【 2000年5月13日号 】

不具合発表でMTH搭載のi820マザーボードが姿消す

i820マザー販売中止i820マザー販売中止
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 Intelがi820チップセットのMTH不具合を認めてマザーボードの交換を行うと発表したのを受け、アキバでは早くも該当マザーボードを撤去するなどの動きが起きている。複数のショップは店頭にi820搭載マザーの販売中止、あるいは撤去したという内容の貼り紙を出し、当面の販売見合わせを宣言しているほか、ショップによってはユーザーからの問い合わせがひっきりなしに入り、その対応に追われているというところもある。

 店先に「さようなら、i820 一時販売停止のお知らせ」と目立つ貼り紙を出しているのはUSER'S SIDE本店クレバリー1号店も同様に「メモリ変換チップに不具合が発見されたため、当店では販売を中止しました」と書いた貼り紙を店内に出し、全ての該当製品を店内から引き上げている。また、ピーシーアドバンスド3丁目店も「i820 MTHリコールについて」と題した告知文を店先に出し、すでに販売した製品の対応についてもメーカーと交渉中だと宣言している。

 アキバの多くのショップでは、すでにMTHを搭載したSDRAM DIMM対応i820マザーボードはほとんど引き上げられた状態で、該当製品を店頭で見かけるのはかなり難しい。複数のショップによると、早々にメーカーの代理店から販売中止を要請されたケースもあるとのことで、撤去の動きは早くから出ていた模様。しかし、これは正式な対応が決まるまでの一時的な暫定処置として行われている側面が大きく、その後代理店側の方針が二転三転しているという話や、一部メーカーの代理店が「初めから対策済みのため問題ない」と言っているケースもあるといい、今後どう展開していくかはまだ不透明な状態。一部ショップの観測では、週明けに一部メーカーの製品がまた店頭に戻される可能性もあるという。

 そもそも、該当するマザーボードを現在使用しているユーザーに対し、どういうかたちで交換処置が実施されるのか、また、単独でマザーボードを購入した人も交換サポートの対象になるのかどうかなど、根本的なことがまだわかっておらず、なんとも当事者にとっては歯痒い状況。メーカー筋もまだ混乱している模様で、しばらくは様子を見る必要がありそうだ。

 発表のドタキャンに始まり、i820はトラブル続き。Intelも頭が痛いところだろうが、これに巻き込まれてしまったユーザーが一番頭が痛いに違いない。

□プレスリリース(インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2000/000511b.htm
□Intel Memory Translator Hub(MTH)の再起動に関する問題(インテル)
http://www.intel.co.jp/support/mth/jpn/

[撮影協力:USER'S SIDE本店クレバリー1号店ピーシーアドバンスド3丁目店ぷらっとホーム]


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