取材中に見つけた○○なもの
世界初?美人VRアーティストの個展が開催されたので見に行ってみた
せきぐちあいみさんの作品をドスパラで体験
2017年2月14日 11:45
世界的にもまだ珍しいと思われるVRアートの個展がドスパラ秋葉原本店5FのVRパラダイスで2月11~13日の期間で実施されたので、取材に行ってきました。
開催されたのはVRアーティスト せきぐちあいみさんの個展「Daydream Reality」で、今回はクラウドファンディング出資者のみが参加できる形式で行われました。ちなみに、当初目標を大きく上回る170万円以上の出資があったそうで、試みは大成功。注目度の高さがうかがえました。
ちなみに、せきぐちあいみさんはアーティストだけではなくアイドルやYouTuberとしても活躍している多才な方で、制作したVRアートはGoogleのTilt Brushの公式作品になってしまうなど凄い人だったりします。
個展で体験できたのは、単体でVRコンテンツが楽しめるHMD「IDEALENS K2」で体験できる作品が6点、HTC VIVEを使って体験できる作品が4点の計10点。せきぐちあいみさんがどんな作品を作っているのかは、YouTubeで公開されている作品の「illumination」などを見てもらえるとわかりやすいです。
個人的に面白いと思ったのは浮世絵をモチーフに作られた「UKIYO」。この作品、まずは普通に額に入った平面の浮世絵を見ている状態からスタートするのですが、それが「これからVRの世界に入りますよ」という演出になっており、間がある分、よりVRの世界に入り込める感じがします。作品の見せ方や演出の仕方次第で印象が大きく変わるので、この点には可能性を感じました。VRアートは、おそらく演出がかなり大事です。
ちなみに、せきぐちあいみさんは美術などを勉強していたわけではなく、たまたま雑誌の企画でVRアートに触れる機会があり、そこから興味を持ち独学で作品を作るようになったそうです。3Dペンの「3Doodler」でも作品を作っており、複数の企業と協業したり公認アーティストになっていたりと、この道では第一人者。知識の無いところから頂点まで突っ走ったという部分には夢を感じます。
現在は、現実ではあり得ないくらいに良い世界か、逆にありえないくらい悪い世界を描きたいそう。自分の作品を体験してもらい、心に影響を与えるにはそれくらい突き抜ける必要があるそうで、VRデバイスを外して現実に戻ったときに、作品と現実のギャップを感じさせる作品を作りたいと話していました。地獄をテーマにした作品も展示されていましたが、それはそうした意図から作られたものだそうです。
将来的には多人数が同時に楽しめるVR作品を作りたいとのことで、現在はVRデバイス側の制約で同じ空間に複数人が入るのが難しい状態ですが、みんなで空間を共有して楽しめる作品を作りたいそうです。せきぐちあいみさんの作品は空間を描いたものも多いので、多人数が同時に楽しめるVR機器とは相性が良さそうな気もします。
次回はまだ未定ですが、今回好評だったので、開催する方向で検討するとのこと。ゲーム以外のVRの可能性を見るという点では面白い試みなので、興味のある方は次回開催が決定した際に是非体験してみてもらいたいです。