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MSIの歴代PCパーツやゲーミングPCを展示、COMPUTEXに合わせ開催された40周年記念イベントに行ってきた!

(COMPUTEX AKIBA出張所 / MSI編)

 2026年に創業40周年を迎えたMSI。COMPUTEX 2026の開催に合わせ、台湾の台北市にある松山文創園区で40周年記念イベントが行われた。

 MSIの歴史を振り返る展示イベントになっており、マザーボードやビデオカード、ゲーミングノートなどの製品の歴史や、製造技術や工場の歴史を紹介。会場ではスタンプラリーも行われ、ちょっとしたミニゲームが楽しめる体験コーナー、MSIグッズが購入できる物販コーナー、最新ゲーミングPCの性能が試せるコーナーなども用意され、来場者参加型のイベントにもなっていた。同社の足跡を振り返りつつ、会場の様子を紹介しよう。

日本がPC/AT互換機を知らなかった時代からMSIは始まった40年前にマザーボードの製造からスタートしたMSI

MSI40周年記念イベントは台湾の台北市にある松山文創園区で行われた

 MSIのマスコットキャラ「ラッキー君」が見守るゲートをくぐって会場に足を踏み入れると、MSIの歩みや近年の取り組みを紹介するプロジェクター映像が180度広がる部屋へ。

 そのインパクトに圧倒されつつ次のエリアに進めば、NVIDIA CEOのジェンスン・フアン氏やIntel CEOのリップブー・タン氏らのビデオメッセージに迎えられ、横に目を向けるとMSIが過去に手がけてきた、この40年間のキーポイントとなる製品がずらりと並ぶ。

スタートは視界を180度埋めつくす映像部屋
MSIの歴史はマザーボードから始まった
MSI創立メンバーの5人
ジェンスン・フアン氏やリップブー・タン氏からのビデオメッセージも紹介されていた

 MSIの創業は1986年、まだコンピューターがPC/AT互換機と呼ばれていた頃。当時日本国内では日本電気(NEC)のPC-8801シリーズやPC-9801シリーズが全盛期を迎えており、PC/AT互換機は一般には全く普及していなかった。MSIはそんな時代に誕生したわけだ。

製品で振り返るMSIの40年、歴代マザーボードなど多数モデルを展示製品の内部紹介や製造技術の解説も

 MSIの最初の製品は1986年発売の「オーバークロックが可能な286マザーボード」で、現物はさすがに残されていなかったようだが、2000年に発売したAMD Athlonプロセッサー(Slot A)向けの「K7 PRO」マザーボードはしっかり展示されていた。

歴代の注目マザーボードを展示
MSIの事業はこのマザーボードから始まる
AMD Athlonプロセッサー向けマザーボード「K7 PRO」(2000年発売)
歴代の特徴的なモデルが勢ぞろい
世代を経るごとに複雑になるどころか、むしろシンプルな見た目になっていくのも面白い

 マザーボードで実績を積み重ね、ビデオカードを製造し始めたのは1997年から。

 最初の製品は「MS-4412」というモデルで、チップセットには3D Labs製PermediaとTI製RAMDACが組み合わされたものが採用された。メモリはSGRAMの4MBまたは8MBだ。約30年たった今はその2,000倍のVRAMサイズでも「十分ではない」という状況なので、進化の早さを改めて感じてしまう。

ビデオカードも歴代モデルを展示
1997年発売のビデオカード「MS-4412」
初代「Lightning」ビデオカードとなる「N260GTX Lightning」(2009年発売)
GeForce GTX 900世代で登場したNVIDIAコラボレーションカラーモデル
現在の最新ハイエンド「GeForce RTX 5090 32G LIGHTNING Z」(2026年発売)

 ノートPCの製造は2004年にスタートした。同年のCESで発表された「MEGABOOK M510C」だ。15型ディスプレイで、CPUにPentium Mを、GPUにMOBILITY RADEON 9600をそれぞれ搭載したモデルだった。

 現在のノートPCと比較すると、本体は厚く、画面周りのフレームも幅が広い。時が進むにつれてデザインは洗練され、使いやすいかたちへ進化していくのがわかる。

歴代ノートPC展示のコーナー
2004年に登場したMSIのノートPC第1号「MEGABOOK M510C」
2015年発売の「GT80」。メカニカルキーボードを搭載し、しかもデュアルGPUという変わりダネ
新旧を比べると、同じ画面サイズでも薄型化がはるかに進んでいることが分かる
現在のハイエンドモデル「Titan 18 HX Dragon Edition Norse Myth」(2025年発売)。薄型筐体にハイエンドGPU「GeForce RTX 5090 Laptop GPU」が搭載可能なほど、現在のノートPC設計技術は向上している

 日本法人の設立は1999年で、同社が海外展開を始めた比較的初期にあたる。PC/AT互換機、いわゆるDOS/Vの認知が広がり、Windows 98が登場し、インターネットの普及も急速に進みつつあった時代だ。その後もMSIは海外拠点を増やし、現在は130の国・地域に展開する規模となった。

グローバルに拡大してきたMSIの拠点
2027年には台湾・桃園で新工場が立ち上がるようだ
製品製造工程の紹介
製造時に行われる検査も紹介されていた

 MSIの製品をよりよく知ってもらうため、製品を分解して内部を解説する展示や、加工技術の紹介なども行われていた。マザーボードやビデオカードの分解展示は珍しいので、実物を見られるのはこうしたイベントならではと言えるだろう。

ビデオカードの内部構造を紹介
マザーボードの構成がよくわかる分解展示
ノートPCも内部の基板やクーラーなど構造が詳しく紹介されていた
装飾加工の技術も紹介
Mini CUDIMMやCAMM2、CQDIMM(4-Rank CUDIMM)など、新しいメモリ規格への取り組みの展示も
CAMM2メモリの実物。MSIの製品では「Z790 PROJECT ZERO PLUS」が対応モデルとして紹介されていた

雰囲気が一変するコラボモデルコーナーフリーレンやトイ・ストーリーなど日本で未発売のモデルも展示

 GPU、マザーボード、ノートPCをパーツ単位に分解して展示し、製造技術の進化などを紹介する、ある意味マジメなコーナーを経て、その次は突然雰囲気が変わり、代表的なコラボモデルを並べたエリアが出現する。

「葬送のフリーレン」コラボモデル
「葬送のフリーレン」のタンブラー

 先陣を切るのは「葬送のフリーレン」だ。しかし、これは別記事でも触れた通り日本国内での販売が予定されていないもの。返す返すも残念ではあるが、タンブラーだけは会場の最後のエリアにある物販コーナーで販売されていた。

 2022年に発売された「エヴァンゲリオン」コラボのPCパーツや、「モンスターハンター」コラボのノートPCや周辺機器、2024年からコラボしている「Mercedes-AMG Motorsport」のノートPCといった、日本でもよく知られているモデルも展示。反対に日本であまり知られていないと思われるものとしては、「トイ・ストーリー」コラボのPCパーツがあった。また、コラボ製品とあわせ、MSIのオリジナルキャラ「Loong:Nia」関連アイテムも多数展示されていた。

「エヴァンゲリオン」コラボ製品紹介のエリア
「モンスターハンター」コラボのPCなど
「Mercedes-AMG Motorsport」コラボのノートPC
「World of Warcraft」コラボのビデオカード
「トイ・ストーリー」コラボのPCパーツ
MSIのオリジナルキャラ「Loong:Nia」関連アイテム

 後半にはゲーミングノートを多数設置したeスポーツ会場のようなエリアも設けられ、YouTuberやインフルエンサーなどを招いて一般の参加者とともにゲームで対戦する催しが予定されていた。

ゲームイベント用のエリア
ハンドヘルドゲーミングPCの「Claw 8 AI+」や、MSIの最新ゲーミングブランドが展示

 このほか、利用シーンに合わせた製品の展示コーナーも用意。科学や医療、教育、ビジネスなど、ジャンルごとに適したアイテムを紹介。実際に触って試すこともできた。

科学/医療をイメージしたエリア、MSI PROシリーズがフィーチャーされていた
教育をイメージしたエリア
ビジネスをイメージしたエリア
Mac向けとしても使いやすいMSI PRO MAXシリーズのモニター、今年のCOMPUTEXでMSIが力を入れていたシリーズの一つ

 ちなみに、入口ではスタンプ台紙が配布され、会場内の各エリアの終わりでスタンプを押してもらえる。スタンプをすべて集めると最後にくじ引きができ、軽食がもらえるといううれしい仕掛けも。

 また、会場にはビデオカードを組み立てるリズムゲームがあり、プレイした人にはカプセルトイがプレゼントされていた。

すべてのスタンプを集めると、くじ引きで記念グッズをゲット
スタンプラリーを完了するとラッキー君をかたどったお菓子をプレゼント
途中にはマザーボードやノートPC、ビデオカードを組み立てるゲームやリズムゲームをプレイしてガチャガチャができるコーナーも
プレイした人はMSI製品をモチーフにしたカプセルトイがもらえた
40周年記念モデルは、COMPUTEX会場と合わせこちらのイベント会場にも展示されていた
MSI公式グッズが購入できる物販コーナー

工場見学やミュージアムのような雰囲気が味わえたMSIの40周年記念展

 MSIの歴史を振り返ったり、現在の取り組みを理解できたり、製品の技術や製造工程を知ることができたりと、単純なお祝いイベントというよりはどことなく工場見学やミュージアムにも近い雰囲気。COMPUTEX開催にあわせたこの期間だけと言わず、常設展にするのもアリなのでは、と思ってしまったほどだ。

 次の大きな節目は50周年となりそうだが、ちょうどAI時代への転換点となりそうなタイミングからの10年後、MSIにはどんな歴史が刻まれているのか、そして日本のPC業界はどんなことになっているのか、楽しみにしたい。

イベント会場の最後を飾るのは、本物のマザーボードを壁一面に敷き詰めたアート
白く塗装されたマザーボードが使われていた
寄せ書きができる真っ白な巨大MSIロゴも