【 2001年7月20日号 】

SiS初のDDR SDRAM対応チップセットSiS635T搭載マザー発売

P6S5ATP6S5AT
P6S5ATP6S5AT
P6S5ATP6S5AT
P6S5ATP6S5AT

 ようやくSiSのDDR SDRAM対応チップセットがアキバにお目見えした。Eliteから、DDR SDRAMやTualatinに対応したSiS635Tチップセットを搭載したSocket 370マザーボード「P6S5AT」が発売されたもので、いきなり実売価格が1万円を割っているというコストパフォーマンスの高さでも、ちょっとした注目株になりそうだ。

 SiS635TはハイパフォーマンスPC用に設計された高性能チップセットで、DDR SDRAMに対応しているほか最新のPentium IIIコアであるTualatinもサポート、さらにチップセット内部のバスとして最大1.2GB/sの独自規格「Multi-Threaded I/O Link」を採用しているという特徴も持っている。なお、サウンドやLANインターフェイス機能を内部に統合しているものの、性能重視の点からビデオについては外部AGPによる接続のみになっている。

 「P6S5AT」はSiS635Tチップセット搭載の初めてのマザーボードで、メモリスロットは従来のSDR SDRAM用とDDR SDRAM用を2種類持つ。どちらもスロット数は2本あり、容量は1GBまでをサポート。ただし、この2種類は排他仕様で、どちらか任意に切り替えて使用することになる。なお、それぞれのスロットは簡単に見分けがつくように、SDR SDRAM用が黒いスロット、DDR SDRAM用が青いスロットと色で分けられている。ほかの拡張スロットはPCI×5/AMR×1。チップセット側の機能としてはサウンドが有効になってはいるものの、LANインターフェイスについては物理層の部品が実装されていないため利用できない。

 今回の製品は新チップセットを搭載しているため、高速な内部バスやDDR SDRAMのパフォーマンスなど、機能的なパフォーマンスに関心が集中しそうだが、これだけの新機能を抱えながら、実売価格が異様に安いという点にも注目したい。これまで、DDR SDRAMに対応したマザーボードというと、安くとも実売価格で1万円台前半程度だったが、なんと今回の製品は初登場ながら9,700円~9,999円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)と、信じられないほどの低価格ぶりを見せつけているのだ。

 新チップセットということで、パフォーマンスや安定性などについては未知の点が多いのは確かだが、Pentium IIIとDDR SDRAMを組み合わせた環境で使ってみたい、あるいはテストしてみたいという人には手軽な選択肢になるはずだ。Eliteは格安のPentium 4対応マザーボードを最近発売したばかりだが、DDR SDRAM+Socket 370の環境でも“価格破壊”を起こしそうな勢いだ。

 ちなみに「P6S5AT」には「サムライの衝撃」という愛称がついている。発売元の日本エリートグループによると、これは「新チップセット搭載製品をいち早く発売できたことへの驚き」と「コストパフォーマンスの高さへの驚き」を示したものという。

□SiS635T(Silicon Integrated Systems)
http://www.sis.com.tw/products/slot1/635t.htm
□P6S5AT(Elitegroup Computer Systems)
http://www.ecs.com.tw/products/p6s5at.htm
http://www.ecsjpn.co.jp/news/news122.htm

 (Elite P6S5AT)

[撮影協力:エルプラザFRESH FIELD]


[前の記事]: デスクトップ版“Tualatin”の1.13GHzがデビュー、1.2GHzは展示のみ
[次の記事]: カノープスの廉価版ビデオキャプチャカード新版が発売に

[ Back ]戻る  

Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.
E-Mail:akiba-pc-info@impress.co.jp