【 2000年4月1日号 】

“なんちゃってAIBO?”格安ロボット犬が3体販売中
「i.dog」「MEGA-BYTE」「T-DOG 2000」

AIBOも含めて全4体
【AIBOも含めて全4体】

 ソニーのロボット犬AIBOは欲しいけれど高くて買えない…。そんな人はアキバで売られている格安ロボット犬はいかが? アキバのディスカウントストアでは、機能や動きこそ違うものの、AIBO以上に個性的でユニークな格安ロボット犬がいくつも売られている。少し前に一般誌などが紹介したのをきっかけに、ちょっとした人気を呼んでいる。

 売られている製品は、プロポによるリモコン操作が可能で番犬にもなるロボット犬「MEGA-BYTE」、有線リモコンで四足歩行もできる小型ロボット犬「i.dog」、どう見てもAIBOの真似としか思えない姿をしているミステリアス走行が特徴のロボット犬「T-DOG2000」の3体。

 これら“なんちゃってAIBO”3体の一体どこがAIBO以上にユニークなのか、動画ファイルを交えて解説することにしよう(注:iモード版では動画ファイルはご覧になれません)。

赤外線プロポで自由に走行、番犬にもなる「MEGA-BYTE」

パッケージMEGA-BYTE
【パッケージ】【MEGA-BYTE】
プロポ21世紀の究極のペット
【プロポ】【21世紀の究極のペット】

 かなり早い時期に登場して話題になっていたのが、アメコミ調のデザインが印象的なロボット犬「MEGA-BYTE」。これは32cm×26cm(全長×高さ)のやや大ぶりなロボット犬で、AIBOよりも少し大きい。赤外線方式のプロポを操って自由に動かすことができるほか、音に反応して吠えるという番犬モード(警備機能)も備えている。

 自由に動かせるといっても、AIBOのように多数の関節があるわけではなく、足の裏にあるタイヤを制御して前後左右に体を移動させたり、首を振ったり、耳を回転させるという程度の動きしかできない。しかし、その姿と動作音を含めた全体的なデザインがコミカルで実に愛嬌がある。移動に関するプロポの操作はちょうど戦車と同じ原理で、左前足+左後足のタイヤと右前足+右後足のタイヤを、それぞれ1本のスティックで前進/停止/後進を指示して行う。前進したければ、2本のスティックを前進側に倒し、右に曲がりたければ、左側のスティックだけを前進に倒すか、左を前進に右を後進にすれば右へ急旋回する。ほかに4つのボタンがあり、これを使うことで、体を前後に移動させながら吠えたり、首を左右に振ったり、目を点滅させたり、耳を回したりできる。試したところ、プロポは赤外線方式のため指向性が強いものの、10m程度離れても操作は可能だった。なお、移動中は電子音で再現したメカ音がけたたましく鳴る仕組みになっており、この音量は調節できないので夜間の使用は要注意。

 番犬モードに切り替えると、じっと待機しつつ音に反応して吠えるようになる。番犬モードにしておけば、誰かが部屋に人が入ってきたときでも「MEGA-BYTE」が威嚇してくれるというわけだ。

 海外の製品だが、国内代理店が日本語マニュアルをつけて発売中。価格は3,980円で、大きさの割には安い。なお、当たり前のことだが、マザーボードメーカーのGIGABYTEとは何の関係もない。

MEGA-BYTE:動画 megab.mpg (約1.4MB / 34秒 / 320x240pixel / MPEG-1)

有線リモコンで吠えたり四足歩行もできる「i.dog」

パッケージi.dog
【パッケージ】【i.dog】

 コストパフォーマンスの良さや手軽さの点から、おそらく万人に受けそうなのが、手のひらサイズのロボット犬「i.dog」。こちらは780円とリーズナブルな価格でありながら、有線リモコンで四足歩行や吠える動作を操作できるという優れもの。これも海外製のもののようだが、日本語リテールパッケージ入りで売られている。

 見た目はサイボーグ犬といった印象で、胴体と足が本物の犬のように流線型になっているものの、頭と尻尾はいかにもメカっぽいデザインになっている。脳のあたりには大きなLEDが埋め込まれ、その上には色付き半透明のカバーがあり、このカバーの色はピンクや青など製品によって異なっている。大きさは12cm×12cm(全長×高さ)で、ちょうど手のひらにのる程度。

 2つのボタンがついた有線リモコンで操作し、一方のボタンを押すと、頭のLEDを光らせながら頭を上下に動かしてワンワンと吠え、もう一方のボタンを押すとシッポをふりながら足を不器用に動かして前進する。ほかのロボット犬と違い、唯一この「i.dog」だけがきちんと自分の四足を動かしながら移動するというのが立派。サイズと価格を考えても、机のうえに置いておく手軽なペットロボットとしてちょうど良さそうだ。

i.dog:動画 idog.mpg (約260KB / 6秒 / 320x240pixel / MPEG-1)

AIBOにソックリなロボット犬「T-DOG 2000」

パッケージT-DOG2000
【パッケージ】【T-DOG2000】

 3体目はAIBOソックリのロボット犬「T-DOG 2000」。トーホーという、おもちゃメーカーの製品で、見た目はダックスフント版AIBOのような短足胴長スタイル。大きさは17cm×15cm(全長×高さ)。微妙に形や色が違うとはいえ、基本的なデザインはAIBOをそのまま踏襲し、吊り上った形の目が光るというところも同じ。腹の部分にある本物の電源スイッチがあるほかに、AIBOの電源スイッチを再現するために首の下に丸い突起物もつけられている(実際には動作しない)。

 機能的には単純。スイッチを入れると足をばたつかせ、目を点滅させながらシッポを振ってランダムに自走するというだけ。左回りにクルクル回っていたかと思うと急にバックしたり、なかなか動きは予想がつかない。メーカーはこれを「ミステリー走行」と銘打ってこの製品の特徴だとしている。ちなみに、足が動くといっても、単に宙に浮いた状態でばたついているだけで、実際の移動は腹の部分にあるタイヤで行っている。足の動きなどを見ていると、SLのおもちゃのようでもある。

 本当に子供のおもちゃとして作られた製品のようで機能はシンプルだが、AIBOに似ているという点と、コミカルに見える動作が魅力。猫や犬など、本物のペットの遊び道具としても使えるかもしれない。価格は1,780円。

T-DOG2000:動画 tdog.mpg (約430KB / 10秒 / 320x240pixel / MPEG-1)

エイプリルフールネタにぴったり?

 最新技術満載の高価なAIBOとは違い、自律歩行すらできない“なんちゃってAIBO”達だが、そのぶん愛嬌で勝負といったところか。

 ロボット犬というとAIBOというイメージがあるだけに、「新しいAIBOが出たって知ってる?」と言って、こうした格安ロボット犬を人に見せびらかすのも面白そう。あるいは、プレゼントにもいいかも知れない。

 なお、ここで掲載した価格は全てグッドマン本店(ブロックC2-[b1])のもの(編集部調べ)。ほかにもアングル(ブロックE2-[d3])などで販売中だ。


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