【 2001年1月27日号 】

どんな映像も3D表示にしてしまう不思議な29インチディスプレイがデビュー

Multi Media VisionMulti Media Vision
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 TSUKUMO eX.で、ちょっと不思議な29インチディスプレイが展示されている。スリーディ.コム(3D.com)というメーカーが開発した「Multi Media Vision」という製品で、入力されたどんな映像も自動で3D化して表示してしまうという不思議なディスプレイだ。

 29インチCRTディスプレイと液晶シャッター式3Dグラスと赤外線エミッター、そしてリモコンがセットになったもので、これだけあれば、一部を除いてどんなハードやソフトの映像でも自動で3D表示してしまうという不思議な機能を持つ。一見するとただの大型TVにしか見えない本体だが、その前後にはVGA入力、S端子、コンポジット、音声入力端子などが備えられ、一般のビデオデッキなどの映像信号のほか、PCの映像信号もダイレクトで最大1,024×768ドットまで表示可能な性能を持つ。

 こうしたインターフェイスから入力された映像信号をそのまま普通に表示できるのはもちろんのこと、ボタン一つで3D変換機能が働き、入力された通常の2D映像を自動的に3D映像にしてしまうというのが、この製品の最大のウリ。3D映像は120Hzの倍速スキャンで左目用と右目用の画面を切り替え表示し、それを同期式液晶シャッターを持つ3Dグラスで人間が見るという、最近ではポピュラーな時間分割方式で実現している。

 PC用のビデオカードでこうした機能を持つものもいくつか存在するが、それらは専用のデバイスドライバを必要としたり、ソフト側に何らかの対応が必要だったりと環境を整えるのが面倒だが、この「Multi Media Vision」では全て本体側が自動で処理するため、面倒な手間が要らない。また、PCの画面だけでなく、ビデオデッキやDVDプレイヤー、ゲーム機などの映像も自動変換するため、これまで3D映像では楽しめなかった映像ソースを簡単に3Dにして楽しむこともできる。PCやゲーム機のゲームソフトを3D表示して楽しむもよし、映画やTVなどの映像を3Dで楽しむもよし、いろいろなことに使えそうだ。

 価格は198,000円で、注文後取り寄せになるとのこと(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。高価だが、さまざまな機器をつなげられる高機能センターディスプレイとして使うのならば相応なところかも知れない。店頭で体験した限りでは3Dの表示品質は高く、特にヘビーゲーマーを自認する人なら実際に体験してみる価値はありそう。

 なお、同社の製品ラインナップには、ほかにPC専用の3D変換機能付きディスプレイ「3D PCモニター」や、家庭用ビデオカメラに取付けて3D映像を撮影するアダプター「Nu-View」、3D変換ボックスと3Dグラスのセット「3D BOX SUPER」などもあり、その一部はツクモ5号店(ブロックD1-[e3])でデモが行われている。こちらも要チェックだ。

□Multi Media Vision(スリーディ.コム)
http://www.j-3d.com/m2v/index.html

 (スリーディ.コム Multi Media Vision)

[撮影協力:TSUKUMO eX.]


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