【 2000年11月25日号 】

MPEG-2録画対応の低価格TVチューナー付きキャプチャカードが人気

WinDVR PCIWinDVR PCI
WinDVR PCIWinDVR PCI
WinDVR PCIWinDVR PCI

 カノープスが発売したばかりの低価格TVチューナー付きビデオキャプチャカード「WinDVR PCI」が大人気になっている。ここ最近にない異常な売れ行きを見せ、発売直後から品切れ店が続出、24日(金)に在庫のあった少数のショップも、25日(土)には1店を除いて完売という事態になっている。

 「WinDVR PCI」はハードウェア的にはよくある低価格のTVチューナー付きPCI用ビデオキャプチャカードだが、リモコンとMPEG-2対応ビデオキャプチャソフトをセットにし、電子番組表による録画予約までサポートしたことで、手軽にビデオ録画環境が構築できる魅力的な製品になっている。価格は16,700円~17,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、キャプチャの最大画面サイズは720×480ドットで、ビットレートは2Mbps~6Mbpsとなっている。

 最近人気のハードウェアによるMPEG-2キャプチャを実現する製品とは違い、ソフトウェアコーデックによるキャプチャ方式のため、かなりのCPUパワーを必要とするとはいえ、それでもメーカー公式資料によると最高画質での保証はPentium III 700MHz/Athlon 700MHzで足りることになっている。このあたりのCPUは、今となっては現行製品から消滅寸前のローエンドCPUであり、もはや条件としては厳しいものとは言えない。実のところ、キャプチャと同時に別のアプリケーションを同時に走らせるようなヘビーな使い方でもしない限り、ソフトウェアによるキャプチャでも実用的に十分使えるという面があるのは確か。

 「WinDVR PCI」は、まさにその点を突いた製品で、ハードウェよりもソフトウェアに重点を置いたユニークな製品。付属のソフトはタイムシフト再生をサポートしているほか、キャプチャはMPEG-1とMPEG-2に対応、多数のチャンネルを分割して一斉に画面表示するサーフィン機能やインターネット上のTV番組情報を利用した録画予約も可能になっている。録画予約の方法はソニーが提唱しているiEPG番組情報を利用したもので、「インターネットTVガイド」や「ON TV JAPAN」、あるいは12月4日(月)オープン予定の「So-net テレビ王国」などのTV番組ガイドサイトでデータが提供されており、データは無償で利用できる。

 このほかの特徴としては、海外製のカードではほとんど対応できていない国内のステレオ放送に対応しているほか、カードにLow Profile対応ブラケットが付属していること、OSとしてWindows 98SE/Meはもちろん、Windows 2000もサポートされている点などがあげられる。さすがに高価なハードウェアMPEG-2キャプチャとは、スペックやクオリティの点で差はあるだろうが、PC側のCPU性能さえあれば、これで手軽に電子番組表を利用した録画予約可能なMPEG-2キャプチャ環境が整えられるというのは大きな魅力といえる。

 ショップによっては「真打登場」と銘打って販売しているところもあり、しばらくの間は好調な売れ行きが持続しそうだ。

□WinDVR PCI(カノープス)
http://www.canopus.co.jp/catalog/wincinema/windvr_index.htm

 (カノープス WinDVR PCI)

[撮影協力:コムサテライト1号店コムサテライト2号店]


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