ISDNの次はADSLブーム、品薄のADSLモデムが争奪戦に

　まるでISDNブームの再来のようだ。64KbpsのISDNが高速インターネット回線として注目され始めたとき、アキバではTAを捜し求めて歩き回る人々が多く見られたが、今度は下り1.5MbpsのADSLがブームとなり、ADSLモデムの在庫を探し回る人が急増している。

　ADSLのサービスはいくつかあるが、中でもNTTのフレッツADSLは人気が高く、今ではADSLモデムの不足が深刻化、回線開通工事自体は可能でも肝心なADSLモデムがないためにサービスインを待たされている人が多いという。そうした状況の中、NTTからの直接供給が難しいのならと、外販されているADSLモデムの店頭在庫を探そうと、アキバのショップに在庫を尋ねる人が増えているという。

　実のところ、アキバでもフレッツADSL対応のADSLモデムを在庫として持つところはほとんどないのが実状だが、ある一部の大手ショップに在庫があるとの情報がネット上で駆け巡ったことで、宣伝もしていないのに、そのショップには次から次へとADSLモデム目当ての買い物客がやってきているという。そのショップとは、石丸電気パソコンタワー。パワーユーザーにとっては、あまり馴染みのないショップだが、同店によると「秋葉原で売っているのはウチだけのはず」とのこと。

　実際に在庫が確認できたのは、NTT東日本のフレッツADSLに対応したADSLモデム（N型）とスプリッタで、価格はそれぞれ23,000円と1,800円（詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと）。販売フロアは2F。ただし、売れ行き好調のため、少し前に入荷したばかりという在庫も20日(金)夕方の時点で残り少数で、21日(土)には完売、現在は予約受け付けの状態になっている。次回入荷はゴールデンウィーク明けになってしまうとのこと。同店でも決して入荷数は多くないそうで、この品不足には同店も頭を抱えている状況のようだ。

　フレッツADSL対応モデムは当初のレンタル制のみから、2月に買い切り制がスタートして店頭販売が始まっていたが、実際にアキバのショップで在庫を確認できたのは今回が初めて。少なくとも在庫が実際に確認できるようになったという意味では、流通量に関して改善の兆しが見えてきたものと前向きに捉えることもできるが、それでも当面の間は争奪戦が続くのは必至と見られる。

□フレッツ（NTT東日本）
http://www.ntt-east.co.jp/flets/
□ADSLモデム-NII（NTT東日本）
http://www.ntt-east.co.jp/ced/products/dsl/adsl-n2/adsl-n2.html

（モデム）

[撮影協力:石丸電気パソコンタワー]

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