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色鮮やかで高速!Mini LED+量子ドットの4Kゲーミングモニター「MSI MAG 274UPDF E16M」
4K/160Hz・フルHD/320Hz両対応のデュアルモードサポート text by 坂本はじめ
- 提供:
- MSI
2025年9月24日 00:00
MSIの27型4K液晶ゲーミングモニター「MAG 274UPDF E16M」は、同社製では初のMini LEDバックライト採用モデルだ。
量子ドット技術とRAPID IPS液晶パネルとの組み合わせにより、クリエイティブでも通用する色再現性を実現しているほか、「4K/160Hzモード」と「フルHD/320Hzモード」を切り替えられるデュアルモードなど、ゲーム向けの意欲的な機能も盛り込まれている。
最大輝度1,000の明るさや色純度の鮮やかさなどから、ワンランク上の映像体験をウリとする本機。実力を確認してみよう。
量子ドット+Mini LEDで4K/160Hz対応の27型液晶ゲーミングモニター4K/160HzまたはフルHD/320Hzを切り替えて使用可能
MAG 274UPDF E16Mの27型液晶パネルは前述のとおりRAPID IPS方式で、量子ドット技術とMini LEDバックライトを採用している。画面解像度は4K UHD(3,840×2,160ドット)、最大リフレッシュレート160Hz。応答速度は0.5ms(GTG)で、コントラスト比は1,000:1、HDR規格のDisplayHDR 1000に対応している。
また、ユニークな機能としてはデュアルモードを備えており、標準状態では4K/160Hzのゲーミングモニターとして動作するが、動作モードを切り替えることでフルHD(1,920×1,080ドット)/320Hzのゲーミングモニターとしても使用可能だ。接続するPCのゲーム性能に合わせて切り替えたり、ゲーム機の対応解像度などに合わせたりなどして使うことができる。
本体背面の映像入力用インターフェイスは、HDMI 2.1×2基、DisplayPort 1.4a×1基、USB Type-C(DP Alt mode)×1基の4系統。これらの映像入力用インターフェイスは、いずれも3,840×2,160ドット/160Hz表示と1,920×1,080ドット/320Hz表示に対応しており、可変リフレッシュレート技術のAdaptive-Syncが利用できる。
これらのほか、本体背面にはヘッドホン出力端子とACアダプタからの電力供給用端子を搭載。USB Type-Cポートはデータ通信機能を備えていないが、5V/3Aの電力供給に対応している(USB PD、ノートPCへの給電は非対応)。
前述のデュアルモードを含むモニターの動作設定は、本体底面中央に配置されたジョイスティックでOSDメニューを操作することにより行う。
OSDには、入力映像に応じて画面の視認性を自動調整するAIビジョンのほか、暗部補正機能のナイトビジョンや残像感を抑えるアンチモーションブラーといったゲーミング機能も用意されている。また、デュアルモードに関してはOSDのメインメニューに入らずに設定可能なクイックメニューが用意されているので、手軽に動作モードを切り替え可能だ。
標準のモニタースタンドは、高さ、チルト(上下角度)、スイベル(左右角度)、ピボット(画面回転)の調整に対応した高機能なもので、縦表示やマルチディスプレイ環境の構築にも好適だ。
なお、モニター本体は同梱のスペーサーを取り付けることでVESA100に対応可能で、別売りのモニターアームを利用することもできる。
本体サイズは約614×228×424mmで、本体重量は約7.5kg。保証期間は製品購入後3年間。安値店では9万3千円前後で販売されている。

Mini LED×量子ドット×RAPID IPSが実現する豊かな色表現出荷時のキャリブレーションでΔE≦2の色精度を実現
分類上はゲーミングモニターであるMAG 274UPDF E16Mだが、クリエイティブ用途でも十分に通用する表示品質を備えている。4K解像度の高精細表示は、写真や動画を扱うクリエイターには好適だ。Mini LEDバックライトに量子ドット技術とRAPID IPSを組み合わせることで優れた表示性能を実現している。
特に優れているのが発色で、色再現性はsRGB=100%、Adobe RGB=100%、DCI-P3=98%というクリエイター向けモニター並みの高いカバー率を実現。さらに、出荷時にカラーキャリブレーションを行うことで、ΔE≦2という非常に優れた色精度に調整されている。
実際にAdobe Camera Rawを使って写真の現像も行ってみたが、Mini LEDバックライトと量子ドットによる階調表現と発色の良さは、クリエイティブな作業に向いていると感じさせてくれるなかなかの性能だ。27インチに4K解像度の組あせも、作業スペースも広く取れて精細感もあるので、Camera Rawのようなアプリでは扱いやすい。
広色域のクリエイター向けモニターとなると、有機ELパネル搭載品と悩むユーザーもいるだろう。常時付けたままになるような長時間稼働の環境を想定すると、焼き付きや寿命の面が気になるところ。近年の有機ELパネルは、耐久性の向上や自動/手動の保護機能によりデメリットは大幅に解消されているが、よりシンプルに使いたいということなら、Mini LEDバックライトの液晶モニターのほうが分かりやすい。パネルの表面処理処理も、液晶の方が現時点ではより反射を抑えた加工が可能なので、この点もメリットと言える。
HDR対応コンテンツの制作などの場合は、自発光でコントラスト比が高い有機ELの方が構造的に有利なので、有機ELパネル搭載品を選ぶべき用途もある。連続稼働時間が短い環境であれば、焼き付きや寿命の面のリスクも小さくなるので、応答速度の高速性や優れたコントラスト比を存分に活かして使うことができる。
Mini LED×量子ドットの液晶モニターも有機ELパネル搭載モニターも、現在のモデルの性能はどちらもかなり高水準な領域に達しているので、迷った時は使用環境や制作するコンテンツに合わせて選ぶと良いだろう。
なお、Mini LEDバックライトは1,152ゾーンのエリアごとに輝度を調整するローカルディーミングに対応しており、Mini LEDの高い輝度とエリア制御の組み合わせによってDisplayHDR 1000に対応可能なハイダイナミックレンジを実現している。
ローカルディーミングについてだが、SDR表示時は標準でオフに設定されており、HDR表示においても手動でオフにすることも可能だ。ローカルディーミングはハイダイナミックレンジな映像を楽しめる反面、マウスカーソルのような小さな表示物の描画への追従には限界があるので、描画に違和感がある場合はオフにして利用することをおすすめしたい。
差と実用性をしっかり感じられるデュアルモード映像美優先のゲームは4K/160Hz、速度重視のFPSなどはフルHD/320Hzで
デュアルモードによって4K/160HzとフルHD/320Hzを切り替え可能なMAG 274UPDF E16Mだが、実際にゲームをプレイした際にメリットや明確な違いなどが感じられるのか確かめてみた。
まず、リフレッシュレート160Hzと320Hzの違いをフルHDに揃えてテストしてみたところ、この違いに関してはフォートナイトでカメラを動かす程度の動作でも明確な違いを感じることができた。160Hz動作も十分に高速で滑らかな表示ではあるものの、滑らかさという点では320Hzの優位は明らかであり、競技向けゲームではこの差が勝敗を左右することもあるだろう。
リフレッシュレートは160Hzもあったら十分だと思うかもしれないが、同じゲーミングモニターで160Hzと320Hzを切り替えて確認すると、思っている以上に差を感じられる。勝ちに行くなら320Hzで!となるユーザーがおそらく多いはずで、これは是非体験してもらいたい。
なお、いずれのモードでも可変リフレッシュレート技術のAdaptive-Syncが利用可能であり、常にリフレッシュレート相当のフレームレートを維持できないPCでも、破綻を抑えた滑らかな表示でゲームを楽しむことができる点も魅力的だ。
4KとフルHDの精細感に関しても、明白に違いが感じられる差があった。4Kの方が遠方の物体からUIの文字に至るまでより精緻に美しく表示できる。ただ、今回テストに用いたフォートナイトのようなゲームでは、スピード的に描画の緻密さを観察している余裕はなく、結果的にはフルHD/320Hzの方が快適にゲームを楽しむことができた。
オープンワールドRPGなど、緻密な描写でゲームに没入して楽しむタイプのタイトルでは4K/160Hz、競技性の高いFPSやTPSではフルHD/320Hzといった具合で、プレイするゲームに応じて動作モードを切り替えて使用するのがベストな運用方法になるだろう。
なお、MAG 274UPDF E16MのデュアルモードはOSDメニューを操作することでいつでも変更可能であり、ゲーム実行中にモードを切り替えることもできる。
ただし、モードの切り替えを行うと一旦モニターとの通信が切断され、直後に切り替わった動作モードで再認識されるという挙動が発生するため、起動中のゲームやアプリが落ちるなどの不具合が生じるリスクがある。極力、ゲームやアプリを起動する前に切り替えておくべきだろう。
表示を切り替える機能として、表示エリアを24.5インチに制限する機能も備えている。ゲーム大会などで使用されるモニターが24インチクラスなことが多いため、これに合わせるための機能だが、MAG 274UPDF E16Mで利用するとリフレッシュレートに大きな制約がかかる。4K環境は60Hzまで、フルHD環境は最大240Hzまでに制限される。こうしたこともあり積極的に利用する機会はないかもしれないが、24インチクラスの表示領域に慣れる必要がある場合はこうした機能も利用できる。
豊かな発色とデュアルモードでゲームもクリエイティブもこなせるMini LEDバックライトの4Kゲーミングモニター
MAG 274UPDF E16Mは、Mini LEDバックライトと量子ドット技術に由来する優れた色表現と、4K/160HzとフルHD/320Hzを切り替え可能なデュアルモードの実装により、あらゆるジャンルのゲームを快適にプレイできる表示性能を獲得した製品だ。
その表示性能はクリエイティブ用途でも通用するものであり、多趣味なユーザーやゲーマー兼クリエイターに好適な一枚と言える。焼き付きのリスクがある有機ELパネルのモデルより気軽に扱える点もPCユーザーにとってはメリットとなり得る要素だ。予算10万円前後で表示品質に優れた4Kゲーミングモニターを求めているなら、MAG 274UPDF E16Mはぜひとも検討すべき一枚だ。
MSIは同社製モニター購入者向けに「ゲーミングモニターキャッシュバックキャンペーン」と「モニターレビューキャンペーン」を実施している。
ゲーミングモニターキャッシュバックキャンペーンは、対象モデルを購入しMSIメンバーセンターで購入製品を登録、その後アンケートに回答すると「えらべるPay®」3,000円分がプレゼントされる。期間は2025年10月17日(金)まで。
平面タイプの一般的なゲーミングモニターはもちろん、湾曲ゲーミングモニターや有機ELパネル搭載ゲーミングモニターなど多数のモデルが対象となっている。対象モデルの詳細はキャンペーンサイトを参照のこと。
モニターレビューキャンペーンは、対象となる販売店でMSIのゲーミングモニター/ビジネスモニター/クリエイターモニターを購入し、購入店の販売サイトにレビューを投稿したのち、購入した製品と投稿したレビューのURLをMSIメンバーセンターに登録することで「えらべるPay®」2,000円分がプレゼントされる。販売店のサイトにレビュー投稿の機能が無い場合、SNSにレビューを投稿することでも代用可能で、その際は「#MSIレビュー_PR」とハッシュタグを入れて投稿する必要がある(ハッシュタグが無い場合は無効)。期間は2026年1月31日(土)まで。
多数の販売店とモデルが対象となっており、詳細はキャンペーンサイトを参照のこと。