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“Tualatin”コアのPentium III 1.20GHzリテールパッケージが発売
Pentium III 1.20GHzはリテールパッケージ入りのCPUとしてはシリーズ最速のモデルで、コアは最新のTualatin、FSBは133MHz、コア電圧は1.475Vという仕様になっている。1.13GHzモデルではCoppermineコアとの区別のために「Pentium III 1.13A GHz」という、クロック数の後ろに英字のついた特殊な名称になっていたが、1.2GHzモデルはCoppermineコアに同一クロックの製品がないため「Pentium III 1.20GHz」という一般的な名称がついている。なお、外箱側面のラベルには1.13A GHzと同様、「FOR UNI-PROCESSOR SYSTEMS ONLY」という表示があり、やはりDual構成での運用についてはサポートされていないようだ。
スペックに関しては、とりたててこれ以上取り上げるようなところはないが、今回のPentium III 1.20GHzのデビューについては、なかなか状況が妙だった点が興味深い。1.2GHzモデルは先週から一部ショップでサンプル展示が始まっていたこともあって、今週のデビューは順当なように見えるが、実際にはかなり妙な展開が続いていた。すでに先週の時点から、サンプル展示中のショップが途中で展示内容を変更したり、途中で中止するといったアクシデントがみられ、今週に入って販売がスタートしてからも、当初は一部ショップが販売価格を明示せず、客側からの購入申告があった場合のみ販売する方法をとったり、店頭在庫をはっきりとわからないような場所に置くなど、なぜかどこも及び腰の状態だった。20日(金)になってから通常どおり価格を明示して一般に販売を始めるショップも現れ始めたが、それでもなお変わらず「欲しい旨を店員に伝えてくれれば販売する」という姿勢のショップは多い。
いくつかのショップによると、代理店側から1.2GHzモデルの販売についてはさまざまな条件がつけられているため慎重になっているのだという。しかし、プレスリリースのレベルでまだ発表されていない製品とはいえ、すでに詳細な技術資料であるデータシートが一般に公開されている状況からすれば、実態は発表されたも同然の製品であり、何がネックになっているのかはよくわからない。
アキバでは20日(金)時点で3店が店内に価格を表示して通常どおり販売中だが、もしこれらのショップで品切れとなったとしても、ほかのショップで相談してみれば、手に入れることは可能なはず。通常販売するショップが出てきた以上、“正常化”に向かうのは時間の問題だろう。
□Pentium III Processor for the PGA370 Socket at 1.13A to 1.20GHz on 0.13 micron process Datasheet
http://developer.intel.com/design/pentiumiii/datashts/249765.htm
(Intel Pentium III 1.20GHz) |
[撮影協力:T-ZONE. PC DIY SHOP]
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