【 2000年9月2日号 】

i815/i815E搭載マザー用のGPAカードがメルコなどから発売

GPA CardGPA Card
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 i815/i815Eチップセット搭載マザーボードの内蔵ビデオ機能をパワーアップするGPAカードが出回り始めた。メルコとTwinMOSというメーカーから4MBメモリを搭載したGPAカードが発売になったもので、価格は4,000円前後。

 GPA(Graphics Performance Accelerator)カードとは、i815/i815Eチップセット内蔵ビデオ機能のディスプレイキャッシュとして利用される増設メモリカードで、具体的には3D描画時のZバッファとして用いられる。AGPスロットに装着するカードで、以前まではAIMMモジュールと呼ばれていた。

 i815/i815Eは外部AGPカードをサポートしているため、ビデオ機能のパワーアップは本来、AGP接続のビデオカードを増設することで行うが、消費電力の問題やコストの問題、サイズの問題などがある場合は、このGPAカードを使うことになる。

 アキバに出回り始めているGPAカードは2種類で、メルコから発売された「WEO-GPA4」という4MBメモリ搭載の製品がリテールパッケージで2,980円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)、TwinMOSというメーカーの4MB GPAカードが4,480円で売られている(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、「WEO-GPA4」は対応マザーボードとしてIntel D815EEA/ABIT SL6/ABIT SE6/CHAINTECH CT-60JVが指定されており、TwinMOSの製品はASUS製マザーボード用ということになっている。

 いずれも製品の構造は単純で、「WEO-GPA4」では背の低いAGP用基板にメモリチップが1つ載っているだけ。基本的にメモリチップの信号線がそのままAGPの端子に伸びるかたちになっている。「WEO-GPA4」が使用しているメモリチップはNEC製のD4564323G5-A70-9JH。データシートによると、このチップは64MbitのSDRAMで、143MHz動作ではCASレイテンシは3、100MHz動作では同2で動作する性能を持つ。チップ自身の容量から考えると、GPAカードとしては、半分のみを使っているということになる。TwinMOSの製品も、メモリチップが2つ載っている点とブラケットが一体になっている点を除けば、構造はほとんど同じだ。

 単なるZバッファの増設だと考えれば、GPAカードの増設による性能向上はそれほど期待できるものではないが、価格の安さとサイズの小ささ、それに消費電力の低さを考えれば、小型PCでの手軽なアップグレードパスとしては十分使えそう。

 ハイエンド指向の強いアキバでどの程度受け入れられるかはわからないが、小型で低消費電力かつ強力なPCを必要としている人には、貴重な選択肢になりそうだ。

□GPA Card(Intel)
http://developer.intel.com/technology/memory/aimm/
□WEO-GPA4(メルコ)
http://www.melcoinc.co.jp/product/ram/weo-gpa4.html
□TwinMOS
http://www.twinmos.com.tw/

 (メルコ WEO-GPA4)

[撮影協力:テクノハウス東映OVERTOP]


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