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全世界1.5億人が熱中するゲーム『Roblox』はゲーミングPC要らずで遊べる?スペック控えめのミニPCで動かしてみた

 皆さんは今世界で最もプレイヤー人口の多いゲームが何かご存知だろうか?

 総売上本数3.5億本以上の『マインクラフト(Minecraft)』、世界的に流行した人気タイトル『フォートナイト(Fortnite)』、Steam上の最多同時プレイヤー数トップでお馴染み『Counter-Strike 2』あたりを思い浮かべる人も多いだろう。

 しかし、それらのいずれも不正解。正解は『ロブロックス(Roblox)』だ。

 詳しくは後述するが、プレイできるハードウェアが多く、システム要件も比較的低めでもあるため、ミニPCやモバイル端末、チョイ古のPCでも楽しめるのも特徴。実は「Robloxを遊べる自分のPCが欲しい!」とお子さんからお願いされたとき、中古PCでもサクッと遊べる環境が用立てられるのだ。

Robloxは“ゲーム版YouTube”若年層比率が高く驚異的なプレイヤー人口に

 そんなRobloxとは一体どんなゲームなのだろうか。

Robloxのホーム画面

 これまでに流行したゲーム、例えばMinecraftであればサンドボックス、Fortniteであればバトルロワイヤルといった具合に、インゲームのエディターなど派生する要素や機能はあれど、大本のゲームシステムが存在している。

 しかしRobloxの場合、そういった基本となるゲーム要素が存在しない。代わりに「Roblox Studio」というゲーム開発環境が用意されており、ユーザーはRoblox上で自分が作ったゲームをワールドとして公開できる。

Roblox Studio

 つまりRobloxとは「オンラインゲームの配信プラットフォーム(+ゲーム開発環境)」であり、既存のゲームよりも、ユーザーによってコンテンツが投稿されるという点においてはYouTubeに近しい。いわば“ゲーム版のYouTube”的存在がRobloxというわけだ。

 さて、そんなRobloxが冒頭で世界最大のプレイヤー人口を抱えていることを紹介したが、実際どれほどの規模なのだろうか?

 Robloxの公式ページによると、2025年第4四半期の平均日間アクティブプレイヤー数(DAU)は1億4,400万人を記録しており、毎日のように全世界から日本の総人口を上回るプレイヤーが集まってプレイしている計算になる。

地域別DAU(同)

 さらに驚きなのが、プレイヤーの年齢分布だ。

 Roblox公式のプレイヤー年齢層に関するドキュメントを見ると、2018年にはプレイヤーの6割が13歳未満、2022年でもプレイヤーの2人に1人が13歳未満だという。

 つまり10代前半を中心とした「若年層に流行っているゲームプラットフォーム」がRobloxの正体。「名前を見たことがある程度」、「聞いたことがない」という“大人”が少なくないのは、こういった事情だろう。

四半期累計利用時間の推移(25Q4決算報告資料より抜粋
地域別の四半期累計利用時間(同)

 利用時間の推移では2025年第3四半期には400億時間を記録。総プレイヤー合計で一月あたり平均100億時間をRoblox上で過ごしている計算だ。

 ちなみにNetflixの2025年下半期ユーザー総視聴時間は960億時間で、期間あたりの消費時間でいえば、それに迫る勢いとなる。

人気ワールドはSteamの人気ゲームに匹敵するプレイヤー規模

 実のところ、冒頭の比較はゲーム単体のプレイヤー数とSteamストア全体のプレイヤー数を比べているようなものといえる訳で、単体のゲームタイトルとプラットフォーム全体のプレイヤー総数を比べるのは少々意地の悪い比較だ。

 では“ゲーム”ごとのプレイヤー数を比べてみるとどうだろうか。日本国内のピークタイムということで、平日の夜20時頃のプレイヤー人口を見てみよう。

Robloxのプレイヤー数順ワールドランキング

 調査時点でRobloxで最もプレイヤーが多かった『Adopt Me!』は61.8万人で、100万人超の『Counter-Strike 2』には及ばないものの、『PUBG: BATTLEGROUNDS』(44.5万人)を上回るプレイヤー数を記録している。

Steamの同時接続数ランキング(SteamDBから)

 この結果からも、Robloxがいかに巨大なプレイヤー人口を抱えるプラットフォームであるかがお分かりいただけるだろう。

必要なPCスペックは?

 RobloxはPC以外でもプレイ可能で、クロスプラットフォームに対応しており、Windows/macOS/iOS/Android/Fire OS/Chrome OSなどに対応。PlayStationやXbox、Meta Horizon OSでもプレイできる。

 OS要件はWindows 10以降、macOS 10.13以降、Android 6.0以降、iOS 12以降、Chrome OS 53以降など。

 Windows版の推奨システム要件は以下の通り。

仕様推奨要件
CPU2005年以降の動作クロック1.6GHz以上のCPU
GPUDirectX10以上をサポートしたGPU
メモリ1GB以上
ストレージ300MB以上

 事実上、Windows 11の動作するPCであれば要件を満たしており、環境を用意するのは比較的容易だ。冒頭にも述べたように、今どき販売されている中古PCの主流である“Windows 11が動く中古PC”で十分対応できる。

 また、PCに限らずモバイルデバイスのハードウェア要件も比較的低い。簡単にまとめると以下の通りだ。

モバイルデバイスシステム要件
Appleデバイス iOS 13/iPadOS 13以降
最小構成対応デバイス: iPhone 6s/6s Plus/iPhone SE、
iPad Air 2/iPad mini 4/iPad(第5世代)/iPad Pro、
iPod Touch(第7世代)など
Android Android OS 8.0以降、OpenGL ES 3.0以降対応のデバイス
Amazon Fire最小構成対応デバイス: Fire 7(第9世代)、
Fire HD 8(第8世代)/Fire HD 10(第9世代)、
Fire Max 11(第13世代)

PCで実際にプレイしてみた

 とはいえ、前述したようにRobloxはあくまでプラットフォームであり、ユーザーのPCで実際にどの程度動くかはワールドによって異なる。

 今回は、Robloxで公開されている様々なワールドの中から、ハードウェア負荷の軽いものと重いものをいくつか選び、それらで動作を検証した。

NucBox G2

 検証PCには、Intel N100搭載のGMKTek製ミニPC「NucBox G2」を用いた。

 Intel N100は2023年発売の4コア/4スレッドCPUで、最大ブーストクロックは3.4GHz。CPU内蔵のIntel UHD GraphicsはDirectX12.1に対応しており、いずれも前述の推奨要件をクリアしている。

 用意したマシンでは12GBメモリと1TB SSD搭載のため、そちらも推奨要件を満たしている。

 検証時設定は、フルHD(1,920×1,080ドット/1080p)解像度でモニターと接続し、「最大フレームレート」設定を120fps、「グラフィックスのクオリティ」を1(最低)および10(最高)に設定し検証している。

人気の軽量ワールドは最低設定なら60fpsで動く

 『Steal a Brainrot』は、「イタリアンブレインロット(Italian Brainrot)」というネットミームがルーツのキャラクターを集めて、他のプレイヤーが集めたキャラを盗む、または他のプレイヤーから守るというシンプルなゲーム。

 低年齢~若年層を中心に流行している、いわゆる“ブレインロット”系ゲームの先駆けとなったゲームだ。

 最低画質設定では平均101.2fpsを記録し、60fpsを軽く超えて動作。120Hzモニターとの組み合わせも十分意味のあるフレームレートとなっていた。

 最高画質では平均22.3fpsまで低下してしまい、動作目標を30fpsまで妥協しても届かず。

 とはいえグラフィック重視のゲームではないため、最低画質でも最高画質と大差なく遊べるため、動作重視の低画質設定でもさほど不満は感じない。

RIVALS

 『RIVALS』はシンプルな対戦FPS。こちらも常に同時プレイヤー数上位にランクインしている人気ワールドの1つだ。

 最低画質設定では平均62.7fpsを記録し、60fpsの“遊べる”水準は超えられる。

 最高画質設定では平均19fpsまで低下してしまい、対戦シューティングであることを考えると“遊べない”レベルだ。

 対戦FPSなのでFPSが高いに越したことはないが、最低画質なら60fpsに届くため、60Hzモニター環境であればプレイ可能な範囲といえる。

Fish It!

 『Fish It!』は、シンプルな釣りゲーム。常に同時プレイヤー数上位にランクインしている人気ワールドだ。

 釣りポイントで竿を振って何かがかかったらボタンを連打するというシンプルなシステムなので、60fpsあれば不満もない。

 最低画質設定では平均69.8fpsを記録し、60fpsの動作目標をクリア。

 最高画質設定では平均11.6fpsまで低下。低FPSであってもゲームシステム上の不利はないものの、ここまで低いとプレイには厳しい。

スペック要求の高いワールドは最低画質でも厳しい

 ここまで紹介したのは軽量な人気ワールドだが、グラフィック重視や要求性能の高いワールドではどうだろうか?

 『FRONTLINES』はグラフィック重視の対戦FPSで、最高画質設定では一見Robloxとは思えない見た目のワールドだ。

 最低画質であれば平均44.6fpsで、30fpsは超えたものの60fpsには届かず。

 最高画質では平均9.7fpsで、GPU性能が足りず実質プレイ不能な状態だ。

Twisted

 『Twisted』は、台風・竜巻などを追いかけて記録するストームチェイサーを題材にしたワールド。天候が荒れると描画負荷が上昇していく。

 最低画質では平均30.1fpsで、辛うじて30fpsに届くという程度。

 最高画質では平均9.6fpsで、FRONTLINES同様にハードウェア性能が全く足りていなかった。

軽いワールドで遊ぶだけなら非力なPCでもどうにかなるRoblox

 ここまでの結果から、ワールドによって動作のバラつきが大きいことがわかる。

 プレイヤー数ランキングを見ると、人気のワールドは比較的動作が軽いものが多く、ランキング上位のワールドに限って遊ぶのであれば、N100のようなIntel UHD Graphics GPUのPC程度でも動かすことができた。

 もちろん、ワールドによってはディスクリートGPU(ビデオカードなど)なしでは厳しいものもある。とはいえ、ハイエンドなゲーミング環境が必要になるほどか?といえばNOだ。

AAAタイトルが遊べるほどの高スペックは不要

 参考までに、Ryzen 9 7950X3DとGeForce RTX 4090を搭載したゲーミングデスクトップPCでの結果を紹介しておこう。

 WQHD(2,560×1,440ドット/1440p)モニターに接続し、「最大フレームレート」設定を240fps、「グラフィックスのクオリティ」を10(最高)に設定している。

 結果を見ると、ほとんどのワールドで平均240fps前後を記録。もちろん「どうしても4K/高FPSの環境で遊びたい」ということであれば相応のスペックが必要になるが、大半のプレイヤーにとっては高スペックのゲーミングPCが必要になるシーンは少ないだろう。

ユーザーがコンテンツを公開できるのが利点でもあり懸念点

 Robloxでは日々大量のワールドが公開されており、「飽きたら別のワールドに切り替える」だけで遊ぶコンテンツは無限にある。ユーザーによるコンテンツ主導のプラットフォームである利点だ。

 その一方で、よく挙げられる問題点としてIPを無断使用したコンテンツが多いというものがある。

 実はRobloxには公式のライセンス供与プラットフォームがあり、そちらを利用することで既存のIPを使ったワールドを作成できる。

 国内のIPホルダーとしてはセガ、講談社などが提携。許諾のもと『龍が如く』や『ブルーロック』などのIPを使ったワールドを作成・収益化することが可能となっている。

 とはいえ、提携している企業やIPはごく一部。プレイヤー数や収益上位のワールドのうち、無許可でIPを使用していると思しきワールドは多く、なかでも日本のマンガ・アニメIPを使ったものが多数を占める。

 実際にプレイ人口順のランキングを見ても、『ワンピース』『呪術廻戦』『鬼滅の刃』『FATE』『進撃の巨人』などの国内IPを無断使用しているらしきワールドが多数存在しているのが実態だ。

 Robloxのゲーム内通貨である「Robux」による課金要素が用意されており、多くのワールドが収益化していること、若年プレイヤー人口が多いことを鑑みると、こういったワールドが野放図になっているのは好ましいこととは言い難い。

 また、奪う・盗むというゲーム性についてのフォローが不足している、目に付きにくい第三者とコミュニケーション(課金を伴う場合も含め)が生じる可能性があるなど、親・保護者の目線から不安を感じる面があるのも事実。

 ただ、子供がゲームを(しかも友達と一緒に)遊びたいという欲求や感情は理解してあげたいところでもある。プラットフォーム側に不足がある以上、親・保護者としては、安全に遊べるように見守ってあげるべきであり、そのための知識も(ある程度は)必要となるだろう。

 この点を掘り下げるとさらに複雑な話題になってくるが、その基本的な内容のレポートを僚誌「こどもとIT」で記事にしているので、ぜひ参考にしてみていただきたい。

気軽に遊べる「Roblox」ワールドを体験してみよう

 紹介してきたように、Robloxは、多種多様なユーザー開発ゲームが遊べる巨大プラットフォームであり、動作環境を用意するハードルが低いのも魅力の1つ。

 ティーンが熱中する“気軽に遊べる”ゲームプラットフォームを一度体験してみてはいかがだろうか。