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ポータブルゲーミングPCのニューカマー「ZOTAC GAMING ZONE」予約スタート!開封の儀をお届けします

予約特典の高機能ドックで使い勝手がさらにアップ text by 芹澤 正芳

ZOTACのポータブルゲーミングPC「ZOTAC GAMING ZONE」。予約価格は135,300円。予約特典としてキャリングケースとドッキングステーションが付属する

 ビデオカードや小型PCで知られるZOTACから、Ryzen 7 8840U搭載のポータブルゲーミングPC「ZOTAC GAMING ZONE」(以下ZONE)の2024年12月6日発売がアナウンスされた。それに先立ち、2024年11月15日より予約がスタート。予約特典は専用のキャリグケースやM.2スロットや各種ポートを備えるドッキングステーションが付属する豪華なものだ。編集部に製品版のパッケージが届いたのでさっそく開封の儀およびパフォーマンステストの速報をお届けする。

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充実の入力環境に美しき有機LEディスプレイ

 ZOTACの「ZONE」は、Windows PCと7型のAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイ、コントローラー類を一体化したポータブルゲーミングPCだ。2024年6月に開催されたCOMPUTEX 2024で展示されたので、気になっていた人もいるだろう。グローバルでは2024年8月19日に正式発表されており、ついに日本での発売が決まった。

ディスプレイは7型で解像度はフルHD、リフレッシュレートは120Hz。有機ELということもあり、輝度もコントラストも高く非常に美しい

 APUにはRyzen 7 8840U(8コア16スレッド、最大5.1GHz)を採用。GPUにはAPU内蔵のRadeon 780Mを使用。メモリは16GB(LPDDR5X)、ストレージは512GB SSD(M.2 NVMe、PCIe 4.0 x4)。ディスプレイの解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)でリフレッシュレートは120Hz。AAA級タイトルをフルHD解像度でプレイできる性能があるとしている。

ビニールに覆われている製品版パッケージ
ビニールを取ると中央から左右に開くことができる

 製品版のパッケージを開封していこう。ビニールで覆われており、それを外すと中央から左右に箱を開くことができる。中には、本体、簡易的な説明書、ACアダプタ、Type-Cケーブルが入っていた。

開いて上のフタを外すと本体が見えてくる
本体は薄いシートで保護されており、ACアダプタを接続してから電源を入れるように説明書きがある
本体を取ると説明書と箱が二つ登場
大きい箱にはACアダプター(65WでType-C接続のUSB PD)と各国のコンセントで使うための変換アダプタを収容。小さな箱には充電用のType-Cケーブルが入っていた

 ここからは本体をチェックしていこう。ポータブルゲーミングPCとしては後発となるため、“操作のしやすさ”にはかなりこだわっている印象だ。左右のアナログスティックとトリガーには高精度、高感度かつ勝手な入力が起きるドリフト現象が発生しにくいホールエフェクトセンサーを採用。

 スティックには音量調整などが行えるダイヤルを配置、左右のトラックパッドでは画面のスクロールやマウスカーソルの操作が可能。また、背面には二つのマクロボタンや、本体を立てられるキックスタンドを内蔵するなど、ゲームはもちろん、一般的なWindowsの利用にも好みに合わせて快適に使えるように作り込まれている。

ZONE本体。ディスプレイとWebカメラ(720p)には保護フィルムが貼られていた
左右のアナログスティックの周囲にはダイヤル機能も搭載。音量やディスプレイ、RGBライトの明るさ調整を割り当てられる
本体の右側。A/B/X/Yボタン、アナログスティック、トラックパッド、ホームボタンやカメラなどを搭載
本体の左側。十字キー、アナログスティック、トラックパッド、ZONEボタンなどがある
本体上面は電源、音量、USB 4×1、ヘッドセット端子、RB/LBバンパー、RT/LTトリガーがある
本体底面はUSB 4×1、microSDスロット、ステレオスピーカーを搭載
バンパーとトリガーは斜めにカットされており、指を置きやすくなっている
バンパーを押し込む深さは背面のスイッチで2段階に切り換えが可能
背面全体。二つのマクロボタンを備える
背面にはキックスタンドも内蔵

 本体サイズは285×115×35mmで重量は692g、バッテリー容量は48.5Whで駆動時間は1.25時間だ。ワイヤレス機能はWi-Fi 6EとBluetooth 5.2に対応している。OSはWindows 11 Home。

M.2 SSDも増設できる高機能ドッキングステーションに注目

 続いて予約特典を紹介しよう。本体やACアダプターなどを収納できる「キャリングケース」と「ドッキングステーション」、「ZOTAC GAMING ZONEオリジナルTシャツ」が付属する。ドッキングステーションは単体販売の予定は今のところアナウンスされていないが、使い勝手と機能はかなり優秀。予約購入のほうがかなりおトクと言える。

予約特典として付属するキャリングケース(左)とドッキングステーション(右)
キャリングケースは固めで衝撃にも強そうだ
ケースに本体を収納したところ。ピッタリとはまる。ディスプレイを保護しながらマジックテープでしっかりと固定が可能だ
底面にはACアダプターやケーブルを収納できるポケットを用意
本体のストラップホールに取り付けできるストラップも付属。ベルト部分が簡単に取り外せるクイック着脱式
こちらは本体のスタンドとしても使えるドッキングステーション
本体とはType-Cケーブルで接続する。本体-ドック間の接続はUSB 3.2 Gen 2x2
背面には充電用のType-Cポート、ギガビットイーサ、HDMI出力、USB 3.2 Gen 2がある
左側面にはUSB 3.2 Gen 2 Type-C、右側面にはUSB 3.2 Gen 1を搭載
底面のカバーを外すとM.2スロットが登場する。M.2 SSDを1枚追加し、外付けSSDとしても活用が可能だ

Ryzen 7 8840U&Radeon 780Mの性能をキッチリ引き出す

 最後に使い勝手やパフォーマンスについて簡単に触れておこう。設定やゲームの起動に関しては独自の「ONE Launcher」に集約されている。スティックで操作しやすいように設計されたアプリだ。インストールされているゲームの起動はもちろん。各ボタンの機能割り当てを変更したり、明るさや解像度、リフレッシュレートの設定なども行える。

インストールしたゲームの管理や各種設定を行える「ONE Launcher」
各ボタンに操作を割り当てたり、ダイヤルの動作を変更もできる(日本語表記は今後のアップデートなどで変更される可能性があるとのこと)
3DMark Fire Strikeの結果
3DMark Steel Nomad Lightの結果

 3DMarkの結果は、Ryzen 7 8840UとRadeon 780Mの組み合わせによる平均的なスコアを若干超えており、ポータブルゲーミングPCながらキッチリと性能を引き出せている。

 今回はいち早く入手できたパッケージの開封の模様を写真を中心に駆け足で紹介したが、今後あらためて、さまざまゲームでパフォーマンスを検証し、動作音や発熱、バッテリー駆動時間などのチェックも含めた、詳細なレビューの掲載を予定だ。ゲーミングPCの中核をなすビデオカード、そして数多くの小型PCを手がけてきたZOTACだけに、その実力は気になるところ。楽しみにしていただきたい。