【 2001年4月28日号 】

β版デバイスドライバ付属のUSB 2.0対応PCIカードが発売に

DPM422DPM422
DPM422DPM422
DPM422DPM422

 玄人志向ブランドの「USB2.0PCI」に続く、2製品目となるUSB 2.0対応PCIカードがアーベルから登場した。「DPM422」という型番の製品で、β版ながらデバイスドライバが付属しているというのが大きな特徴だ。

 「DPM422」は、「USB2.0PCI」と同じNEC製のUSB 2.0コントローラーμPD720100を搭載した製品ながら、実物を見る限り基板デザインは全く別物。ポートの数も両者では異なり、「USB2.0PCI」は外部に2つ内部に1つの計3ポートだったのが、今回の「DPM422」は外部4ポートに内部1ポートの計5ポートとなっている。製品の性格も正反対で、「USB2.0PCI」がノーサポートを条件としたマニア向け製品だったのに対し、「DPM422」は6ヶ月のサポート付きで売り出された一般向け製品となっている。

 この製品の最大の特徴は、製品の付属品として、マニュアルとUSB 2.0対応USBケーブルのほか、Windows 2000用のβ版デバイスドライバを収録したフロッピーディスクが1枚、さらにインストール用のマニュアルまでしっかり用意されている点。このデバイスドライバがない限り、USB 2.0対応PCIカードは現行のUSB 1.1互換PCIカードとして使用する以外に使い道はなく、デバイスドライバの有無は製品価値を大きく左右するとても重要な存在と言える。ただし、インストール用マニュアルには「β版ですのでサポートできません」「正式な運用はOSの対応をお待ちいただくようお願いいたします」といった注意書きがあるため、実質的に現状はUSB 2.0の機能はやはりノーサポートで、USB 1.1対応のPCIカードとしての機能のみサポート対象ということになる。

 このUSB 2.0対応のWindows 2000用デバイスドライバは、この製品を買う以外に現状入手することができない非常に貴重なもの。このフロッピーディスクも急遽付属品として追加されたものらしく、リテールパッケージの中ではなく、外側に貼り付けられている。その証拠に、リテールパッケージ裏側には「USB2.0で使用する際にドライバが必要になります。USB-IF(USB Implementes Forum)のホームページよりダウンロードが可能です。http://www.usb.org/(英語)」という注意書きがあり、もともとはユーザーの判断でダウンロードしてもらうつもりだったことがわかる。

 調べてみると、USB-IFで配布のβ版ドライバは、玄人志向ブランドの「USB2.0PCI」が発売された当時は一般の誰でもダウンロードが可能だったものの、今では会員登録されたメンバーのみに限られ、事実上一般ユーザーは入手できない状態に変わっている。こうした変化から、デバイスドライバを収録したフロッピーディスクを急遽付属品として付け加えざるをえなくなったのではないかと見られる。

 実売価格が5,980円と安いというのも、この製品の大きな魅力(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。この価格なら、単なる技術的興味から試してみる場合でも手を出しやすい。手軽な人柱向け製品という意味でも、なかなか貴重な存在と言えそうだ。

 なお、玄人志向ブランドの「USB2.0PCI」は発売直後に販売終了となっているため、流通在庫を探しあてない限り、USB 2.0対応PCIカードを入手する場合は、現状ほかに選択肢はない。

□DPM422(アーベル)
http://www.arvel.co.jp/dos_v/board/inter/dpm422.html
【2001/3/31】世界初のUSB 2.0対応PCIカードが玄人志向ブランドから登場
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010331/usb20pci.html

 (アーベル DPM422)

[撮影協力:コムサテライト3号店]


[前の記事]: H"端末と通信できるBluetooth対応のアダプタとモデムが登場
[次の記事]: 高機能なTVチューナー付きMPEG-2キャプチャ「CHARISMA PVR」発売

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp