【不定期連載】レトロな○○ギャラリー

~ ATARI規格準拠のジョイスティック ~

ジョイスティックいろいろ。

 今回ご案内するのは、国産パソコン向けのアクションゲームには欠かせなかったATARI規格準拠のジョイスティックです。

 ジョイスティックが一般的な周辺機器として店頭に並び始めた頃は、スティックの上にボタンが付いている操縦桿風なモデルが多くありましたが、パソコンゲームメーカーがジョイスティックを発売しはじめてから、その状況が変わってきたと記憶しています。

アスキー アスキースティックIIターボ(1スティック+2ボタン,連射機能付き)
銀色ケースだったアスキースティックの後継機で、前モデルには無かった連射機能が追加されています。ちょっと見苦しいですが、当時貼った懐かしいPC関連のロゴシールはそのままにしてあります。
最近のジョイスティックの根元部分には、ガード用に丸いプラスチック板が付いていますが、このモデルは凹み処理をしています。
一見すると3ボタンに見えますが、一番左のボタンは連射スピードの調整を行うダイヤルです。
左上に書かれている「PASONAL COMPUTER」は誤植のようですね。ちなみに、「FOR」の文字の後には「MSX」のロゴが入っていたのですが、削ってしまいました。ごめんなさい……。
本体の裏面です。中央部にある銀色シールの裏にもネジが隠れています。ただし、分解禁止なのでシールを剥がすと「開封済」の文字が現れるようになっています。
接続はD-Sub9ピンです。ちなみに、現在はアスキー・メディアワークスとして有名な同社ですが、過去にはパソコン向けや家庭用ゲーム機向けに優良なタイトルを多数発売していました。
マイコンソフト XE-1PRO(1スティック+2ボタン,連射機能付き,標準価格 9,500円)
“ゼビウススティック”とも呼ばれた同社のジョイスティック「XE-1」の後継機です。形状が大幅に変化し、連射機能が追加されました。
注目する場所はスティックの付け根部分。8方向モードと4方向モードを切り替える事ができます。現在は8方向モードに設定してあります。
こちらは4方向モード。写真だと少しわかりにくいのですが、このモードに切り替えると、スティックの根元の周囲からガイド板がせり出してきます。
ボタンごとに連射スピードが設定できます。左上のON/OFFスイッチは通常はOFFで使用。パソコンがシャープ X1の場合は、ジョイスティック本体に単3乾電池×3本を入れてONにする必要があります。
ボタンのベース部分は270度回転します。押しやすい位置に調節したり、ボタンを入れ替えたりする時に回します。
XE-1PROの文字の隣にあるスイッチを切り替えることで、ボタンの連射ON/OFFまたは“押しっぱなし”といった設定ができます。
本体の裏面です。中央部にあるシールの裏にもネジが隠れています、シールを剥がすと修理保証が受けられなくなりました。左下にあるフタは電池ボックスです。X1以外では使用しません。
接続はD-Sub9ピンです。ちなみに現在は、FRAMEMEISTERXAC-1で有名な同社ですが、過去には優良なパソコンゲームを多数発売していました。
マイコンソフト XE-1ST(1スティック+2ボタン,連射機能無し,標準価格 4,900円)
XE-1PROから連射機能を外したモデルです。左端に見える汚れは、スティックを2本使うゲーム「クレイジークライマー」や「リブルラブル」で遊ぶために、テープでジョイスティックを連結させた跡です……。
スティックの根元部分。XE-1PROの特徴であった8方向、4方向切り替えは、廉価版であるこのモデルにも搭載されています。
4方向モードに設定した状態。XE-1PROと同様にスティックの根元の周囲からガイド板がせり出してきます。
青いプラスチック板で何かが隠されています。ジョイスティックの外装がXE-1PROと共用だったのでしょうか?ちなみに、後期バージョンには貼ってありませんでした。
XE-1PROと同様に、ボタンのベース部分が270度回転します。
XE-1STの文字の隣にある「MODE」切り替えにある「SEGA SERIES」は、メガドライブよりも前に発売されたセガのゲーム機で利用する場合の設定です。
本体の裏面です。やはり、シールの裏にネジが隠れています。シールを剥がすと修理保証が受けられなくなります。ちなみに左下に見えるフタは、がっちり、くっついていて取り外しができませんでした……。
接続はD-Sub9ピンです。

(後藤 儀兵衛)