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DeepCool「ASSASSIN IV」がベイパーチャンバー化でぐんと冷える!ディスプレイも合体!
静音新型ファンやデコれるPCケースにも注目(COMPUTEX AKIBA出張所 / DeepCool編)
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- DeepCool
2024年6月13日 00:00
PC/IT関連の見本市「COMPUTEX 2024」が、6月4日~6月7日(現地時間)の日程で台湾で開催された。
PC周辺機器メーカーのDeepCoolは、メイン展示会場の南港展覧館のブースで、同社の人気空冷CPUクーラー「ASSASSIN IV」の新バージョンをはじめとする多数の製品を出品していた。新型ファン搭載の水冷システムや、全身ホワイトの見るからに涼しげな電源ユニットも展示しており、冷却マニアならずとも必見だ。
ディスプレイ追加&ベイパーチャンバー採用で冷却性能アップ「ASSASSIN IV VC VISION」
ブースでもっとも目を引くのは、最新バージョンのフラグシップ空冷CPUクーラー「ASSASIN IV VC VISION」。300WのTDPに対応する巨大ヒートシンクを持つCPUクーラーで、天面にディスプレイが取り付けられており、ここにCPUのリアルタイムの温度、使用率、消費電力、動作周波数を表示するようになっている。サイドパネルがガラスのPCケースで運用した場合に、それらの情報がすぐに把握できるというわけだ。
AK620 DIGITALなど既存製品でも同様のディスプレイを装備していたが、同時に1つの情報しか表示できなかった。それが複数同時に表示できるようになった、というのが大きな変更点だ。その上で、固定方法がマグネットとなり着脱が容易な仕組にもなっている。メンテナンスの際にはありがたい構造ではないだろうか。
そしてもう1つ、金属素材を利用した熱移動による冷却から、内部を循環する液体および気体によって熱移動と冷却を行う“ベイパーチャンバー”の採用へと構造的な進化も果たした。これによって一段と効率化が図られ、TDP換算で20W程度のキャパシティが上積され、従来製品と比べてマイナス2〜3℃のさらなる冷却効果が得られるという。ベイパーチャンバーは今後同社から発売される他シリーズの製品にも順次採用していくようだ。
また、既存製品のディスプレイ付きCPUクーラーであるAK620/AK400 DIGITALのバージョンアップ版となる「AK620/AK400 DIGITAL PRO」も登場する。こちらもASSASIN IV VC VISIONと同様、ディスプレイに同時表示できる情報が増えた。
AK620 DIGITAL PROは4種類の情報(CPUの温度、使用率、消費電力、動作周波数)を、AK400 DIGITAL PROは3種類の情報(CPUの温度、使用率、消費電力)を一度に見ることが可能。これら2製品のヒートシンク形状は、それぞれAK620シリーズ・AK400シリーズを踏襲したものになっている。
改良型ファン搭載のディスプレイ付き水冷CPUクーラー、動作時のノイズを低減
水冷派にとって今後の定番になりそうな2製品(さらにサイズ違いも2製品)も展示されていた。1つは水冷ブロック部に2.8型の640×480ドットフルカラー液晶ディスプレイを搭載する「MYSTIQUE ARGB」。専用ユーティリティで設定することにより、ディスプレイにCPUステータスや好みの画像を表示可能だ。ラジエーターサイズは240mmと360mm。
もう1つは水冷ブロック部に14×14のドットマトリクス液晶を搭載する「LP240」(ラジエーターサイズ240mm)および「LP360」(ラジエーターサイズ360mm)。こちらもCPUステータスなどを視認性高く液晶に表示できる。ファンには同じく「FD12 ARGB」を採用する。
ラジエーターに装着される冷却ファンも新製品となる「FD12 ARGB」で、流体軸受けを採用するなどして高耐久を実現したもの。ケーブルが目立たないデイジーチェーン接続に対応し、ノイズ低減と冷却性能が強化された9枚羽根を採用する。イルミ機能は複数あるLEDの1つ1つの色をカスタマイズすることも可能だと言う。
これら水冷システムに採用している新型ファンは単体でも販売される。120mmファンの「FD12 ARGB」シリーズと、140mmファンの「FD14 ARGB」シリーズはそれぞれブラックとホワイトの2種類を展開。イルミ機能を省いた「FD12」、「FD14」の各シリーズも同様にブラックとホワイトのバージョンがラインナップする。ノイズ低減を図った9枚羽根や高耐久の流体軸受け、デイジーチェーン接続対応は共通の仕様となる。
縦置き・横置き両対応のPCケースに、裏面コネクター対応PCケースも
6方向全面メッシュのPCケースとして、新たに登場するのが「CH160 MESH」シリーズと「CH170 DIGITAL」シリーズ。Mini-ITX対応のコンパクトなケースだが、前者は天板に取り付けられた持ち運び用のハンドルで容易に移動させられるほか、サイドパネルをガラスに変更したり、「脚」を装着して縦置きに変更したりすることもできる。
後者の「CH170 DIGITAL」シリーズはCH160 MESHを縦置き専用にしたタイプで、「脚」部分にはCPUの温度、消費電力、使用率、動作周波数といった情報をリアルタイム表示するセグメント液晶が埋め込まれている。
いずれもATX/SFX/SFX-L電源に対応。全長305mm/3スロット分の厚さのまでのビデオカードと240mmサイズまでの水冷ラジエーターを内蔵できるため、ハイエンドクラスのPCにも仕上げられる。ブラックとホワイトの2モデルを用意する。
DeepCoolとしては初となる背面コネクター対応のPCケース「CH560R」シリーズもお目見えした。ASUSとMSIの背面コネクターのATXマザーボードに対応。サイドパネルをガラスとしつつ、メッシュデザインを全体的に採用しているのも特徴だ。
ちなみに、これらPCケース(既存モデルの一部も含む)のメッシュの穴サイズは、一部を除き統一されている。それもあって、ここに10色の「ドット」様のパーツをはめ込んでデコレーションして、ユーザーのオリジナルデザインPCを作れる、という遊び心あふれる工夫も盛り込まれている。
全面に隙間なく取り付けてしまうと通気を遮ってしまう可能性があるのでほどほどにしたいが、お絵描き感覚で気軽にデコレーションできるのは楽しい。PCケースは限られたカラーバリエーションしか選べないことが多い中で、より自分好みのデザインにしやすいという意味でもおもしろいギミックだ。
最後に紹介したいのが、新型電源ユニットの「PN−M」シリーズと「PX−S」シリーズ。両方とも80PLUSゴールド認証かつATX 3.1およびPCIe 5.1対応で、前者がATX電源で650/750/850/1000/1,200Wを、後者が奥行き120mmのSFX電源で650/750/850/1,000Wをそれぞれラインアップする。
ホワイトモデルでは付属のケーブルからコネクターまですべてが白で統一され、ホワイトなPCを自作しているユーザーには魅力的なデザイン。夏を涼しげに乗り切るならぜひ手に入れたい一品だ。