【 2001年4月7日号 】

パワーユーザー向け強力小型ベアボーンPCがFICから登場

SABRESABRE
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 パワーユーザーが思わず欲しくなりそうな高性能小型ベアボーンPCがFICから登場した。製品名は「SABRE」。このベアボーンPCは310mm(W)×345mm(D)×90mm(H)という一般的な小型デスクトップのサイズながら、IEEE-1394やPCカードスロットやLANなど各種インターフェイスを内蔵、さらにPCIスロットが最大3本まで使え、Pentium III 1GHzの動作も保証されているという強力なスペックを持つ。

 小さい本体サイズながら、その中身はほかの製品とは一線を画すほどの高性能ぶり。それが、この製品の特徴だ。マザーボードはi815Eチップセット搭載のSocket 370対応タイプを採用し、オンボードデバイスにはPCMCIAコントローラー、IEEE-1394コントローラーなどを搭載している。チップセット側に内蔵されているビデオやサウンド、LANコントローラーの機能も含めると、インターフェイス関連だけでもなんでもありの強力小型PCと言える。当然、ケース側もこれら全ての機能に対応したコネクタを装備しており、フロントパネルにはPCMCIA Type2スロットが1つ設けられているほか、開閉型パネルの内部にUSB×2とIEEE-1394×2とSPDIF×1のコネクタが内蔵されている。また、ディスプレイ信号の出力は通常のVGAコネクタのほか、DVIコネクタまで持っているから、液晶ディスプレイとセットで使うにも都合がいい。

 内部のメンテナンス性もよく考慮されており、CD-ROMドライブの収納は移動レール式を採用、HDDも簡単に固定用トレイごと取り外しできる構造になっている。内部をいじる際には、これらのデバイス類を必要に応じて取り外せばよい。CPUの対応も小型PCにしては珍しくPentium III 1GHzまでをサポートしている。標準で同梱されているCPU冷却用のヒートシンクにファンはついていないものの、ケース前面についているファンからの気流をガイドを使ってヒートシンクに直接誘導することで、より効果的な放熱効果を出しているようだ。また、これだけ多くの機能を盛り込みつつも、拡張用のPCIバスが3本も使えるというのが魅力的。ただし、このうち1本はLow Profile仕様のカードしか使えないため、この点は要注意。このほか。DIMMスロットは2本あり、最大512MBまでをサポート。ビデオ機能用に4MBのキャッシュがオンボード搭載されている。

 フロントパネルもデザインはシンプルながら、細部にわたってきれいに仕上げられており、いずれの点をとっても、ほかの小型ベアボーンPCとは違うレベルの高さが認められる。大手メーカーへのOEMを得意とするFICの製品であることを考えると、これもどこかの大手メーカーへのOEM仕様を元にしたものである可能性が高そうだ。

 これなら、手軽なサブPC用からビデオ編集用のハイパフォーマンスPCまで幅広く対応できるはずだ。省スペースの小型PCにも性能を求めるという人には最適な製品だろう。実売価格は41,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。なお、ベアボーンPCといっても、この製品にはCPUやメモリ、HDDのほか、キーボード、マウス、CD-ROMドライブも付属していないので、これは別途用意しなければならないので要注意。

 また、発売元のエフ・アイ・シー販売によると、今回の販売はあくまでもテストマーケティング用の極少量販売で、正式な発売日は店頭での反応を見てから決定するとのこと。在庫ショップ数も現在は2店と少ないが、次の正式発売以降には大量に出回るものと見られる。

□Sabre Type B(エフ・アイ・シー販売)
http://ns.ficj.co.jp/sales2.nsf/1/sabretypeb

 (FIC SABRE)

[撮影協力:TSUKUMO eX.]


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