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高機能な冷却ファン静音化対策ファンコントローラーが発売に
高速回転型のファンは、冷却能力が高い半面、動作音も大きくなってしまうというのが一般的だが、そうしたファンの回転数を落とすことで騒音を抑えるというのがこの製品のコンセプト。一つのファンで暑い夏場は回転数を上げて冷却能力を最大に、逆に冬場は回転数を落として騒音を抑えるといった使い分けも可能になるわけだ。
外観は、剥き出しの基板に回転式のツマミと、4ピンの電源入力コネクタと3ピンの電源出力コネクタ、あとはチップやコンデンサなどといった部品が載っているだけのシンプルなもの。製品写真を見てピンときた人も多いと思うが、電源入力コネクタには電源ユニットから延びる4ピンのケーブルを、電源出力コネクタにはCPUファンやPCケース用ファンの3ピンケーブルをそれぞれ接続し、接続したファンにかかる電圧をツマミを回して調整することで、ファンの回転数をコントロールするという構造だ。
こうした製品で電圧の調整に可変抵抗といった抵抗器を用いた場合、抵抗器で発生する熱(熱損失)によって長時間の運用時などにさまざまな弊害が発生したりするが、「ファンコントローラー」は電圧調整にFET(電界効果トランジスタ)を用いることで、製品自身の発熱を抑えるといった工夫がなされている。さらに、ファンは停止した状態から回転を始めるときに通常動作時よりも大きいトルク(回転する力)が必要になるが、このときトルク不足に陥らないように、回転数を落とした設定に変えた後も、PCの起動時(「ファンコントローラー」への最初の通電時)から3秒間だけはファンへの供給電力がフルパワーになるように設計されている。このような細かい部分への配慮や工夫は、見逃せない点だろう。
製品自体が剥き出しの基板ということもあり、PCケースなどへの取り付けはユーザー各自が工夫する必要があるが、同社のWebサイトに5インチベイやシリアルポートの空きパネルなどへの取り付け例が紹介されているので、そちらを参考にするとよいだろう。また、PCケースの拡張スロットに装着が可能なブラケット付きモデル「ファンコントローラー(ST-02)」も同時発売になっているので、こちらを利用するのも手だ。
冷却能力の高さと静音性を兼ね備えたファンを探し求めてあれこれと製品を試してみるよりも、高速回転型ファンに「ファンコントローラー」を組み合わせて、状況に応じて使い分けるというほうが、ある意味スマートと言えるのかもしれない。ちなみに同社では、強力ファンだが動作音も非常に大きいというDELTA製ファン「FFB0812EHE」での動作も確認しているとのことなので、同製品のユーザーは導入を検討してみてはどうだろうか。実売価格は「ファンコントローラー(ST-01)」が2,980円で、ブラケット付きの「ファンコントローラー(ST-02)」が3,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
□システムテクノロジーコーポレーション
http://www.system-j.com/
(システムテクノロジー FANコントローラー) |
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