【 2001年8月11日号 】

モバイル用Athlonの「Athlon 4」がゲタとセットでデビュー

Mobile Athlon 4Mobile Athlon 4
Mobile Athlon 4Mobile Athlon 4

 Athlon MPと同じPalominoコアを採用したもうひとつのCPU「Mobile Athlon 4」がアキバに初めて登場した。基本的にモバイル向けのCPUだが、形状がAthlon MPやAthlonと同じSocket Aであるため、既存のマザーボードで利用できる可能性がある。何の前触れもなく登場したこの新CPUは900MHzで動作するモデルで、なぜかオーバークロック用の“ゲタ”といっしょになって販売が始まっている。

 Mobile Athlon 4は、CPUコアがAthlon MPと同じPalominoコア(0.18μmプロセスルールで製造)で、3DNow! Professionalを新たにサポートしている点も同様だが、動作電圧が1.4Vと低く、低消費電力技術のPowerNow!にも対応している。AMDのモバイル向けCPUということで、通常はショップ店頭で購入できるような製品ではなく珍しい存在であるほか、動作電圧をAthlon MPと同じにした場合のオーバークロック耐性がどの程度あるのかなど、未知の魅力を持っているといえる。

 外見はAthlon MPとほとんど違わないが、コア上にマーキングされているOPN(Ordering Part Numbers)が異なっている。Mobile Athlon 4 900MHzのOPNは「AHM0900AVS3B」となっており、1桁目の“A”はAthlonプロセッサ、2~3桁目の“HM”は「High-Performance Mobile Processor」を表している。4桁目からの4桁の数字“0900”は動作クロック、さらに9桁目以降の情報からは、動作電圧1.4V、2次キャッシュ容量256KB、FSB200MHz(100MHzのDDR)という仕様であることが読み取れる。

 Athlon MPと同じPalominoコアでありながら動作電圧が1.4Vと低いことから、Athlon MPよりもオーバークロック耐性が高い可能性も考えられ、L1ブリッジもクローズ状態になっているため、オーバークロック化して楽しんでみたいというコアなユーザーにとっては面白いアイテムと言えそうだ。

 セットで販売されている“ゲタ”は、玄人志向の「PK-OCK7/EV6」。これは知っての通りAthlon/Duronの動作内部倍率を自由に変えられるアダプタだ。今回のMobile Athlon 4 900MHzはもともとL1ブリッジがクローズ状態になっているため、このアダプタを使えばオーバークロックは自由自在、いかにも“人柱”なセット商品になっているというわけだ。なお、このセットを販売している唯一のショップOVERTOP IIでは、価格については問い合わせて欲しいとのことなので、気になる人は同店に問い合わせてみるといい。

 ちょっと変わった未知のCPUを試してみたいという人はチャレンジしてみてはいかが?

□Athlon 4(AMD)
http://www.amd.com/products/cpg/mobile/athlon/index.html
□Mobile AMD Athlon 4 Processor Ordering Part Numbers(AMD)
http://www.amd.com/products/cpg/mobile/athlon/opn.html
【2001/3/3】Athlon/Duronの倍率変更を可能にするSocket A用ゲタが発売に
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20010303/etc_pkock7.html

 (AMD Athlon 4)

[撮影協力:OVERTOP II]


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