【 2001年5月19日号 】

PC183とPC166で動作するというTONICOM製SDRAMが出回る

TONICOMTONICOM
TONICOMTONICOM

 約1ヶ月ほど前に出回った金邦科技製のSDRAMと同様、オーバークロック環境に向いているというマイナーブランドのSDRAMがまた出回り始めた。今度のブランドはTONICOMという。

 TONICOMは台湾ACTRAM(群翼科技)のメモリ製品用ブランド名で、製品ラインナップにはPC166やPC183でも動作するという高速なSDRAM DIMMなどが含まれている。今回出回り始めた製品は、まさにその高速SDRAM DIMMで、SIM BGAと呼ぶ新型パッケージのメモリチップを採用することで高速動作を実現しているという。

 SIM BGAとは聞きなれない名前だが、構造的には最近大手メーカーの製品にも採用されつつあるCSPというパッケージと同じもので、パッケージを小型化してダイから基板までの配線を極力短くして、信号の伝達遅延やノイズの影響を極力避ける構造になっている。基板への実装パターンもユニークで、通常なら基板の表と裏に8個のチップをそれぞれ1列に実装するところを、256MBモデルでは表に8個のチップを2列に並べて計16個を実装するかたちをとっている(128MBモデルは表に8個のチップを1列に実装)。

 製品には堂々と「PC-166」と書いたシールが貼り付けられ、Web上の製品情報には確かにPC183でも動作するようなことが書かれている。また、店頭でも「なんとPC166 CL2で動くらしいです」「Overclockerに朗報! PC133 CL2/PC183 CL3としても動作します」「驚異のPC183 CL3 PC166 CL2」と書いた貼り紙などが出ている。ショップによっては販売時の動作保証がPC133(CL=2)であったりPC166(CL=2)とまちまちで、中には「通常のSDRAMとの混在不可」と注意書きをつけているショップもあるなど、気になる面もあるが、冒険覚悟でPCのスピードアップを実現したいという人には恰好のアイテムと言える。特に前回の金邦科技製SDRAMと違って今回は256MBモデルも出回っているので、スピードと容量を同時に確保したいのなら、これが絶好のアイテムだろう。

 実売価格は128MBが約7,500円、256MBが約15,000円(詳細は「その他のお買い得情報」参照のこと)。

□ACTRAM
http://www.actcts.com.tw/
【2001/4/14】「金」印のメモリチップと金色基板の珍しい高速SDRAMが出回る
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010414/etc_kinpo.html
【2001/4/14】超小型CSPパッケージ採用の高速メモリが続々デビュー
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010414/etc_csp.html

 (PC133 SDRAM)

[撮影協力:コムサテライト1号店コムサテライト3号店OVERTOP]


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