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“Foster”ことXeonの1.7GHzがデビュー、価格は6万円台
評価用サンプルと見られるES品が一部ショップに出回る
【Xeon 1.7GHz 緊急入荷】 | 【Xeonロゴ】 |
【Xeon(表)】 | 【Xeon(裏)】 |
【マーキング】 | 【セット価格】 |
【SL56N】 | 【単体価格は6万円台】 |
●最初のXeonはDualサポート版Pentium 4
XeonはPentium 4のサーバー向けバージョンにあたる。コアの基本アーキテクチャは同一ながら、Pentium 4に対してマルチプロセッサのサポートや大容量キャッシュの搭載などといったアドバンテージがある。もっとも、最初にリリースされるXeonは4Wayや8Wayは対応せずDual構成までのサポートで、キャッシュもPentium 4と同じ256KBとなっているため、現時点では単なるDual対応のPentium 4だと理解して差し支えない。
今後、キャッシュをより大容量化したバージョンや、4Wayや8Wayなどに対応したバージョンがデビューし、Xeonは徐々にラインナップが拡充されていく予定になっている。なお、ソケットは603ピンの新型タイプで、Pentium 4の423ピンタイプとは互換性はない。
●Pentium 4とは微妙に違う外観
出回り始めたのは1.7GHzのバルク品。形状は基本的にPentium 4にそっくりだが、表面の基板周辺にキャパシタと思しき電子部品が12個も載っているほか、EEPROMと温度センサまで表面実装されるなど、ずいぶんとゴテゴテとした印象を受ける。また、マーキングの記述ルールもPentium 4とはだいぶ異なっている。Pentium 4ではヒートスプレッダ上の表面を全面的に利用してCPUロゴやスペックを表記していたが、XeonではCPUロゴや製造年などが小さく記してあるだけで、詳細なスペックはなく、極めて控えめになっている。
このため表面を見ただけではCPUの動作クロックや動作電圧など基本スペックは確認できず、代わりに裏側の基板上に「1700DP/256L2/400/1.7V」などとスペックが記されるかたちになっている。ヒートスプレッダ上にあるマーキングのスペースが小さくなったのは、これまで以上に強力な熱対策が必要なXeonにとってヒートシンクとの設置面であるヒートスプレッダはより重要性を増し、熱伝導率の低下を招くマーキングによる凹凸の発生はなるべく避けたかった、という意味があるのかも知れない。
●価格は6万円台とリーズナブル
実売価格は64,800円~65,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。Pentium 4の1.7GHzと比較すると、20,000円程度の差しかなく比較的安い。サーバー向けのCPUとはいえ、これなら個人でも十分手に届く価格ではある。実際、すでに取り扱いを始めたショップでは全て入荷直後に完売してしまったそうで、ハイエンド志向のパワーユーザー達には注目度大のようだ。
CPUが比較的安いという印象がある一方、Xeonをサポートするi860チップセット搭載マザーボードは120,000円前後と高価で、なおかつ電源がPentium 4対応の4ピンコネクタに加えて8ピンコネクタ付きのサーバー用を必要とするなど、トータルではコストがかさんでしまうのは確か。最新アーキテクチャのCPUでDual構成という最強の環境を手にいれるには、やはりある程度のコスト高は避けられないようだ。
なお、今回販売されたXeonは「ES品扱いのもの」とされており、正規の製品ではなく評価用サンプルが一般市場に流れてきたものらしい。
□Xeon(Intel)
http://www.intel.com/xeon/
【2001/5/26】i860チップセット搭載Dual Xeon対応マザーボードの販売がスタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010526/860mb.html
(Intel製CPU) |
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