【 2001年6月30日号 】

製品統合開始か?新型“Quantum風HDD”がMaxtor型番でデビュー

D540XD540X
D540XD540X

 QuantumのHDD部門買収を4月に完了したMaxtorは、ついに両社の製品統合もスタートさせたようだ。それというのも、見るからに形はQuantum製なのに、本体に記されたメーカー名と型番がMaxtorだという製品が流通し始めたのだ。

 確認できたのは、「4K080H4」「4K060H3」「4K040H2」「4K020H1」という20GB~80GB容量のHDDで、これは40GBプラッタと5,400rpmのスピンドルを採用したMaxtorの最新「D540Xシリーズ」の製品にあたる。本体の形状やカバーのデザインなど、見た目はQuantumのFireballシリーズにそっくりなのだが、本体にはMaxtorの社名と、同社特有のルールにのっとった製品型番が記され、思わず目を疑ってしまう。しかし、Maxtorのデータシート上にはこの型番が確かに存在しており、Maxtorの製品であることに間違いはない。どうやら、これはQuantumのラインで製造された製品をMaxtorブランドで出荷したもののようだ。実際、一部のショップでは「合併後初のQuantum側のドライブです」と表示しているところもある。

 気になるのは、データシートを見るとシリーズ全4モデルのそれぞれに2種類の型番が記されている点。80GBモデルを例にすると、「4K080H4」のほかにも「4D080H4」という型番も存在しているのだ。個々のモデルに2つの製品型番がつけられているというのも変な話だが、一方がQuantumラインで製造されたもの、もう一方がMaxtorラインで製造されたものだと考えるとうなずける。まだ2種類の実物が出揃っていないために推測の域は出ないが、80GBモデルの例では「4K080H4」がQuantumラインで製造されたもので、「4D080H4」がMaxtorラインで製造されたものである可能性が高い。同シリーズでは、型番の2桁目が「K」の場合はQuantum、「D」の場合はMaxtor、という区別がつけられているようだ。

 ショップの話によると、近日中に「D」型番の製品が入荷する予定もあるという。これがMaxtorのDiamond MAXシリーズなどと同じ外観のものであれば、先の推測が正解ということになる。同一スペックの製品でありながら、製造ラインの違いで外観が“Quantum風”、“Maxtor風”の2パターンに分かれているという珍しい現象が、これで確認できるかもしれない。

 Seagateの「U6シリーズ」に続いて、大容量40GBプラッタのHDDが登場したという点でも注目だが、MaxtorとQuantumの製品統合が、今まさに始まったという点でも注目度は大だ。

 「4K080H4」の実売価格は26,940円~29,999円、「4K060H3」は18,500円~20,999円、「4K040H2」は12,240円、「4K020H1」は9,340円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

□D540X(Maxtor)
http://www.maxtor.com/products/DiamondMax/diamondmax/default.htm#D540X

 (Maxtor D540シリーズ 80GBモデル)

[撮影協力:高速電脳BLESSストレージ館OVERTOP]


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