WiNDy対抗?CoolerMasterからも総アルミケース
アルミで作られたPCケースはWiNDyブランドの製品が登場して以来、各社から発売されており、今ではそれほど珍しくもない存在だが、実のところWinDy以外は低価格帯を狙った製品ばかりで、高級志向で真っ向からWiNDyに勝負する対抗馬は一つも存在していなかった。それが意表をつくようにしてクーラーメーカーから現れた。
「ATCS for Valued Server (ATC-200-M21)」は名前の通りサーバー向けの製品で、まさに“総アルミケース”らしく、フロントパネルまで肉厚のアルミで作られている。クーラーメーカーの製品だけに冷却に関する設計にはこだわりがあり、内部前面には吸気の8cmファンが2つ、内部背面に排気の8cmファンが1つ、さらに内部上面にも排気用8cmファンが1つ用意されている。拡張性やメンテナンス性にも配慮があり、5インチベイは3段、3.5インチベイは8段もあり(ただし全部使う場合は前面吸気のファンをはずす必要がある)、マザーボードを設置するベースボードは背面から簡単に引き抜くことができる。また、ネジ類は取り外しが容易にできるように手回しネジが使われている。電源スイッチの誤操作防止機構もユニークで、電源をONにしたあとOFFにするには、一度リセットスイッチ押さなければならない仕組みになっている。
外観は全面的にアルミの素材感を出したもので、ショップに陳列されているケース売り場の中では一際目立つ存在になっている。ただし、これを見てオーディオ機器のような高級感があると感じる人と、業務用工業機器のような地味な感じを受ける人と2通りいるようで、人によって評価がだいぶ違うようだ。価格は49,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)で、ミドルタワークラスのケースとしては最高クラスだ。価格帯もコンセプトも似た高級な総アルミケースが出てきたことで、WiNDyにとっては強敵出現、選ぶ側としては選択肢が増えて嬉しいところだ。このケースも、実物をみないと質感がわかりにくいため、興味がある人はショップで直接目にしてみるといい。
なお、新年早々に低価格帯のアルミケースも登場が相次いでおり、先週からツクモのAL-888(詳細は1月15日号の「今週見つけた新製品」参照のこと)が発売されているほか、今週はGAUSS(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)という名前のケースも発売になっている。いずれも価格は15,800円。
冬だというのに、冷却性能をウリにする個性的なアルミケースが増加中だ。
□ATCS for Valued Server ATC-200-M21(Cooler Master)
http://www.inter-pc.co.jp/coolermaster/
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