【 2000年5月27日号 】

未発表のApollo Pro133Zを搭載したマザーボードが発売に

ASUS CUV4XASUS CUV4X
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 VIAがまだ正式発表していない新チップセットを搭載したマザーボードが突然登場した。マイナーメーカーの“フライング発売”ではなく、メジャーなASUSから発売されたもので、製品名は「CUV4X」という。チップセットはApollo Pro133Aならぬ、Apollo Pro133Zを搭載している。チップセットの名称がたった1字違いであることから、「単なる誤植では?」と誰もが思うところだが、製品を直接チェックしてみると、確かにノースブリッジに見慣れぬVT82C694Zというチップが使われているのがわかる。

 「CUV4X」は、Apollo Pro133Aの後継とも言われている新型のApollo Pro133Zチップセットを搭載したSocket 370用マザーボード。搭載チップセットはマニュアルに「Apollo Pro133Z」とあるほか、リテールパッケージ上に「VIA 694Z AGPSet」という記述があるなど、名称については一貫していないが、VIA自身はPlatform 2000やCeBIT 2000など過去のイベントで新しいチップセットとして何度か「Apollo Pro133Z」という名称を使っている。

 VIAが正式発表していないためチップセットの詳細なスペックは不明だが、マザーボードとしてのスペックを見る限り、FSB 133MHz、Ultra ATA/66、AC97 Codec、4ポートUSB、PC133 SDRAM、VC-SDRAM、AGP 4Xサポートなど、特にこれといって目新しいところは見当たらない。唯一、Apollo Proシリーズを搭載したマザーボードとしては珍しくAGP Proのスロットを持っているのが目に付く程度。VIAがPlatform 2000で明らかにしている内容によれば、Apollo Pro133Zは将来リリース予定のSavage4コアを内蔵したApollo PM133チップセットからビデオ機能を除いたもので、ピン互換性を持つという。確かに、「VGA」というマーキングの付いたVGA出力コネクタ用の空きパターンもあり、このマザーボードが将来的にApollo PM133チップセットに載せかえて再リリースされることを前提に開発されたものである可能性は充分ありそうだ。

 マザーボードのスペックは先に挙げたもののほか、66MHz~150MHzまでのFSBサポート、Pentium III/Celeron/Cyrix III対応、Jumper Free BIOS搭載などが挙げられる。また、Socket 370周辺に大きな電子部品を配置しないデザインを採用しているため、大型CPUクーラーが自由に設置できるというのも特徴だ。

 現時点では謎の多い製品ではあるが、最新チップセットをいち早く試すのが好きという人には大いに魅力のある製品と言える。少なくとも、世界初のApollo Pro133Z搭載マザーボードユーザーになるには今が絶好のチャンスだ。実売価格は13,980~15,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、ショップによっては「Apollo Pro133Aチップセット搭載」と告知して販売しているケースも見られるので要注意。

□CUV4X(ASUS)
http://www.asus.com.tw/products/motherboard/pentiumpro/cuv4x/

[撮影協力:クレバリー1号店PCiN秋葉原TWO-TOP秋葉原1号店ツクモパソコン本店II]


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