【 2001年7月14日号 】

温度でファンを制御する“CPU冷却マドンナ”「静香ちゃん」登場

静香ちゃん静香ちゃん
静香ちゃん静香ちゃん
静香ちゃん静香ちゃん

 「静香ちゃん」なる名前のCPUクーラーが登場した。なんとも可愛らしい名前だが、これはこれで実は立派に製品の特徴を表しているから侮れない。実はこのCPUクーラー、CPUの温度をモニターしながらファンの回転数を自動制御し、必要以上にファンの騒音を出さないようにしたというユニークな製品なのだ。つまり、名前の由来は、音が静か=静香ちゃん、というわけ。

 発売したのはイーポートで、製品の型番は「ICPU-17」。一見しただけでは、20枚の薄板フィン付きヒートシンクに8cm角ファンを搭載しただけの、ごく普通のCPUクーラーだが、よく見ると、ヒートシンク底板部分の側面に丸い穴が開いている点と、ファンから電源コネクタのほかに小さなセンサらしきものが出ているのが目に付く。実はこのセンサらしきものが温度センサの役目を果たすサーミスタであり、穴はそれを差し込む場所になっている。つまり、CPUヒートシンク底辺の熱をセンサで監視し、温度が低い場合はファンの回転数を低く抑え、逆に温度が高くなればファンの回転数を上げるという仕組みになっているのだ。同社が公開している内容によると、ファンの回転数は1,300rpmから3,000rpmの間で自動的に変化し、騒音は18dBa~26.9dBaに収まるという。

 これまでにもケース内部のファンやCPUクーラーのファンを手動で変化させる可変スイッチなどはいくつも出ていたが、CPUクーラー自身が自前でこうした機能を全て内蔵しているというのは珍しい。名前こそ珍妙だが、それなりに機能的な部分のインパクトも大きい。

 ちなみにパッケージ表面には、こう書いてある。「暑い夏を乗り切るかわいい彼女の登場!CPU冷却マドンナ『静香ちゃん』」。対応CPUはSocket AとFC-PGAタイプの1.3GHz。なお、調べたところ製造元はドイツのTIGER-Electronicsで、正式な製品名を「MIPROCOOL」という。この製品の一次輸入元はワールドインポートジャパンで、同社からも「MIPROCOOL」の名で同じ製品が発売されている。「静香ちゃん」も、もとは同社が輸入したものをイーポートへ出荷したものとのこと。実売価格は3,780円~4,280円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 ほかにも同様の機能を持った製品として、今週はElanVitalから「FSCUG9C-6FC」も出ている。こちらは6cm角ファンが3,200rpm~4,800rpmの間で変化し、騒音は25dBa~37dBaになるという。対応CPUはAthlonとPentium IIIの1.5GHzで、実売価格は2,799円~3,580円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

□静香ちゃん(イーポート)
http://www.eport.co.jp/main/sales/icpu-17.html
□MIPROCOOL(ワールドインポートジャパン)
http://www.wij-inc.co.jp/new/newindex.htm

□FSCUG9C-6FC(ElanVital)
http://www.elanvital.com.tw/products/thermal/FSCUG9C-6FC.htm

 (イーポート 静香ちゃん)
 (ワールドインポートマート MIPROCOOL)
 (ElanVital FSCUG9C-6FC)

[撮影協力:クレバリー2号店コムサテライト3号店コムサテライト2号店OVERTOP]


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