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創業20周年のSilverStone、カスタマイズし放題!な変わり種の新ケースをいち早く展示

PC-9801風のPCケースや、映えケース、盛れる水冷クーラーも登場(COMPUTEX AKIBA出張所 / SilverStone編)

SilverStoneブース

 PC/IT関連の見本市「COMPUTEX TAIPEI 2023」が、5月30日〜6月2日(現地時間)の日程で台湾で開催されている。このレポートでは、SilverStoneブースで目立った展示物を紹介しよう。

SilverStoneは今年で創立20周年

 SilverStoneは2023年で創業20周年を迎え、ブースには20周年を祝う展示コーナーなどが用意されていた。また、夏以降には日本でのイベント開催を計画しているそうで、そちらで20周年を記念したなんらかの展示を行なう予定とのことだ。

SilverStoneは2023年で創立20周年。過去のモデルをベースとして現在の仕様に合わせたケースを展示するなど、20周年をアピールする展示コーナーを用意

 現時点で製品化は決まっていないものの、主に日本市場向けを想定して開発を進めているというデスクトップ型のケースも展示していたのが目に付いた。

PC-9801シリーズをインスパイアしたデスクトップ型のケースのプロトタイプ

 こちらはかつて日本で絶大的なシェアを誇った「PC-9801」シリーズのボディをインスパイアしているとのことで、ケース前面には5インチFDD(フロッピーディスクドライブ)を彷彿とさせる扉や、大きな角形の電源ボタンなどを配置。カラーも、展示していたプロトタイプは白だったが、もし発売できるならアイボリーにしたいとのことだ。

正面から見ると、懐かしのPC-9801シリーズそのものといった印象
5インチFDDを模したフタを開けるとUSBポートなどが現われる

 このほか、例年同様にPCケースを中心として、冷却グッズや電源ユニットなどを多数展示していた。

ブースでは、大型のフルタワーから小型、ラックマウントタイプまで多くのPCケースを展示
ファンをはじめとした冷却グッズも新モデルを展示
電源ユニットも豊富にラインナップしている

すさまじいカスタマイズ性のPCケース「ALTA D1」

 SilverStoneのケースの中で最上位モデルとして位置付けられている「ALTA」シリーズ。そのALTAシリーズの最新モデルとして展示されていたのが「ALTA D1」だ。

ALTAシリーズ最新モデルの「ALTA D1」。ほぼ前面メッシュ構造のフルタワーケースだ

 フルメッシュ構造と言ってもよい見た目だが、最大の特徴となるのがカスタマイズ性の高さである。180mmファンを3基搭載するフロントカバーを開けると、5インチベイや2.5インチベイなどが現われるが、それらはユニット構造となっており、相互に搭載位置を変更したり、取り外したりといったことが自由にできるようになっている。

前面の扉には、180mmファンを3基搭載
前面には5インチベイや2.5インチホットスワップベイが見えるが、これらはユニット構造となっており、装着位置を変更したり、取り外したりすることができる

 またマザーボードの搭載位置をやや上部にずらすことで、上部後方・底面前方・底面後方と、最大3台の電源ユニットを搭載できるという。もちろん、360mmなどの大型水冷システムも搭載可能。

ケース背面の様子。マザーボードの取り付け位置によっては、上部後方・底面前方・底面後方と最大3基の電源ユニットを搭載可能
360mmクラスなどの大型ラジエータも余裕で装着可能

 サイズは大型で、ExtendedATX仕様となっている。発売は2023年末から2024年頭にかけてを予定している。

ビデオカードを縦配置可能な映えまくるPCケース「SETA A2」

ミドルレンジPCケース「SETA」シリーズの最新モデル「SETA A2」。年内の発売を予定

 ミドルレンジモデル「SETA」シリーズの最新モデルとして展示されたのが、「SETA A2」だ。会場では「C-542」という型番で展示されていたが、SETA A2として登場する予定とのこと。

 ミドルレンジモデルではあるが、ハイパフォーマンスなシステムを構築できるように、トップだけでなくフロントパネルもメッシュ構造とする。

フロントパネルをメッシュとすることで吸気能力を高めている
140mmファンをフロントに3基、サイドに3基、トップに3基、リアに1基の計10基搭でき、内部を強力に換気

 140mmファンをフロントに3基、サイドに3基、トップに3基、リアに1基の計10基搭載可能とすることで、優れた換気性能を実現。360mmクラスの大型水冷ラジエータも搭載可能だ。このほか、ビデオカードなどの拡張カードを、ライザーケーブルを使って水平に搭載することも可能。

トップもメッシュ構造で、360mmなどの大型水冷ラジエータの搭載にも対応
ビデオカードなどの拡張カードを水平に装着する、“見せる”レイアウトも可能

 また、フロントパネルの上下にフルカラーLEDを搭載。左側面パネルはガラスを採用しているため、ビデオカードを水平に装着して内部をアピールしたり、LEDファンを併用して鮮やかなイルミネーションを実現するといったことも容易だ。

底面には大型の電源ユニットを余裕で搭載可能
フロントパネルの上下にフルカラーLEDを搭載し、ゲーミングPCらしいイルミネーションを実現可能

 本体サイズは高さ520×幅245×奥行き515mm(フロントパネルおよびゴム足含む)。年内の発売を予定している。

超ユニークなCPUクーラー「IceMyst」シリーズ。CPU周辺を冷やしまくり

SilverStoneの第4世代水冷キット。フルカラーLEDファンを採用するなどゲーミングPCを意識した仕様となっている。ラジエータのサイズは、240mm/280mm/360mm/420mmの4種類を用意

 「IceMyst」シリーズは、SilverStoneとしては第4世代となる最新の簡易水冷クーラー。フルカラーLEDファンを採用するなど、ゲーミングを意識した仕様となっており、標準仕様ではCPUに装着する水冷ヘッドとポンプ、ラジエータをあらかじめ一体化した水冷キットとなっている。

こちらが標準仕様で、冷却ヘッド、ポンプ、ラジエータが一体化した冷却キットとなっている
オプションとして用意されているファンを、冷却ヘッド部分に装着できる点が大きな特徴

 最大の特徴となるのが、水冷ヘッド部分にオプションのファンを装着できるという点。水冷クーラーを利用する場合、CPU周辺にエアフローができる空冷クーラーと違い、CPU周辺(VRMなど)やメモリの温度が上がりやすいという問題があるが、それを解決するために、水冷ヘッドの上部にユニット型のファンを装着できるようになっている。

こちらがオプションのファンユニット。冷却ヘッドの電極から電力を受け動作する
高さが許す限り、複数重ねて搭載することが可能だ

 ファンの追加でシステムの安定性アップが期待できるのだが、高さが許す限り何基でも装着可能というのがおもしろい。ブースでは最大9基のファンを装着したデモが行なわれていた。このオプションファンもLEDライトを内蔵しており、さらなる華やかさを演出することもできる。

ファンユニットを着脱している様子

 ラジエータのサイズは、240mm/280mm/360mm/420mmの4種類を用意。年内の発売を予定している。

[制作協力:SilverStone]