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最新ビジネスモニターはかなりイイ!27インチ/ISP/フルHD/アイケア全部入り「MSI Modern MD2712PW」
使うと良さがわかるビジネス向け便利機能、ホワイトでスタイリッシュなデザイン text by Windlass
- 提供:
- MSI
2024年1月31日 00:00
MSIのModern MD2712PWは、27インチ/フルHD解像度のビジネスモニター。ノングレア処理を施したIPSパネルを採用し、アンチフリッカーなど目が疲れにくい機能や、目の疲れをチェックする機能など、ビジネス用途に役立つ特色を持ったモデルだ。
ビジネス向けというと、機能などは最低限で導入コストをなるべく抑えたモデルをイメージしがちだが、Modern MD2712PWは外装や機能などいたるところにMSIのこだわりが感じられるモデルで、安さを優先したモデルではないことが一目でわかる。製品の特長を確認しつつ、使って良い部分はどのあたりなのか、実機をチェックしていこう。
100Hz/IPS/ノングレアの27インチのビジネスモニターアイケア機能全部入りで、ホワイトでまとめられた綺麗なデザインも特徴
MSI Modern MD2712PWは、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)のIPSパネルを採用したビジネスモニター。パネルサイズは27インチで、リフレッシュレートは最大100Hz、応答速度は1ms(MPRT)。本体サイズは614×201×414(mm)、本体重量は5.85kg。
「画面が見やすい」というのが使ってみた第一印象。27インチ/フルHDのパネルはドットピッチが広めなので、小さい文字などは視認しやすい。ノングレア処理で反射も抑えられている。クリエイター用途などの場合は作業領域が広く取れるWQHD解像度や4K解像度が適しているが、文字の読みやすさなどを考慮するとオフィスワーク用途には適した解像度とサイズではないだろうか。
長時間ディスプレイを見ることが多いビジネスの現場を考慮した機能を複数備えており、MSIは「Eyes Ergo」と呼んでいる。
具体的には、反射を抑えて目の負担を抑えるノングレアパネル、チラつきを抑えるアンチフリッカー、色味変化を抑えて利用できるハードウェアブルーライトカット、表示の残像感を低減する100Hzのリフレッシュレートといった機能を備えている。こうしたユーザーの目への負担を低減する機能を備える点は、ビジネス用として好適なモデルと言えるだろう。
ブルーライトカットは一般的な製品の場合、HEV(高エネルギー可視光線)を抑制するために青色の色域をそのままカットしてしまうものが多く、機能を使用すると画面が黄色がかってしまう事が多い。しかし、Modern MD2712PWが備えるハードウェアのブルーライトカット機能「LESS BULE LIGHT PRO」は、HEVの中でも特に影響の大きいエリアだけをハードウェアでカットすることで、なるべく色味に影響が出ないようにしつつもブルーライトカットの効果を得ることができる優れものだ。
ハードウェアブルーライトカット機能の「LESS BULE LIGHT PRO」は、電源を入れた時点で自動的に有効化される。オンオフなどの設定は無く、常時有効化される。また、Modern MD2712PWは従来のソフトウェアによるブルーライトカット機能も搭載されており、青系の色域がカットされて色味が変わってしまうが、OSDメニューから選択することでこちらも利用可能だ。
外見はスタイリッシュで質感が高く、安価なビジネスモニターといった印象は無い。全体的に金属パーツが多めに使用されており、ホワイトの塗装も丁寧で手触りも良く、剛性の高さとデザイン性の高さが両立されている。
台座が金属製でしっかりしているので安定感があり、ちょっと揺らしたり押したりした程度で動くことはない。パネルの向きを変える際に意図せず本体ごと動いてしまう事も無いのは好印象。安価なビジネス向けモデルは台座にプラスチックを多用して軽量な製品も多々あるが、安定感の良さは使い勝手にも直結するので、購入前にチェックしておきたいところだ。
台座は高さ調整のほか、スイベル、チルト、ピポットに対応している。軽い力で動かすことが可能で、調整範囲も広い。自分のポジションにしっかり合わせて位置を決められるのは、ビジネス向けモデルとして好ましい仕様だ。
調整可能範囲は、高さが0~110mm、スイベルが左右それぞれ30°、チルトが-5~20°となっており、ピボットはパネルを回転させることで縦表示に変更可能。可動範囲は広いモデルと言えるだろう。
台座部分はツールレス構造になっており、組み立てはかなり簡単。ケーブルホルダーも付属しているので、設置してケーブルが散乱するといったこともない。
デュアルディスプレイに向いた仕様に15WのUSB PDもサポート実は家庭用ゲーム機との接続にも便利
Modern MD2712PWの接続端子は、HDMI 1.4b×1、USB Type-C(DP Alt mode)×1、ヘッドホン出力×1といった構成になっている。
ノートPCをはじめとするモバイル系デバイスとディスプレイをUSB Type-C接続できるかどうかで利便性が大きく変わるので、対応状況は購入の際に気にしたい部分だ。また、本機のUSB Type-C端子は15WのUSB PDにも対応しており、スマートフォンやタブレットなどを接続するのにも適している。
また、採用パネルが3辺フレームレス構造なので、デュアルディスプレイ環境でも使用しやすい。前述のピボットにも対応しているので、ビジネス向けのメインモニターとしてはもちろん、サブモニターとしても扱いやすい。特に縦画面になるピボットはテキストなどをより多く表示可能になるので、文字を読むことが多かったり、資料を表示したりすることが多いユーザーには便利だろう。
VESAマウントにも対応しているので、ディスプレイアームと組み合わせて使えばより自由な配置での利用が可能だ。
Modern MD2712PWはビジネス向けのモデルではあるが、HDRをサポートしていたり、スピーカーを搭載していたりと、家庭用ゲーム機などを接続するのにも適したエンタメ向けな部分もある。パネルの輝度は300cdでコントラスト比は1,000:1、色域はsRGBカバー率99%・DCI-P3カバー率89%。スピーカーは3W+3W。ビジネス用途をメインに、カジュアルな用途にも使える特性を持った製品になっている。
設定調整は本体ボタン操作で完結
Modern MD2712PWの本体設定は右側の底面にあるボタンから行う仕組みになっている。基本的にはユーティリティなどは使用せず、本体側だけで完結する仕様だ。メニュー画面は、設定一覧が表示されることで階層先もわかりやすく、目当ての機能も探しやすい。どこに項目があるのかわからないといったようなストレスはほぼないだろう。
Modern MD2712PWは高級モデルではないのでここまで望むのは酷ではあるが、惜しいと感じたのが操作ボタンで、スティックタイプなどではない点。同社の上級ゲーミングモニターなどには搭載されており、採用されていていれば操作性が向上するので、もし可能であれば後継モデルなどでは採用してもらいたいところだ。
なお、MSI製のディスプレイ用ユーティリティ「Display Kit」にも対応。ディスプレイの設定を直接変更するものではなく、簡易的な画質調整やリフレッシュレートなどの変更、分割ウィンドウ操作などが行える。
文字を読む用途に便利な「Black-White」機能、電子書籍を読む人には特にオススメ
Modern MD2712PWを実際に使用していて面白いと思ったのが、文字を読むことに特化させた表示になるBlack-White(白黒)機能。
輝度を上げるとその分画面は明るく色も鮮やかに見えるようになるが、刺激が増える分目への負担が増える。メール対応や資料を表示させる用途がメインであれば、視認性さえ高ければ発色が鮮やかである必要は必ずしもないので、オフィスワーク用途での利用を考えると理にかなった機能だ。
機能をオンにした場合、カラーではなく白黒で表示されるため、輝度が高い状態で文章を読む場合でも疲労感は少なく感じた。また画面が一様に白黒になるため、目立つ色に視線が引っ張られるようなことがなく、文字を読むことに集中しやすい印象だ。
筆者は少し暗めの部屋でKindleなどを利用して本を読むことが多く、モニターに向き合っている時間はかなり長い。Black-White機能は電子書籍をよく読む人には是非試してもらいたい機能で、輝度に関わらず文字が読みやすいので、目への負担を考えると積極的に使っていきたい機能だ。
知らずに疲労がたまるのを防ぐ「Eye-Q Check」、気付きにくい部分がわかる便利機能
目の疲労度をチェックできる「Eye-Q Check」にも感心させられた。これは使用中のユーザーが疲労具合を“セルフチェック”するのをサポートしてくれるツールで、フリッカーフリーやブルーライトカットといったアイケア機能も重要だが、ユーザーが自分自身の目の疲れの状態を知ることも疲労を軽減するには大事な要素だ。
普段ついつい悪くなってしまう姿勢を確認することができる機能の他に、グリッド線で乱視や目の疲労度を測定することが可能。グリッド線の色が違って見えたりしないか、歪んで見えたりしないか、などの複数項目で目が疲労しているのかをチェックすることができる。該当した場合は疲労がたまっている状態なので、MSIは20分ほど休憩をとることを推奨している。
もちろん頻繁に使う機能ではないが、悪い姿勢のまま長時間使用したりすれば、目へのダメージはその分大きくなる。こうしたリスクに気付かせてくれる機能はあまりないので、長時間連続して作業を行っていた際などは有効に活用してもらいたい。集中力が切れたタイミングに目安としてやってみるだけでも、ちょっとしたリラックスタイムになって良いはずだ。
PC関連の製品は性能の部分が注目されがちだが、使っているユーザーの状態や負担などを考慮した機能や仕組みが搭載されているのは、最新のビジネスモニターらしい部分といえる。性能だけでなく、ユーザーの健康面などを考慮した機能の進化は今後も期待したいところだ。
ビジネス用途で活用しがいのある機能にアイケア機能も多数搭載ホワイトでオフィスにもマッチするデザインのビジネスモニター
Modern MD2712PWは、目の負担を和らげるための機能はもちろん、スタイリッシュなデザインも特徴となっているモデルだ。ビジネスモニターはいかにも業務用といったデザインのモデルもあるが、Modern MD2712PWであればコーディネイトされたオフィスで使用しても景観を損ねることはないだろう。
可動範囲の広さやハードウェアブルーライトなどはビジネス用途に限らず便利で、ノングレアパネルやフリッカーフリーなど、負担を軽減してくれる機能は普段使い用としても活躍してくれる。なお、ほぼ同等の仕様で24インチのモデルModern MD2412P(ブラック)とModern MD2412PW(ホワイト)もラインナップされているので、こちらのサイズが好みのユーザーはこちらもチェックしてもらいたい。
実売で約27,000円と比較的安価な価格なのも魅力のModern MD2712PW。オフィスワークでの利用が多いユーザーや、質感の良いホワイトのモデルを探しているユーザーには最適な1枚になるだろう。