモデルだ。
USB 3.2 Gen2 x2のコントローラは「ASMedia ASM3242」。
CrystalDiskMark 7.0.0gでのベンチマーク結果。
CrystalDiskInfo 8.3.2でのステータス。

 WD_BLACK P50 Game Drive SSD最大の特徴は、なんといっても20Gbps接続可能なUSB 3.2 Gen2 x2接続に対応している点だろう。

 現在、一部の上位マザーボードでのみサポートされているUSB 3.2 Gen2 x2だが、しっかりリンクしてしまえば、シーケンシャルアクセスは2GB/s以上の速度をきっちり発揮してくれる。1TBモデルの実測値はリード2,057MB/s、ライト2,057MB/sを記録した。

 外付けらしからぬパフォーマンスを持った製品なので、超高速な外付けストレージを求めているユーザーには最適な一台になるだろう。

スタンダードなゲーム向けポータブルHDD「WD_BLACK P10 Game Drive」持ち運びも楽な2.5インチ形状

「WD_BLACK P10 Game Drive」

 続いて紹介するのは、「WD_BLACK P10 Game Drive」。

 2.5インチ形状でUSB 3.2 Gen1接続のオーソドックスな外付けHDDで、こちらのモデルも金属筐体を採用している。容量は2TB(WDBA2W0020BBK)、4TB(WDBA3A0040BBK)、5TB(WDBA3A0050BBK)が用意されている。安値販売店での価格帯は、2TBが税込1万円前後、4TBが税込1万5千円前後、5TBが税込1万8千円前後。

本体は金属製の筐体を採用。
裏面には滑り止めのゴムが備えられている。
見た目はいかついが、大きさは一般的な2.5インチのポータブルHDDと同程度。
本体側の接続インターフェイス形状はMicro B。
付属品。
5TBモデルの公称値はリード/ライトともに130MB/s。

 本体サイズは118×88×12.8mm。金属製の筐体を採用することで放熱性なども考慮したモデルになっている。5TBモデルの公称値はリードライトともに130MB/s。本体側のインターフェイス形状はUSB Micro B。

 対応環境はWindows 8.1/10、macOS 10.11以降、PS4、Xbox Oneで、PCでもゲーム機でも使用可能。製品保証は3年間。付属品はマニュアルと接続ケーブル。

PS4 Proに接続した際の様子。

 PS4など家庭用ゲーム機向けを意識したモデルで、絶対的なパフォーマンスは無いが、ゲームライブラリを持ち運ぶユーザーに利便性を提供するモデルとなっている。PS4などに接続した際に場所を取らないのもポイントだ。

CrystalDiskMark 7.0.0gでのベンチマーク結果。
CrystalDiskInfo 8.3.2でのステータス。

 PCに接続した際の5TBモデルの速度は、リード127MB/s、ライト123MB/sとなった。ゲームデータを外に持ち運ぶことの多いユーザーがターゲットのモデルではあるが、手の出しやすい価格帯かつ小型なモデルなので、ゲーム用HDDを初めて買うといったエントリークラスのユーザーにもマッチするモデルだ。

ゲームコントローラが充電できる外付けHDD「WD_BLACK D10 Game Drive」ゲーム環境の利便性を高めることも考慮したユニークな思想の一台

「WD_BLACK D10 Game Drive」

 最後に紹介するのは、「WD_BLACK D10 Game Drive」。

 3.5インチ形状のUSB 3.2 Gen1接続外付けHDDで、こちらのモデルも金属筐体を採用している。容量は8TB(WDBA3P0080HBK)で、安値販売店での価格帯は、税込2万8千円前後。

 最大7.5W出力対応のUSB給電ポートを2基備える点が特徴で、ゲームコントローラや周辺機器の充電が行える。ゲーム機のUSBポートは数に限りがあるので、なるべくなら充電のために占有するといったことは避けたい。こうした痒い所に手が届くといったユニークな思想の製品になっている。

本体は金属製の筐体を採用。
裏面には滑り止めのゴムが備えられている。
本体の厚さは一般的な3.5インチ外付けHDDと変わりない。
本体側の接続インターフェイス形状はMicro B。ACアダプタ接続の端子と、USB給電ポートも2基備えている。

 本体サイズは195×125×44mm。金属製の筐体を採用し、冷却ファンを内蔵することで放熱性なども考慮したモデルになっている。内蔵しているドライブは7,200rpmで、公称値はリードライトともに250MB/s。本体側のインターフェイス形状はUSB Micro B。

 対応環境はWindows 8.1/10、macOS 10.11以降、PS4、Xbox Oneで、PCでもゲーム機でも使用可能。製品保証は3年間。

公称値はリード/ライトともに250MB/s
付属品。
付属品の縦置き用スタンド。
HDDを縦置きしたい場合や、がっちり固定させてしまいたい時などに役に立つ。

  付属品はマニュアル、接続ケーブル、ACアダプタ、縦置きスタンド。横置きの方が安定感はあるが、スペースなどの関係で縦置きしたいといった場合には役に立つだろう。

ケース背面側にあるUSB給電ポート。
コントローラやスマホなど、様々な周辺機器を充電できる。

 少し使用してみたが、この手の製品はこれまで無かったこともあり、コンセプトには可能性を感じた。ゲーム機の傍に置くデバイスのUSB給電ポートは結構アリだ。

 HDDの動作は接続した機器に連動して電源のON/OFFが切り替わるが、給電ポートはコンセントに繋がってさえいれば常時給電状態になるようだ。

 また、このポートは給電専用のようで、キーボードやマウスを接続して使用することはできなかった。USBハブ代わりになるものではないということは覚えておこう。なお、HDD縦置き時にUSB給電ポートを利用する際、ケーブルを抜く際などにHDDを倒したりしないように気を付けてもらいたい。

ゲーム機を縦置きしている場合は、HDDも縦置きすると違和感なくマッチする。
CrystalDiskMark 7.0.0gでのベンチマーク結果。
CrystalDiskInfo 8.3.2でのステータス。

 PCに接続した際の速度は、リード263MB/s、ライト263MB/sとなった。外付けのHDDとしてはなかなかの速度といえる。
 メーカーによると、1本あたりのゲームを36GB相当とした場合、8TBあれば200タイトルほどインストール可能とのことだ。大量にゲームを所持しているユーザーならこのモデルが活躍するに違いない。ゲーム周辺機器のための給電ポートをスマートに増やしたいといったシーンにも合っているモデルだろう。

ゲーミングブランドになった「WD_BLACK」よりゲームを快適にする製品の拡充にも期待

 ゲーミングブランドとして新たなコンセプトの製品群となった「WD_BLACK」。

 まだスタートしたばかりで製品数などはまだ多くないが、速度面では「WD_BLACK P50 Game Drive」といった外付けSSDでは突出したモデルがあり、USB充電機能でユーザーをアシストする「WD_BLACK D10 Game Driv」といったユニークな製品もラインナップされている。

 今後どのような製品が投入されていくのかは未知数だが、よりゲーミング環境を快適にしてくれるモデルが増えることに期待したい。

[制作協力:Western Digital]